«
»

「パンサーズ」に屈せず利益よりも主義を選んだルイス・モレノ・ジュニア

 プロスポーツの企業の世界には、近頃、悲しいものがある。恐らく、今までも常に同じだったと思われるが、今日では、一般大衆は、決定が下される際の偽善的態度には、以前よりうまく調子を合わせている。例えば、全米バスケットボール協会(NBA)や、ナイキなどは、彼らにとっての金融大帝の中国が、目下、新疆ウイグル自治区に対して行っているジェノサイド(集団虐殺)には目をつぶる一方で、アメリカに対する最も醜い批判のプラットフォームを喜んで提供している。
 見たところ、米国のすべてのプロスポーツは、一般的に、ウォーク(社会的不公正、人種差別、性差別などに意識が高い)大衆に対して、何かにつけて、頭を下げてばかりいる。最近では、それは、資産価値23億㌦のナショナル・フットボールリーグ(NFL)、カロライナ・パンサーズで、10年来ラジオ・アナリストを務めたルイス・モレノ・ジュニアの身に降り掛かった。モレノ・ジュニア氏は(そして、彼の叔父で、共同ホストであり、実況評論家でもあるハイメ・モレノもそうだったが)並のキャスターではなかった。彼のスペイン語だけを使ったショーは、地元のヒスパニックの社会でも、圧倒的人気があり、また、フットボールの試合の解説に、サッカー色を加えて盛り上げていた。

 モレノ・ジュニア氏には、また、特別な経歴があった。彼は14歳の時、米国にやって来て、ほんの先月、米国市民になったばかりだった。彼の新しい国家に対する愛情は、彼がすることのすべて、言うことのすべてを通して輝き出ているように見える。そして、最近では、彼は、個人的ソーシャルメディアのアカウントをドナルド・トランプ支持のメッセージをツイートするために使っていた。パンサーズの被雇用者としてではなく、一人の契約者として行っていたことだったので、完全に許容されることだった。

 そこで、また、米紙シャーロット・オブザーバー紙が「パンサーズのスペイン語のキャスターは、トランプを支持したために仕事から離れることになる」と題する記事で詳述しているように、パンサーズの総支配人がモレノ・ジュニアに彼の個人的ソーシャルメディアのアカウントから、彼のパンサーズ・チームとの関係を削除するよう求めたという。彼はショックを覚えたものの、聞き入れた。しかし、経営者側が再び声を掛けて来て言ったのは、今度は、彼に、広報および対外問題担当の副社長と話し合ってほしいというもので、モレノ・ジュニア氏は、どんなことを話し合うのか、うすうす分かったので、気が進まなかった。この夏の終わり頃、彼は、パンサーズの組織と決別した。

 モレノ・ジュニア氏が話すのを聞くのは胸が痛む。再び、彼がシャーロット・オブザーバー紙に次のように詳しく話している。

 「もともと、私が(経営者側に)言ったのは『いいですか、私は、現在も契約関係にはないのですよ。私は、検閲を受けることになるのであれば、このプロジェクトにこれ以上参加するつもりはありません。ですから、あの方々が私を呼ばないのであれば、私はもはやすることはありません。なぜなら、大統領を支持することで、私の言論の自由に関わる検閲をされることには私は同意しないからです』」

 「このことと、私が自分のすることを、どのくらい上手にやっているのか、ということとは無関係です。私は、一番しっかりやっている人間の一人です。私が、スペイン語で何をするかについての話になった時には、この国の誰に対しても立ち向かうつもりです。私の大統領に対する支持は、全く、彼らのソーシャルメディアのページ上でなされたものではありませんでした。それはいずれの放映時間になされたものでも決してありませんでした――それがポッドキャストであろうと、テレビやラジオの放送であろうと、パンサーズに関係するいかなるものであろうと、一切関係なく。それは、唯一、私の個人名義の私の個人的時間になされたものだったのです」

 モレノ・ジュニア氏は、現在、2歳と4歳の2人の子供と自宅にいて、生計を立てるためにバーテンダーをしている。(9月17日付)
 

◇ ◆ ◇

A Panther goes down: For Luis Moreno Jr., principle is more important than profit

The corporate world of professional sports is a sad place these days. And perhaps it has always been so, but now the public is better attuned to the hypocrisy with which decisions are made. The National Basketball Association and Nike, for instance, are happy to provide a platform for the ugliest critiques of America, while happily ignoring the genocide their financial overlords, the Chinese, currently carry out on the Uyghur population.
Every American professional sport, seemingly across the board, is bowing in one way or another to the woke mob. Recently, it came for Luis Moreno Jr., the decade-long radio analyst for the Carolina Panthers, an NFL team worth $2.3 billion dollars. Mr. Moreno Jr. (and his uncle and co-host, play-by-play commentator Jaime Moreno) was no ordinary broadcaster. His all-Spanish show was immensely popular with the local Hispanic community, and brought the energy of soccer commentary to the game of football.

Mr. Moreno Jr. also has a special backstory. He moved to the United States when he was 14 and only last month became an American citizen. His love for his new country seems to shine through everything he does, everything he says. And recently, he had been using his personal social media account to tweet pro-Donald Trump messages. As a contractor - not an employee of the Panthers - this was all permissible.

So, and as detailed by the Charlotte Observer (“Panthers’ Spanish-language broadcaster walks away from job over his support of Trump”), when Panther management asked him to pull his affiliations with the team from his personal social media accounts, he was shocked, but obliged. But when management called again, this time requesting he meet with the Panthers vice president for communications and external affairs, Mr. Moreno Jr. felt he knew what the conversation would be about, and he was not interested. Late this summer he parted ways with the Panther organization.

To hear Mr. Moreno Jr. tell it is heartbreaking. Again, as he describes to the Charlotte Observer:

“Basically what I told [management], I said, ‘Listen I’m not even under contract right now. I am not willing to participate in this project anymore if I’m going to be censored. So unless they call me, I’m not going to do it anymore. Because I am not OK with them censoring my freedom of speech in support of the president.’

“This has nothing to do with how good I am at what I do. I’m one of the best, and I’ll put myself against anybody in the country when it comes to what I do in Spanish. None of my support for the president was done on any of their social-media pages, it was never done on any of the airtime - whether it was a podcast or a broadcast or anything related to the Panthers. This was solely on my personal time on my personal accounts.”

Mr. Moreno Jr. is now at home with his two children, aged 2 and 4. To make ends meet, he bartends.

September 17, 2020

0

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。