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中国人留学生が技術窃取

 米国の学界、議会、政府機関などで、工学、航空、宇宙、量子力学など国家安全保障に関わる分野での中国人留学生への監視を強めるべきだという主張が強まっている。近年、中国人留学生が急増しており、極超音速技術など先端技術の開発で中国が優位に立つ直接の原因になっていると指摘されるものの、留学生がどの分野で技術を習得し、母国に持ち帰るかを個別に追跡することは困難との指摘もある。

米国 政府主導の監視強化必要

 ミシガン大学のレイン・ブライアン航空工学教授は今月初めに行われた極超音速兵器に関する会合で、中国は米国の大学などを利用して技術を獲得することを目論(もくろ)んでいるが、「大学だけで対処することは困難」であり、連邦政府が主導して包括的な戦略を立てる必要性を強調した。

 中国は、2008年に海外に滞在する中国人の学生、企業家、研究者らを招致する「1000人計画」をスタートさせた。米国など国外で習得した技術を、中国国内に取り込むための取り組みだ。

 極超音速技術で中国は米国をしのいでおり、これは優秀な学生らを大量に米国の大学に送り込んだことが一因とみられている。その中には、授業料全額を前金で支払う学生もおり、大学側としても排除は困難だという。

 17、18年度の中国人留学生は36万人で、10年前の10万人から大幅に増加した。

 オーストラリアの戦略政策研究所の昨年の報告によると、中国軍は米国などに留学した軍の科学者、技術者少なくとも2500人の費用を負担していた。

 連邦捜査局(FBI)、国務省、司法省など政府機関は大学と連携して、中国人留学生を精査し、安全保障に関わる重要な研究への関与を制限する取り組みを強化している。

 議会もすでにこの問題に意欲的に取り組んでいる。下院の国防権限法案は、国防総省と国家情報長官室がスパイ行為を働く可能性のある外国機関のリストを作成するよう求めており、上院案にも同様の条項が盛り込まれている。

 米教育協議会のサラ・スピライツァー政府渉外担当部長は「特定の科学・技術分野で米国を追い越そうと意欲的に取り組んでいる国がある。注意を払う必要がある」と述べ、中国による技術・情報窃取に対応する必要性を強調した。

(ワシントン・タイムズ特約)

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