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『トランプ新党』は成功するか?

 トランプ大統領はホワイトハウスを去った後も継続的な影響力を行使するため新しい政党の結成について仲間と話し合った。大統領は新党を「愛国者党」と呼びたいと述べた。

トランプ大統領

 

(引用元: https://www.wsj.com/livecoverage/trump-impeachment-biden-inauguration/card/90pPMzFPqr5fMzg1Bkbs )

 最近のNBCの世論調査によると、国会議事堂への血なまぐさい攻撃にもかかわらず、共和党員の8人に7人がトランプを承認し、また彼は2024年の共和党大統領指名のトップチョイス。もしトランプ氏に新党を結成されると共和党は非常に困る。

 だから2月の弾劾裁判で共和党が彼の弾劾に賛成しないようにするための作戦として「新党結成」を言っているのではないか?―という声もある。しかし退任後の彼に対する弾劾騒動は、ますます彼に注目を集め、どのような結果になっても「悲劇の英雄」にするだろう。  

もし2024年に大統領選挙に出られないことになったら、退任したのに憲法違反で弾劾されて公民権を剥奪されたーと言って裁判に訴えれば良い。

 モーニングコンサルトの調査でも、共和党有権者の81%がトランプを承認。党最高幹部マコーネルについては32%。キャピトルヒルの暴動後の調査でも2024年共和党予備選挙でトランプは大規模なリード。

 既に数名の共和党下院議員がトランプ新党への移籍を検討しているとも言われている。貿易と移民に対するトランプ氏のより厳格な取り組みと彼のアメリカファーストの議題は、いま共和党候補者の黄金律である。

  トランプ弾劾に賛成した共和党の有力下院議員リズ・チェイニー氏(元副大統領の娘)は2022年の再選で手強い党内予備選対抗馬を建てられそうだ。全国共和党議員会議は2022年の党内予備選では、どの候補者にも資金援助をしない方針を決定。これでトランプ氏に対抗馬を立てられた現職は不利になる。

  資金的にも選挙後の裁判闘争等に関して集まった献金は4億ドル以上。若手スタッフがホワイトハウスからフロリダまでトランプ前大統領を追って彼の個人事務所を設立し、彼の次の動きを計画中。ホワイトハウスがフロリダに移ったようなものである。

 1月25日、トランプ大統領事務所は「トランプ大統領の書簡、公式声明、出演、公式活動を管理し、米国の利益を促進、擁護、組織化、および公的活動を通じてトランプ政権の議題を遂行する責任を負います。 」という声明を出した。その中で「トランプは常にそして永遠にアメリカ人のチャンピオンになる」と付け加えた。(但し同時に「愛国者党を名乗る複数の政治団体とは無関係」という声明も別に出している。「類似商品に御注意」という意味だけだろうか?)

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(引用元: https://twitter.com/JasonCalvi/status/1353846335758327808/photo/1 )

 その声明に前後して早速アリゾナ共和党ワード議長は、彼の最初の任期の終了後にトランプ大統領によって録音された音声を投稿。彼女の再選を彼が支持していることを明らかにした。その結果として彼女は再選された。またトランプ氏の元広報官サラ・サンダース氏も、アーカンサス州知事選挙に立候補を表明。彼女もトランプ氏の応援で勝利する可能性が高い。

 トランプ新党は、始動し始めているのである。

 より深い問題がある。

 2020年の国勢調査で米国の人口は2019年7月から2020年7月の間にわずか0.35%増加。国勢調査局が1900年に開始してから最も低い。55歳以上の人口は過去10年間で27%増加しましたが、他のすべての人はわずか1.3%増加。

  2019年の非ヒスパニック系白人アメリカ人の数が2010年よりも約16,000少ない。米国史上初めて白人の人口が減少した。白人人口が1,120万人増加した1970年から1980年までの10年間と比較すれば深刻さが分かる。

  過去10年間で、米国は約1,950万人を追加した可能性があります。白人の人口が減少したため、全体的な増加はすべてマイノリティ。  

その約半分である1,000万人は、ヒスパニック。ほぼ4分の1の430万人がアジア系。今日、2010年よりも320万人の黒人が増加。

ヒスパニックやアジア系は人口増加中の途上国からの移民が多いため米国内でも人口増加傾向にあると見られる。

いま15歳未満の人は明らかに白人が50%以下である。70歳以上の団塊世代では70%以上が白人。

そして昨年、人口のわずか9.3%が自宅を新築した。これは、国勢調査局が1947年に移動傾向の測定を開始して以来の最低値であり、1980年代と1990年代の典型的な割合の約半分。

引っ越しをしている人は主に若く、主にサンベルトと西部の州に引っ越しています。31の州、特に北東部、ラストベルト、南部の内陸部では、過去10年間で若者の人口が減少し、19の州とコロンビア特別区が居住者を獲得。

この傾向は、高齢化する高齢者の増加と相まって、州が若い居住者を失うことへの問題を意味します。若者が少ないということは、労働力が少なく、社会的セーフティネットを利用している年配のアメリカ人を支援する労働者が少ないことを意味するという日本と同じ論調は米国でも多い。

