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米国務長官 中国は「完全に違法」

南シナ海領有権を否定

ポンぺオ米国務長官(AFP時事)

ポンぺオ米国務長官(AFP時事)

 ポンぺオ米国務長官は13日、声明を出し、中国の南シナ海における海洋進出について「南シナ海の大半を占める中国の海洋権益の主張は完全に違法」だとして、中国による領有権の主張を明確に否定した。各国が新型コロナウイルスへの対応に追われる中、トランプ政権は南シナ海での動きを活発化させた中国への圧力を一段と高めた。(ワシントン・山崎洋介)

 ポンぺオ氏は、中国が南シナ海で主張する独自の境界線「九段線」を無効と判断したオランダ・ハーグの仲裁裁判所の判決について「最終的で法的拘束力がある」と強調した上で、「米国の立場を裁判所の判断と一致させる」と表明した。

 米国はこれまで判決の順守を求めるにとどめ、領有権紛争への肩入れを避けてきたが、従来の立場を大きく転換させた。

 声明は、ミスチーフ礁(中国名・美済)やアユンギン礁(同・仁愛)について「完全にフィリピンの主権下にある」と明言。フィリピンの排他的経済水域(EEZ内)にあるスカボロー礁(中国名・黄岩)についての中国海洋権益の主張は違法だとして否定した。

南沙諸島地図

南沙諸島地図

 また、ベトナム沖のバンガード堆やマレーシア沖のルコニア礁、ジェームズ礁などの周辺海域に対する中国の領有権の主張も否定した。

 この声明によって米国は、領有権をめぐって中国と争うフィリピン、ベトナム、マレーシアなど周辺国の主張を支持する立場を明確にした。

 ポンぺオ氏は、「世界は中国が南シナ海を海洋帝国として扱うことを認めない」と強く牽制(けんせい)。「われわれは国際社会と共に海洋の自由と主権の尊重を擁護し、南シナ海などにおける『力こそ正義』という圧力を拒否する」と強調した。

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