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トランプ大統領は香港民主派よりも中国との貿易が重要

■署名しないトランプ大統領

 アメリカの上院で香港人権法案が可決された。残るはトランプ大統領の署名のみ。だがトランプ大統領は署名しない。可決から10日後に自動的に法律になるとしても、トランプ大統領が香港民主派に興味がないことを示している。

■米中貿易が重要

 トランプ大統領の見た目は怖いが戦争嫌い。イラン空爆を土壇場で中止するほど嫌っている。人間が死ぬのは嫌だから法律や取引で獲得することを選んでいる。だからトランプ大統領は国家戦略よりも経済戦略で中国共産党に挑んでいる。

国家戦略=外交×軍事

 基本的に国際社会は軍事を背景に外交を行う。そして国家戦略は外交と軍事の補完関係ではなく独立した関係。掛け算の概念だから軍事を背景にしなければ相手国は無視する。実際に日本は、北朝鮮に国民を拉致されている。だが日本は軍事を背景に外交をしないから北朝鮮から相手にされない。これはロシアの北方領土問題も同じ。

経済戦略=外交+経済

 私見では、トランプ大統領は経済戦略で中国共産党に挑んでいる。これは企業用の戦略で、国の外交がなくても企業の取引だけで成立する。これを大統領の立場で中国共産党と取引していると思われる。

 トランプ大統領はアメリカに有利な条件で米中貿易を成功させたい。これはアメリカの勝利だから、軍事力を用いた外交は中国共産党を怒らせると考えたのだろう。だからトランプ大統領はアメリカ海軍を南シナ海で行動させることに積極的ではない。さらにアメリカ下院と上院で可決した香港人権法案も中国共産党を怒らせると考えている。交渉相手が怒らないように取引を進め、アメリカに有利な条件で成功させたい。これがトランプ大統領の基本姿勢。

■香港の重要性

 アメリカの政治家とアメリカ海軍は軍事戦略を優先。中国はアメリカに挑戦していると認識し、米中の覇権が対立していることを受け入れている。アメリカ海軍は中国共産党の方針を以前から認識しており、対中国戦を意識した対応を継続している。実際にアメリカ海軍は、日本との戦争を予測し対日戦争を大統領が変わっても25年間継続した。

 今のアメリカ海軍も同じ。中国共産党は南シナ海で勢力を拡大しており、アメリカの生命線である海上交通路を遮断できる態勢を整備している。これはアメリカ海軍には脅威であり、対中国戦を計画するには十分な条件。

 アメリカの政治家とアメリカ海軍は、香港を重視していることは明らか。何故なら香港は南シナ海を管制できる位置に存在し、人工島を建設すれば海軍基地に変貌する。香港が中国共産党の手に渡れば、アメリカ海軍の優位性とアメリカの国益を損なうことを意味する。

■香港の民主派を支持する価値

 香港デモの表向きは民主主義の防波堤だが、本音はアメリカの国益を護る防波堤。だからアメリカの政治家は香港の民主派を支持している。世界各地でデモが発生しているが、アメリカが香港に介入するのは価値があるからだ。

 香港民主派は中国共産党の独裁を拒絶している。真に独裁に抵抗する民主主義の戦いであれば、世界の民主主義国家が香港民主派を支援している。実際にはアメリカだけが香港人権法案を可決させて中国共産党に挑んでいる。これはアメリカの国益が本音であり、他の国は自国の国益に関係しないから距離を保っている。

 日本の政治家は国家戦略などないし、国益優先の覇権など思考の外。だから香港の価値など理解できないし、香港民主派を支援して中国共産党を弱体化させる策など考えられない。だから香港民主派を支持するのはアメリカだけ。

■香港市民は外交カード

 香港市民が米中の外交カードにされたのは事実。これは中国共産党による香港の武力鎮圧を抑止するカードの一つと言える。だが今の香港警察が行う無差別攻撃は黙認されており、武力鎮圧さえ実行しなければ良いことになる。

 アメリカの政治家は香港人権法案を可決した。残るはトランプ大統領の署名か自動的に法律になるのを待つだけ。香港人権法が正式化すれば、アメリカは香港市民を新たな外交カードにできる。

 トランプ大統領は香港民主派に冷淡で、香港人権法案を用いて中国共産党を追い詰めることを放棄。それよりも暗に迷惑がっており、米中貿易協議の妨げになっていると見ている様だ。これでは香港人権法案は覇権の道具にならず、中国共産党は次のアメリカ大統領選挙まで待つことが可能になった。

■香港市民の対策

 香港市民は知らない間に外交カードにされている。しかも香港市民は武力がないから香港警察の無差別攻撃に脅かされている。これを改善するには、香港人権法を用いた民間軍事会社を雇う策。

 香港市民は香港人権法を盾に身を護る警備を雇える。資金から学校と住宅街しか警備出来ないとしても、子供の安全を得ることが可能。同時に民間軍事会社が香港人権法で護られるなら、香港警察の無差別攻撃に対抗できるかもしれない。そうなれば香港市民の人権が一部でも回復することを意味している。

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