しかし、これは私の持論だが少子=高齢化にはAIの発達で対処すれば良いのであって移民に頼るのはおかしい。古き良き社会秩序を破壊しようとする左翼学者の詭弁としか思えない。そのような古き良き社会秩序を愛する高齢者の方が若者より人口が多いならトランプ新党は高齢者新党になれば成功すると思う。

18歳から29歳の人々が2016年から2020年の間に19%から27%の民主党支持の増加を記録したーと言われていて、これは2020年の選挙でトランプ氏にマイナスだった可能性は高い。しかし前述のように20代の若者より70代の高齢者の方が人口は多いのである。

そしてバイデン政権は就任早々、トランプ氏が撤退したシリアに派兵したりしている。またパリ協定に再加入すると「15年間で、4人家族あたり合計2万ドルの損失になる。」という計算もある。バイデンはシリコン・バレーやウオール街から数億ドルの献金を受けて大統領になり、重要スタッフも、そのようなところから来た人が多く、これから金持ち向けの政策に走る可能性は低くない。

その他に今後、2020年にバイデン民主党に投票した若者が「こんな筈ではなかった」と後悔し、もう選挙に来なくなる可能性は低くないと思う。2009年からの民主党政権を経験した日本のように…。

このように移民の少ない古き良き秩序ある社会の再建を求める高齢の白人という大票田に集中し、そのような政策で再び2020年の選挙に打って出れば、トランプ再登場の可能性は十分にあると思う。

世代や人種だけではなく、地域差も重要だ。

前述の人口流出地域は共和党州、人口流入州は民主党州であることは否めない。だが後者は極端な格差社会になっている。前者は古き良き秩序が守られている。

ニューヨークとテキサスが良い例だろう。ニューヨークの地方検事局が会計上の問題で全米ライフル協会を解散させようとし、それをテキサスが引き取ろうとしている。テキサスはバイデン政権になって、さっそく「不法移民の国外追放の凍結」を発表。それを巡ってテキサス州はバイデン政権を訴える。

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(引用元: https://www.thegatewaypundit.com/2020/12/breaking-now-democrat-attorneys-general-align-pennsylvania-michigan-wisconsin-georgia-nearly-every-state-picked-sides/ )

まさに2020年12月の「選挙不正」を巡る訴訟を思わせる。あの時は当事者資格の問題で訴訟自体が成り立たなかったが、テキサスに味方する州と、敵対する州とで、アメリカは二分された。それは丁度、人口流出地区と人口流入地区の争いのように見えた。

だが移民でも二世、三世になれば、アメリカの建国精神―ピューリタンの精神を、むしろ白人以上に強く意識し、保守的になる人は少なくない。

また最も都市化していない郡(全体の20%)でトランプ支持率は四年前の3%上昇。最も都市化された郡(上位20%)でバイデンは4%上昇。

今の段階で人口流出地区が基盤では不利だとは言えないのである。特に米国大統領選挙独特の各州の「勝者総取り方式」では。

まして今後にAIが発達すれば、人口流出地区と人口流入地区の経済力の差が縮小する。それと前記の移民系でも二世、三世は保守的で宗教熱心ということを考えれば、いま人口流出地区が人口流入地区になり、かつ移民系の人が増えても保守的な地域の価値観は、変わらないことが期待される。

そのような世代、宗教、地域等を狙えば、やはり「トランプ新党」に勝機はある。

 私は『救世主トランプー“世界の週末”は起こるか?』(近代消防社、2019年)の中で、ミレニアム世代(団塊世代の子供=今の米国で2番目に人口が多い)の政治的ニーズは複雑で、そのため二大政党では彼らのニーズに応えられず、棄権が多い。例えば貧しい移民系なのでインフラ整備等による経済充実を主張する民主党を支持したいが、宗教熱心で同性愛結婚や妊娠中絶に反対なため支持できないーというような人が多い。そして2017年秋のトランプ政権と民主党の妥協によるインフラ整備等も含んだ経済政策を打ち出したところ、ミレニアム世代の支持率が16%も上昇したことを報告した。その他に黒人等の支持率も向上した。それは大統領選挙まで続いていた筈なのである。

このような新政策を打ち出せば、トランプ氏は第3政党を立ち上げて、アメリカ政治を変えられるだろうと私は予測した。今こそ、その時なのではないか?

確かにアメリカが安定してからは、第三党の候補者が大統領になったことはない。だが建国初期には、ある。今アメリカは、第二の建国の時なのかも知れない。

そこまで言わなくとも建国初期以外には有力な第3党の候補者が大統領選に出馬した時には、必ず二大政党の候補者の内、勝てる筈だった方が負けた。それを考えると今後の展開次第では、再び共和党がトランプ氏を大統領候補に迎え入れることは十分以上に有り得る。先に述べた「愛国党を名乗る複数の政党とは無関係」という声明も、このような背景から考えると別の意味も見えてくるようにも思われる。

 何れにしても何らかの意味での「トランプ新党」政権奪取のためには2022年の中間選挙が重大な資金石になる。その前哨戦が既にリズ・チェイニー氏やアリゾナ共和党ワード議長を巡る問題等として、起こっていると理解することも出来るだろう。


「GII REPORT」より転載
https://ameblo.jp/gii-report

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