ワシントン・タイムズ・ジャパン

ハンター氏のメールは「本物」 バイデン氏「息子疑惑」米紙が裏付け

メディアの偏向ぶり露呈

大統領選結果に影響も

昨年11月の米大統領選挙直前にニューヨーク・ポスト紙(NYP)が報じたバイデン大統領の息子ハンター・バイデン氏の疑惑に関する電子メールは本物だと、米紙ポリティコが裏付けた。これにより、疑惑を無視または否定してきたソーシャル・メディア企業や大手リベラルメディアの偏向ぶりが改めて注目されている。(ワシントン・山崎洋介)

バイデン大統領の就任式に参加したハンター・バイデン氏=2021年1月20日(UPI)

バイデン大統領の就任式に参加したハンター・バイデン氏=2021年1月20日(UPI)

 ポリティコは9月21日の電子版で同紙記者による新刊本の内容について紹介し、「昨年10月の論争の的となった2通の電子メールを含む、ハンター・バイデン氏のものとされるノートパソコンからの資料の一部が本物であるという証拠を見つけた」と主張。ハンター氏のメールへの「独立したアクセスを持っていた」人物がこれを確認したという。

 2通のメールはNYPが昨年10月に報じたもので、一つ目は、2015年にハンター氏が役員として報酬を得ていたウクライナのエネルギー会社の幹部が、ハンター氏に当時副大統領だったバイデン氏との面会の機会を与えてくれたことに謝意を示すものだった。バイデン氏はそれまでハンター氏と「海外での商取引について話したことはない」としており、面会が事実であれば、この発言と矛盾することを意味した。

 二つ目のメールは17年のもので、中国のエネルギー会社と設立する新会社の株式の10%を「ビッグガイ(大物)」が所有することが提案されているが、この大物とはバイデン氏本人を指している可能性が指摘された。

 当時のハンター氏やバイデン氏の選対は、メールを否定しておらず、本物であることをうかがわせた。だが、ソーシャルメディア大手ツイッターは、ハンター氏に関する投稿の削除を求め、NYPのアカウントを約2週間にわたって凍結したほか、多くのメディアはこの報道を黙殺するか、否定的に報じた。

 当時、CNNテレビは「NYPによる疑わしいハンター氏の記事の解説」と題する記事を公表し、メールの信憑(しんぴょう)性に疑問を投げ掛けた。米公共ラジオNPRのニュース部門の責任者、テレンス・サミュエルズ氏は声明で、同局はこのメールについて報じないと明言し、「われわれはニュースとは言えないニュースのために時間を無駄にしたくない」とまでこき下ろした。

 ポリティコも当時、「ハンター氏の記事はロシアによる偽情報だと数十人の元情報当局者が述べた」との見出しで、オバマ政権時代に中央情報局(CIA)長官だったジョン・ブレナン氏ら元米情報機関幹部ら51人が署名した書簡を紹介するなど、NYPの記事に対し否定的な報道をした。

 だが今回、ポリティコの記者がメールの信憑性を認めたことで、NYPの報道に対する「嫌疑が晴れた」(ウォール・ストリート・ジャーナル紙)形となった。

 これを受けNYPは社説で、「ハンター氏のメールに対する隠蔽(いんぺい)工作は、現代の政治メディアのおそらく最も明白な腐敗を示している」と非難。バイデン氏が実際に犯罪行為や汚職に関与したかは分からないとしつつも、主要メディアがバイデン氏の当選を助けるために、「それを見つけ出さないよう決意していたようだ」と指摘した。

 バイデン氏がハンター氏の疑惑についてメディアからの厳しい精査を免れることで、選挙結果に影響を与えた可能性もある。保守系メディア監視団体「メディア・リサーチ・センター」(MRC)の世論調査によると、バイデン氏に投票した接戦州の有権者の45%がハンター氏に関する疑惑を知らず、9・4%が仮にそれを知っていたら、バイデン氏に投票していなかったと回答した。

 保守系サイト「フェデラリスト」は、「メディアが協力してバイデン家を取り巻く不利な情報を封殺したことによる打撃を誇張し過ぎることはない」と強調。NYPの報道を「偽情報」として排除したメディアが「真実を独占する」危険性に対し警鐘を鳴らした

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