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  • 乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    トランプ大統領は韓国を捨てる

    ■意気投合する2人

     アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩氏は仲が良い。北朝鮮軍が短距離弾道ミサイルを発射してもトランプ大統領は容認。金正恩氏は米韓軍事演習で韓国大統領を叱り、トランプ大統領には短距離弾道ミサイル発射を陳謝する。トランプ大統領も米韓軍事演習が“金の無駄遣いだ”と同調している。

     韓国は日本にホワイト国から除外されて(輸出管理のグループBに格下げされて)怒り、北朝鮮と連合を求めたが、北朝鮮から拒絶された。さらにアメリカに仲裁を求めたが結果が出ない。

    ■中距離弾道ミサイル配備

     トランプ大統領は中距離核戦力全廃条約に縛られて、中距離弾道ミサイルを持てないことを不公平だと怒った。何故なら、中国は条約に縛られること無く中距離弾道ミサイルを保有した。中国はグアムキラー・空母キラーを保有し、接近阻止戦略でアメリカ軍に挑んでいる。

     中国の接近阻止戦略は漁夫の利を得た戦略。トランプ大統領には耐えられない不公平だった。そこでトランプ大統領は中距離核戦力全廃条約を破棄し、新たに中国を加えた中距離核戦力全廃条約を求めている。

     アメリカ軍は数カ月以内にアジアに中距離弾道ミサイルを配備すると発言。だがこれには地上発射型巡航ミサイルの配備も含まれている。仮にアジアに配備されたら、中国の接近阻止戦略は根底から吹き飛び無力化される。

     何故ならアメリカ軍が中距離弾道ミサイルを配備すれば、アメリカ軍も人民解放軍を攻撃可能になるからだ。接近阻止戦略は人民解放軍がアメリカ軍を一方的に攻撃できるから成立した戦略。これは双方が撃ち合える条件だから、ミサイル防衛システムを配備するアメリカ軍が有利になる。

    ■アジア配備

     アメリカ軍がアジアに中距離弾道ミサイル・巡航ミサイルを配備すれば、中国の接近阻止戦略は無意味になる。だから中国は、新たな戦略を構築するか新たな中距離核戦力全廃条約を結ぶ二者択一を迫られる。

     アメリカ軍の中距離弾道ミサイルをアジアに配備するとすれば、韓国・日本・台湾が予想される。そんな時に台湾軍が地上発射型巡航ミサイルの配備を匂わせている。これはアジアの軍事バランスが崩れ、在韓米軍の必要性を低下させている。

    台湾、中距離ミサイル「雲峰」を量産開始か 北京も射程内=報道
    https://www.epochtimes.jp/p/2019/08/45749.html

     巡航ミサイル「雲峰」の性能は謎。だが射程距離2000kmならば、北京・グアムキラー・空母キラーを攻撃可能になる。そして雲峰のコンポーネントはアメリカ製だから、間接的にアメリカの巡航ミサイルを台湾に配備することを意味する。

    ■韓国の価値

     トランプ大統領は韓国の価値を低く見ている。できれば在韓米軍を撤退させて節約したいと考えている。だからトランプ大統領は、米韓軍事演習すら無駄だと考えているのだ。仮に在韓米軍が撤退すれば、アメリカの国防線が朝鮮半島の38度線から台湾・日本まで移動する。これはアメリカが想定する戦場が、朝鮮半島から台湾・日本になることを意味する。

     在韓米軍を撤退させれば節約ができる。国防線を朝鮮半島から台湾・日本まで移動させることは、地政学から見た戦略では悪手。アメリカ軍はアジアにおける覇権を縮小させるので、軍事戦略から見ても悪手。だがトランプ大統領は節約優先だから在韓米軍の撤退は有り得る。

     トランプ大統領は在韓米軍の代わりに、中距離弾道ミサイルか巡航ミサイルで補う考えだと思われる。中距離弾道ミサイルを日本か台湾に配備すれば、在韓米軍の駐留費は不要になり、定期的な軍事演習も不要。これで節約になり、中距離弾道ミサイルが軍事バランスを維持すると考えている。

     台湾軍の巡航ミサイル雲峰の中身はアメリカ製。だからアメリカ軍は間接的に台湾に配備することになる。しかも台湾はアメリカが想定する戦場になるから、台湾と中距離弾道ミサイル・巡航ミサイルが韓国の代わりになる。だから韓国の価値は無いと言える。

    ■台湾と韓国

     トランプ大統領が節約優先なら台湾の価値は上がる。台湾軍が射程距離2000kmの巡航ミサイル雲峰を配備すれば、アメリカ軍は間接的にアジアに中距離兵器を保有できる。ならばアメリカは、裏から台湾軍の巡航ミサイル配備を支援する。

     台湾軍の雲峰が実戦配備完了すると、同時に在韓米軍の撤退が開始されるだろう。何故なら今の段階で在韓米軍が撤退すれば軍事バランスが崩れる。だから台湾軍の雲峰の実戦配備を担保とすることで、朝鮮半島の軍事バランスを維持したいのだ。

    ■価値が無い韓国

     地政学と軍事戦略から見れば韓国の価値は有る。だから在韓米軍が配備された。だが定期的に地政学と軍事戦略を知らない大統領が誕生し、在韓米軍撤退を口にする。これまでは在韓米軍は存続できたが、トランプ大統領は実行しかねない。

     トランプ大統領の金銭感覚だと韓国は政治・経済・軍事で不要な国。軍事演習すら無駄金だと言うのだから、韓国の政治と経済はアメリカ経済には利益が無いのだ。そんな韓国を切り離そうとしている。

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