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ニューハンプシャーで勝ったのは誰か?

 2月11日、米国民主党大統領候補予備選がニューハンプシャーで行われた。結果はサンダースは25.8%。Buttigieg 24.4%。クロブチャー19.7%;。ウォーレン9.3%。バイデン8.4%。サンダースは、69,738票。ブティチエグ65,956票。クロブチャー53,265票。ウォーレン25,232票。バイデン22,616票。(開票率85%)

 サンダースとブッティジークは、火曜日の予備選挙の後、州が比例的に彼らに授与するため、それぞれ民主党全国大会への9人の代議員を受け取る。クロブッチャーは6人。

 ニューハンプシャー州での勝利は、多くの点で驚くことではない。サンダースは、2016年の予備選挙でヒラリーを2桁で破り、投票の60%以上リードした。しかしサンダースは26.7%しか獲得できなかった。

 そして2月22日に行われるネヴァダの党員集会で、バイデンが19%でリードしている。ニューハンプシャーの結果により、バイデンのサポートは低下すると予想されるが、RealClearPoliticsの最近の調査の平均ではサンダース17.5%。ブティギックは州で平均7%。これはネバダ州は貧しい黒人やヒスパニックが多く、サンダースの政策は実は中上級階級向けのものであり、ブティギッグはLGBTであることを隠していないが、面白いことに白人よりも黒人やヒスパニックの方が宗教熱心で、LGBTに拒絶反応があることと関係あるように思われる。しかもネバダ州の民主党で大きな力を持ち移民の多い外食産業組合(16万人)は自らが運営して来た医療保険が使えなくなるためサンダースの国民皆保険に反対している。

このように民主党は分かれている。ニューハンプシャー民主党予備選挙の上位5人の候補者のうち、サンダースとウォーレンは進歩的なレーンで競い合い、一緒に投票の35パーセント強を得た。Buttigieg、Klobuchar、およびBidenは、より穏健な投票で競い合い、全体で53%近い票を獲得。

 そしてニューハンプシャー民主党の有権者は、11月にトランプ大統領を破ることができる候補者を指名することを望んでいた。だがアイオワとニューハンプシャーでは、民主党予備選挙の記録的な投票率は見られなかった。民主党は、反トランプ有権者の強い投票率を必要とする。

 約176,000人がアイオワのコーカスに参加。これは2016年よりも約5,000人増えたが、2008年では236,000人。今年の入場投票では、2008年の44%に比べて、今年は2016年よりも35%初参加者数が少ないことが示されました。その年57%の民主党員が初めての投票。

 サンダースは、2月9日に「29歳未満の若者の票は、4年前より33%増加し、2008年のオバマの並外れた勝利よりもさらに高かった」と彼は述べた。 だがサンダースは、新しい有権者の数ではなく、割合だけに言及した。今年、10,300人の若者がコーカスに参加しただけだった。

 ニューハンプシャーでサンダースの投票率は254,000票を超えたが、出口調査では民主党の選挙民は2016年より穏健である。ブッティジーグに対する約1.3%の狭い勝利とクロブチャーの急増を説明する。サンダースは彼の2016年の有権者の半分未満の支持しか得ていない。

 民主党予備選挙有権者の51%は、サンダースの政策はリベラルすぎると考えている。彼らの4%が彼を支持。民間健康保険を彼のメディケアに置き換えることに反対した人々の間での支持8%。国を統一することが次の大統領で最も重要と考えた3分の1の内、彼の支持は9%。

 サンダースの投票数に上限がある。彼はどこでも投票の約25%を獲得するが、それ以上に拡大できない。2016年の民主党予備選挙で40%以上の票を獲得したことを考えると、これら2つの初期の結果は天井理論と一致している。

 ニューハンプシャーの投票率は2008年の民主党の予備選挙を上回る可能性があるが、民主党の候補者が増え、州の人口は過去12年間で増加。さらに重要なことには、無党派層を引き離す共和党の予備選もなかった。サンダースの25%理論は、そのような前提で出たものだ。

 ニューハンプシャー州では「無党派だ」と名乗れば自分が支持している政党の反対側の政党の予備選挙でも投票できる。もし共和党の予備選が形式的なものではなく盛り上がっていたら、サンダースに投票するような無党派的な人は、共和党の予備選の方に行ったかも知れない。

 それどころかトランプ大統領は共和党の支持者に対し「無党派だ」と名乗って民主党の予備選に行き、11月に落選しそうな候補者に入れるように呼びかけてさえいた。戸別訪問5万件、電話作戦7万件を行ったそうである。つまりニューハンプシャーでサンダースの取った票の何%かは、トランプ支持者の民主党撹乱のための票だったかも知れないのである。

 スーパーチューズデーの後、約40%の代理人が割り当てられ、3人または4人の穏健派が15%の代議員を超えている場合、サンダースは、過半数の代議員を獲得できず、そうなれば党則により党大会で穏健派がチームを組んで、彼の指名を拒否するために取引できる。

 2016年に予備選に負けた後サンダース支持者の10%はトランプに投票した。今年もしサンダースが予備選に受からなかった場合、少なくとも彼の支持者は棄権し、やはりトランプに有利になるのではないか?

 前述のようにニューハンプシャーでは共和党の予備選挙も形式的に行われていた。以下は過去の現職大統領が2期目に形式的に同州で予備選を行った時の記録。

2020年トランプ:<123,629

2012年オバマ:49,080

2004年ブッシュ:52,962

1996年クリントン: 76,797

1984年レーガン:65,033

 つまりトランプは共和党内対抗馬のビル・ウェルドを86対9の差で押しつぶした。これはクリントン、ブッシュ、オバマが再選の時に受け取た票よりも大きく、レーガンが得た票よりわずかに少ない。内部的に異議を唱えない大統領は歴史的に再選に勝つ傾向がある。

 以上の諸問題を考えてみると、どうもニューハンプシャーで勝ったのは、サンダースでもブティギッグでもクロバッチャーでもない。トランプ大統領だったようだ。


「GII REPORT」より転載
https://ameblo.jp/gii-report

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