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米大統領選きょう投票

クリントン氏訴追せず、私用メール問題でFBI

米大統領選の投票が8日(日本時間同日夜から9日午後)に行われる。共和党候補ドナルド・トランプ氏(70)と民主党候補ヒラリー・クリントン前国務長官(69)が激戦を繰り広げる中、連邦捜査局(FBI)のコミー長官は6日、連邦議会に書簡を送り、クリントン氏の私用メール問題を再捜査した結果、訴追をしないとした7月の結論は変わらないと報告した。FBIの決定が選挙にどのような影響を与えるか注目されている。

ヒラリー・クリントン

ヒラリー・クリントン氏(EPA 時事)き

 コミー長官は7月、クリントン氏の私用メール問題について「機密情報の扱いは極めて不注意だった」としながらも訴追を見送る決定を下していた。しかし、クリントン氏側近の夫のパソコンから、私用メール問題に関連する可能性のある電子メールが発見されたとして、10月28日に捜査再開を発表。トランプ氏は攻勢を強め、クリントン氏優勢だった選挙戦は一転して接戦になっていた。

 コミー長官は書簡で「捜査チームは昼夜なく働き、クリントン氏とのやりとりを全て精査した」とし、「その結果、7月に出した結論を変えなかった」と強調した。

 CNNテレビは「コミー長官の判断は、選挙戦にどのような影響を与えるかは分からない」としながらも「クリントン氏に付きまとっていた論争を止める助けになるだろう」と指摘。ウォール・ストリート・ジャーナル紙も「不透明だった大統領選の混乱は終わりそうだ」とした。

ドナルド・トランプ

ドナルド・トランプ氏(AFP 時事)

 ただ、捜査再開から結論を出すのが早かったことで、捜査の正当性を疑問視する声もある。オバマ大統領が米ニュースサイトとのインタビューで、コミー長官を暗に批判していたこともあり、さまざまな臆測を呼んでいる。

 トランプ氏は6日、ミネソタ州で開いた集会で「クリントン氏は不正なシステムに守られている」と主張。その後に行ったミシガン州の集会でも「65万通の電子メールを8日で再調査できるわけがない」と強調し、「ヒラリー・クリントンは有罪だ。彼女もFBIもそれを知っている。8日に投票所で正義を示そう」と述べ、自身に投票するよう訴えた。

 一方、クリントン陣営はFBIの決定を歓迎している。広報担当者は記者団に「この問題に決着が付いてうれしい」とコメントした。

 ただ、民主党関係者はCNNの取材に「(再捜査が発表された際の)ダメージを完全に元に戻すことは不可能だ」とし、トランプ氏猛追の構図は変わらないとの見方を示した。

(ワシントン岩城喜之)

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