ワシントン・タイムズ・ジャパン

元同性愛者が語る「真実」 信仰の力で性的指向に変化

アメリカLGBT事情(9)

チェンジド運動 共同代表 エリザベス・ウォニング氏

 性的指向・性自認は「生まれつき」「不変」ではないことを実際に証明しているのが、同性愛者から異性愛者に変わった、あるいは性別違和がなくなったという、いわゆる「元LGBT」の存在だ。彼らの声はLGBT問題を考える上で重要な示唆を与えてくれるはずだが、現在の議論では完全に無視されている。

 過激なLGBT運動を推進する勢力にとって、不都合な存在だからだ。そこで、米カリフォルニア州を拠点に、キリスト教信仰を通じて同性愛や性別違和を乗り越えた人々が体験談などを共有する「チェンジド(変わった)運 動」を立ち上げたエリザベス・ウォニングさんに話を聞いた。
(聞き手=編集委員・早川俊行)

運動を立ち上げた目的は。

チェンジド運動共同代表 エリザベス・ウォニング氏

チェンジド運動 共同代表 エリザベス・ウォニング氏

 この運動は、LGBTから抜け出してイエス・キリストに従おうとする人々に安全なコミュニティーを提供することを目的とした草の根ネットワークです。正式な会員制度はありませんが、さまざまな教派のキリスト教徒が参加しており、イスラム教徒やユダヤ教徒もいます。

 同性愛や性別違和に悩む人々は孤独感、疎外感に陥りやすく、同じ経験をしてきたキリスト教徒がたくさんいることは、大きな助けになります。性的指向や性自認が変わったという体験を持つ人々の証言や知恵を共有しながら、互いに寄り添い、励まし、祈ることが私たちの主な活動です。

ウォニングさんもかつて同性愛者だったそうですが。

 私が同性愛者であることをカミングアウトしたのは20代の時です。自分は生まれながらの同性愛者であり、創造主によってそのように創造されたと信じていました。

 しかし、説明のできない宗教的体験をしたことをきっかけに、これまで信じていたことに疑問を抱くようになり、最終的にそれを放棄するに至りました。イエスに全てを捧(ささ)げる人生を歩み始めたことで、自分に対する考え方や性的指向に変化が起きたのです。

 男性に惹(ひ)かれるようになった私は、今の夫と結婚し、16年間以上にわたり夫婦生活を送っています。レズビアンとして生きていた時には決して経験できなかった幸福や喜びを感じています。

性の問題を乗り越える上で、信仰は重要な要素でしょうか。

 同性愛を経験する人々にとって、信仰が大きな助けになる要因は幾つかあります。一つは、キリスト教の性倫理です。個人が持つ価値や互いをいたわる大切さを強調しており、生きる力を与えてくれます。もう一つは、信仰は祈りを通じて自分を見詰め直す環境を与えてくれることです。神と静かに向き合うことで、自分はどういう存在なのか、洞察や真実を与えてくれる導きの声を聞くことができます。

LGBT活動家たちは、性的指向は「生まれつき」「変わらない」と主張していますが。

 その主張には科学的な根拠がありません。それを裏付ける検証済みの科学的、心理的研究結果は、これまでのところ存在しません。

 米科学誌「サイエンス」に掲載された、50万人近くの遺伝子情報を調べた研究結果は、同性愛の最も大きな要因は、遺伝子ではなく環境だと結論付けています。また、米国心理学会のリサ・ダイアモンド・ユタ大学教授らの研究では、同性愛者の大半が性的指向の変化を経験することが確認されています。

家族の安定壊す同性婚

性的指向・性自認を理由とする差別を法律で禁じる問題点とは。

 性的指向・性自認は主観的なものであり、変化することが科学的に確認されています。時間と共に変わる可能性のあるアイデンティティーをどうして法律に成文化することができるでしょうか。そのような法律は結局、少数派の地位ではなくイデオロギーの法的保護を優先するものです。

 LGBTイデオロギーに差別禁止、人権擁護の概念を組み込むことで、反対派の自由が制限されることになります。政治家はLGBTの自由だけでなく、私たちのように異なる意見を持つ人々の自由を守ることにも十分配慮する必要があります。

日本でも性的指向・性自認を理由とする差別を法律で禁じようとする動きが強まっています。

 日本の状況を正確に理解しているわけではありませんが、LGBT運動は国際政治の中で最も強力な勢力の一つになっています。世界を変えてしまうほど強力な文化的シフトをもたらすために、LGBTの概念が利用されているのです。

 大企業や豊富な資金力を持つ活動家組織の影響で、言論・思想の自由までが統制・抑圧されています。反対意見を一切許さないのは全体主義的です。

LGBT運動は米国の若者たちにどのような影響を及ぼしていますか。

 ギャラップ社は今年2月にLGBTの割合を調べた世論調査結果を公表しました。私のような「X世代」(1965~80年生まれ)ではLGBTの割合は4%弱ですが、「ミレニアル世代」(81~96年生まれ)では9・1%、「Z世代」(97~2002年生まれ)では15・9%に上りました。

 LGBTと自認する人が大幅に増えているのは、社会がより自由になり、公表しやすくなったからではありません。LGBT運動が若者たちを自分たちはLGBTだと思い込ませているのです。特に、自分はノンバイナリー(男性・女性のどちらでもないと認識している人)と答えることが人気で安全だという文化が生まれています。

2015年に全米50州で同性婚が合法化されましたが、社会にどのような影響を及ぼしていますか。

 結婚した男女と血のつながった子供から成る伝統的な家族の枠組みは、人々に一体感や安定をもたらします。だが、これがバラバラになったことで、米社会は非常に不安定化しました。非伝統的な家族の枠組みを受け入れれば、トラウマを負う人が増えることになります。

Elizabeth Woning 20代の時にレズビアンであることを告白。プロテスタント長老派教会の神学校に通いながら、同性愛を肯定する教会運動を主宰。神学修士号を取得後、イエス・キリストとの霊的な出会いをきっかけに考え方が変わっていく。元LGBTのネットワーク「チェンジド運動」を設立。カリフォルニア州レディングのメガチャーチ「ベスル教会」で牧師を務める。

=終わり=


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