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【スーパーマーケット】食品販売が増えすぎ!競争激化でバナナ100グラム当たり5円?

中東系スーパーのフレッシュ・チョイス・マーケットと中南米系のガーデナ・スーパーマーケットの今週のチラシ

中東系スーパーのフレッシュ・チョイス・マーケットと中南米系のガーデナ・スーパーマーケットの今週のチラシ。フレッシュ・チョイス・マーケットは今年4月、近所に出店したきた。フレッシュ・チョイス・マーケットではキャベツを10ポンド(4.5キロ)で99セント(100グラム当たり2円!)で目玉にしている。価格競争が激化していることで、ガーデナ・スーパーマーケットではバナナ100グラム当たり5円にしている。文字通りバナナの叩き売り状態になっているのだ。ガッツさん、大喜び!

 ■商業用不動産業界向けに不動産情報を提供するコスターグループによると、食品小売面積が昨年、一人当たり4.15平方フィートと過去最高を記録した。

 1950年代の大手食品チェーンストアで食品に割り当てられたスペースの30倍近くにもなっているのだ。食料品の小売スペースが大幅に拡大している理由にはコンビニエンスストアやダラーストア、ドラッグストア、ディスカウンターさらにはEコマースが食品を扱いだしたことだ。特にリーマンショック以降、来店客数を増やすため大手チェーンストアは生鮮食品の扱いを拡大している。

 全米コンビニエンスストア協会によると、昨年のコンビニエンスストアでのプリペアドミールや食品・飲料などの売上高は730億ドルと、2010年から72%も増加した。ダラーストアでは食品などが売上に占める割合は3分の2となり、ドラッグストアチェーンでは3分の1にもなっているのだ。

 大手ディスカウンターのターゲットは2008年以降、小型の生鮮品売り場「Pフレッシュ」を全店に拡大した。生鮮品の扱いを増やしているダラーストアのダラーゼネラルでは第1四半期(2月~4月期)だけで300店近くを新規に出店した。ダラーゼネラルは今年、新規に1,290店の出店を予定しているのだ。外資系ディスカウント・スーパーマーケットチェーンのアルディが2,000店舗展開を目指して出店数を加速させており、最も競争が激しいとされる南カリフォルニア地区に昨年、参入している。6月にはドイツのディスカウントスーパーのリドルがアメリカ進出を果たしている。リドルはアメリカ国内で最大600店を目標に出店する。

 一方で、大手チェーンストアは飽和状態のリスクに備えて出店を控えている。全米最大のスーパーマーケットチェーンのクローガーでは、設備投資を10億ドル近くを抑えて、新規出店数を100店から今年度は55店舗に減速させている。ウォルマートも直近でスーパーセンターとネイバーフッドマーケットを55店舗のみの出店なのだ。昨年度の132店の出店から、大幅に出店数を減らしている。ウォルマートでは新規出店にかけていた投資設備をIT投資などに回し、店舗販売のみに偏らないシームレスなショッピングを提供しようとしているのだ。

 一部のアナリストには大量閉店に追い込まれたアパレルチェーンと同様に、食品を扱うチェーンストアも閉鎖に追い込まれると警告している。金融サービスを提供しているバークレイズ・キャピタルではアメリカ国内のトップ50地域中、38のマーケットで食品販売の飽和状態になっていると指摘しているのだ。

こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はコンサルタントであり、毎日の食料品を購入する消費者でもあります。生活者でもあるため、毎週届くスーパーのチラシには丹念に目を通しています。

 食品の相場観もあり、主婦のように「安!」「高!」と皮膚感覚で感じられます。肌感覚があるので、他の地域での競争の激しさも判断できるのです。例えばバナナ。コアカスタマーを多く持つウェグマンズではバナナを1ポンド当たり49セントにして激安訴求しています。しかし南カリフォルニアではバナナ1ポンド49セントはフェアプライスであり、ヒキがあるほどの価格ではありません。ヒキのあるバナナの価格とは1ポンド33セントです。バナナの下限価格が最近、さらに下がってきています。ウチの近所にガーデナ・スーパーマーケットという中南米系の小型スーパーがあります。ここ最近、(週に1日のみですが)1ポンド20セントという驚きの価格をオファーしているです。

1ポンド当たり20セントは、グラム&円で換算すると100グラム当たり5円程度です。日本では文字通り、バナナのたたき売り価格です。なぜ近所の小型スーパーがトンデモナイ価格にまで下げているかというと、近くに独立系の激安スーパーがオープンしたからです。中東系スーパーのフレッシュ・チョイス・マーケットが今年、一昨年撤退したヘイゲンの場所に出店してきたのです。オープン後、この店ではオーガニックのバナナを1ポンド33セント(450グラムで35円!)で販売し、卵20個パックも99セント、キウイが1個10円程度で販売していました。

 日本でもダイエットフードとしてチアシードが人気になっていますが、日本の通販価格は200グラム入り1,000円~2,000円です。フレッシュ・チョイス・マーケットでは量り売りで1ポンド(450グラム)で99セント!という安さなんですね。オープンから数ヶ月経っても、生鮮品などの激安さは変わらずで、毎週のチラシを確認するのが楽しいほどです。

フレッシュ・チョイス・マーケットとガーデナ・スーパーマーケットの距離は車で20分もあるのですが、どうやら客数で影響を受けているのです。

 ガーデナ・スーパーマーケットではここ1ヶ月で金曜日のみ・月曜日のみ・火曜日のみの特売を始めたりと、チラシでも構成がフレッシュ・チョイス・マーケットと似たようなつくりになっているのです。で、今週、フレッシュ・チョイス・マーケットではバナナを1ポンド当たり25セント(週7日)に対抗して、ガーデナ・スーパーは1ポンド当たり20セント(水曜日のみ)です。先々週も同様にグラム&円で換算して100グラム当たり5円程度でバナナを販売していました。

 バナナ1本は170グラム前後と考えれば、一袋5本で42円程度です。ガッツさんでなくても大量にバナナを購入してしまうでしょう。それだけ南カリフォルニアは競争が激しいということ。しかも毎年、この価格競争が激しくなっているのです。そういえば旬のアメリカン・チェリーも今年、1ポンド当たり軽く90セントを切っています。

 生活者として競争激化による下限価格の落ち込みは美味しいのですが、スーパー側は苦いばかりです。


「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」ブログより転載
http://blog.livedoor.jp/usretail/

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