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    長谷山 崇彦
    農学博士
    乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    加瀬 みき
    加瀬 みき
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    茅原 郁生
    茅原 郁生
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    濱口 和久
    濱口 和久
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    菊池 英博
    菊池 英博
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    小松 正之
    小松 正之
    東京財団上席研究員
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    上岡 龍次
    上岡 龍次
    戦争学研究家
    呂 永茂
    呂 永茂
    南北戦略研究所所長

    トランプは対中経済戦争の“戦士”だ!

      AXIOSが9月1日に配信した“Trump trade war: 15% tariffs on Chinese imports take effect”によれば、“トランプ政権の中国との貿易戦争が日曜日の朝に新たな段階に入り、約1100億ドルの中国からの輸入品に対する新しい15%の関税が発効した”。これは“アメリカの消費者にとって「衣類、おもちゃ、家庭用品、電子機器」などの消費財の価格が上昇することを意味”し“JPモルガンは、関税は平均的なアメリカの家庭に年間1​​,000ドルの負担になると見積もっている。”という。そして“中国の報復関税は、750億ドルの米国製品の一部に対して5%から10%の範囲で、12月15日に施行される”。

       そして“トランプ氏は金曜日に記者団に「中国と会話している」ことと、両国間の会議は9月に予定されていた”が、この記事によれば“トランプが経済と市場を押し上げるための最大のツールは中国との貿易取引だが、香港と台湾の国家安全保障上の懸念のため、ここ数週間で当局者は中国に対してより厳しくなった。これらの報復関税は役に立たないだろう”と結んでいる。

       そのためか中立系のThe Hillが9月1日に配信した“Why the trade war will hurt Trump”によれば、“トランプ大統領と共和党のトップは頻繁に彼らの政党の主要な成果として強い経済を宣伝し、低い失業率と消費者支出の増加などの重要なデータを指摘して来た。しかし、利回り曲線の反転、連邦準備制度による金利の低下、または株式市場史上最大の1日の損失等により、景気減速懸念が高まり始めると、共和党員は、彼らが強力な経済のための信用を取ることができなくなる。再選の準備ができていない共和党員ほど強い経済が衰退の兆しを見せていることを考えると、懸念を提起している。”という。

      そして“Pew Research Centerが実施した世論調査では、アメリカ人の60%が中国に対して不利な意見を持っており、またアメリカ人の53パーセントは、現在の米国と中国の経済関係を有害であると考えている。(中略)しかしアメリカ人の50%が中国経済の成長はアメリカにとって良いことだと言っているのに対して、中国経済の成長は悪いことだと言っているのは41%”であることを指摘。

      このままではトランプ再選だけではなく共和党の議員の多くの再選も難しくなるのではないかと結んでいる。

      リベラル派のワシントン・ポストが8月30日に配信した“Trump’s trade war could get him kicked out of office”では、アメリカ大統領は2020年11月に選挙を受けねばならず、トランプ氏の支持率は相変わらず低い。それに対して中国は独裁国家であることを指摘。

      そして“経済は今年の第2四半期に2%成長した。これは第1四半期で見た3.1%の成長から急激に減少している”とも指摘。その原因はトランプ減税その他による景気刺激を対中貿易戦争が打ち消していると分析。そのような経済的打撃は中国も受けているのだが、その速度は比較的緩慢であり、また前記のように習近平は選挙を気にする必要はない。

      そのためトランプ氏は、2020年の選挙で落選するか、あるいは対中経済戦争を和解するしかないだろうと、この記事は結ばれている。

      なおブルームバーグが8月26日に配信した“Want a U.S. Recession? Try Trump’s China Divestment Plan”によれば、アメリカ企業は香港を含む中国大陸に既に2000億ドルもの投資を行ってしまっていて、これはリーマン危機で米国の民間金融機関が失った資産が約800億ドルであることを考えるとToo Big To failである。そのため関税その他の方法で、トランプ政権が米国企業の対中投資を引き揚げさせようとしても、それは緩慢な速度で進めるしかないだろうと主張している。

      こうしてみるとトランプ大統領には不利な状況のようにも見える。

      しかし保守系WSJが8月25日に配信した“Trump Gambles That China Trade War Will Pay Off in 2020”の中でバノン氏は“2020年はこの問題に取り組まれるだろう。これは貿易戦争を超えている。貿易、技術、通貨という経済的葛藤に彼らを巻き込んでいる”と述べている。つまり“2016年と同じように、中国強硬姿勢が大統領選挙勝利に役立つ”と主張しているのである。

      しかし同時に同記事では“トランプ氏は、中国との貿易戦争を押しても明らかな結果が得られない場合、脆弱になる可能性がある。製造業の雇用の伸びはこの1年で鈍化した。消費者に対する関税の影響が感じられ始めたばかりで、 JPモルガン・チェース・ アンド・カンパニーは、予定されているすべての課税が実施されると、米国の平均世帯は年間1,000ドルの追加費用を支払わなければならないと予測している”ことも指摘している。

      「この痛みは愛国的な義務であると考える大統領の支持者は何人いるのか?」と元民主党全国委員会委員の一人は語ったという。

      だが“民主党は全体的に貿易で分裂しており、サンダース上院議員やウォーレン上院議員などのトップ階層の大統領候補者は、トランプ氏と同様の見解を持っている。民主党上院民主党指導者チャック・シューマーは、中国との戦いを続けるよう彼に繰り返し促した。”とも書かれている。

       そして“一般的にアメリカ人は自由貿易を支持しているが、昨年のギャラップの世論調査によると、中国はアメリカとの不公正な貿易慣行を持っていると62%の米国人が信じている(30%だけが逆)。


    「GII REPORT」より転載
    https://ameblo.jp/gii-report

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