ワシントン・タイムズ・ジャパン
«
»

南米チリで反移民デモ、テント村に放火も

25日、チリ北部イキケで、デモ隊に襲われそうになったベネズエラ不法移民(手前)を守るチリ警察(AFP時事)

25日、チリ北部イキケで、デモ隊に襲われそうになったベネズエラ不法移民(手前)を守るチリ警察(AFP時事)

 南米チリ北部のイキケで25日、ベネズエラ不法移民に対する反移民デモが行われ、不法移民が住むテントなどにデモ隊が放火する事態へと発展した。

 デモ隊の規模は約3千人(現地当局発表)とされ、「ベネズエラ人は出ていけ」と書いたプラカードを掲げ市内を行進した。また、デモ隊の一部が、路上に住むベネズエラ移民を襲うなど過激な行為に出たため、警官隊が制止した。

 イキケは、ペルーとの国境に近い人口約20万人の海岸都市で、歴史的遺構やビーチを持つ観光都市として知られる。コロンビアとペルーを経て不法入国した多くのベネズエラ移民が路上生活を送っており、市民から治安や景観を乱すとして不満の声が上がっていた。

 ベネズエラは、世界最大の原油埋蔵量を持つ産油国だが、反米左派マドゥロ大統領の失政で経済が崩壊、政情不安なども重なって推定560万人(国連調べ)とも言われる難民が隣国のコロンビアやペルー、ブラジルなどに流出している。チリは南米で最も豊かな国の一つ。

 コロンビアでは、ベネズエラ移民の一部に滞在許可を与えて労働力として取り込む試みも行われているが、多くの地域では、治安悪化や社会不安を引き起こすとして、地域住民の反発を呼んでいる。

 ベネズエラ政府は26日、チリ政府に対して「ベネズエラ移民に敬意を払い、安全確保に努めるべきだ」との声明を発表した。

(サンパウロ綾村悟)

1

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。