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  • 2015/12/24
  • 乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    トランプ大統領が求める日米安全保障条約とは何か?

    ■トランプ大統領の不満

     トランプ大統領は今の日米安全保障条約に不満だ。トランプ大統領はアメリカが日本を助けても日本はアメリカを助けないと主張する。だが今の日米安全保障条約は、アメリカが有利で日本が不利な条約。

     日米安全保障条約にはグレーゾーンがあり、日本が攻撃を受けてもアメリカは動かない。その典型が竹島と尖閣諸島。韓国と中国は日米安全保障条約のグレーゾーンを突いている。日米安全保障条約は日本が不利な条約だが、トランプ大統領は不平等だと不満を漏らす。

    ■日本はアメリカを助けない?

     トランプ大統領から見れば、日本はアメリカを助けないことになっている。だが日本が動けないようにしたのはアメリカなのだ。戦後アメリカはGHQを用いて日本弱体化政策を実行。その一つが今の日本国憲法。さらに日本軍を捨てさせたのもアメリカ。

     アメリカは日本から外交と軍事を奪い保護国する予定だった。だが朝鮮戦争が始まり状況が変化した。

    覇権国:軍事力を背景とした外交を行う。
    保護国:外交権と軍事権を覇権国に依存している。
    属 国:覇権下の国。

     当時のアメリカの都合で予定変更。戦争に対応して日本を防衛する軍事力が必用になった。これはアメリカが行うと金食い虫になる。そこで日本独自の金で日本を防衛する警察予備隊が創設され今の自衛隊に至った。

     戦後アメリカは日本から軍隊を奪い保護国とした。これは日本の弱体化政策。アメリカが日本国憲法で日本から軍隊を奪うが、アメリカの都合で保護国にアメリカ型州兵を創設したと言える。

     何のことはない、アメリカが日本を動けない様にしているだけ。しかも自衛隊をアメリカの州兵の立ち位置にしたのもアメリカ。本来は日本をアメリカの保護国とし、日本の代わりにアメリカが外交と軍事を行うはずだった。

     これが状況の変化で、保護国に州兵である警察予備隊を創設。警察予備隊は日本の防衛が限定。これでアメリカ軍は戦力を朝鮮戦争で使えることになった。その後、東西冷戦が激化したので、警察予備隊を自衛隊にした。

    ■動けない国にしたのはアメリカだ

     日本から軍隊を奪ったのはアメリカ。だから日本はアメリカを容易には護れない。日本を動けないようにしたのは、アメリカによる日本弱体化政策。だからトランプ大統領は文句を言う相手を間違えている。ならばトランプ大統領は、GHQが行った日本弱体化政策を廃止すれば良い。

     トランプ大統領が行うことは、日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家などを戦前の状態に戻すこと。トランプ大統領はこれを行えば良いだけのこと。これでトランプ大統領が望む状況になる。

     それに日本政府でも、トランプ大統領が望むことを実行できる。それは日本政府が日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家などを戦前の状態に戻せば良いのだ。これらは今の日本でも実行可能。

    詳細説明:戦争の始まりと終わりを知らない日本人へ
    https://vpoint.jp/column/118193.html

     戦争は宣戦布告で始まり講和条約で終わる。だからサンフランシスコ講和条約が成立した1951年で戦争は終わった。これでGHQによる占領政策が終わったので、1951年から日本政府は日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家などを戦前の状態に戻す権利を持っている。

    ■基準からトランプ大統領の方針を知る

     トランプ大統領は、「強固な日米同盟を求める」発言は真実であり嘘ではない。トランプ大統領が求める同盟関係と、我々が求める同盟関係の意味が違う。だから双方に齟齬が生まれている。

     そこで私は、アメリカの基本方針から違いを説明したい。冷戦期のアメリカは国際情勢の変化に対応して作戦計画の基本方針を定めた。この基本方針は冷戦期のもの。だが、基本方針は根本的に不変。だから基準として使える。

    国土戦域の戦争  = 戦略核戦争(米ソ全面戦争)であり米国が戦う。
    前方戦域の核戦争  = 戦域核戦で核保有国(米英仏)が連合して対処。
    前方戦域の通常戦争 = 通常戦で連合対処。
    覇権戦域の局地戦争 = 同盟国が第一次責任、米国は軍事援助

     現在は核兵器で睨み合う冷戦期ではない。それに核兵器で覇権を争うなら世界各地にアメリカ軍を配置する必用は無い。さらにアメリカから見れば、外国は前方戦域か覇権戦域に該当する。

     そのため軍隊同士の通常戦で使われるのは、前方戦域の通常戦争か覇権戦域の局地戦争になる。そしてこの2つが、トランプ大統領の求める同盟と我々の同盟の違いを生んでいる。

    ■トランプ大統領が求める同盟関係

     同盟と聞くと前方戦域の通常戦であり、通常戦で連合対処の認識になる。軍隊が共に対処する同盟が基本的な認識。だがこれはトランプ大統領が求める強固な同盟関係ではない。

     トランプ大統領が求める強固な同盟関係は覇権戦域の局地戦争。これは同盟国が第1次責任でありアメリカは軍事援助を行う。戦争するのは現地の同盟国であり、アメリカは同盟国に外交と武器供給で支援する。アメリカ軍が戦闘に参加しても、ミサイルを用いた空爆などの火力支援だけ。

     だからアメリカの同盟国は、アメリカの覇権維持のために戦争する立場。トランプ大統領から見れば、同盟国はアメリカの国益ために戦争する。これが、トランプ大統領が求める「強固な同盟関係」の意味。

    ■トランプ大統領の構想

     トランプ大統領が求める強固な同盟関係は、現地にアメリカ軍司令部を置くだけ。そして戦闘部隊は現地の同盟国。

    司令部 :アメリカ軍(上位)・火力支援
    戦闘部隊:現地の同盟国(下位)・敵軍との直接戦闘

     トランプ大統領の構想は、世界各地からアメリカ軍を撤退させる。だが現地にはアメリカ軍司令部だけを残す。現地のアメリカ軍司令部は上位組織となり、現地の同盟国軍を下位組織として指揮・命令する。

     アメリカ軍司令部は現地の同盟国軍を下位組織として指揮・命令し、同盟国軍に空爆などの火力支援を提供する。これがトランプ大統領の「強固な同盟関係」の意味だ。そうでなければ辻褄が合わない。

    ■日本は攻撃の槍

     トランプ大統領は、「アメリカは防御の盾を日本に提供する、日本は攻撃の槍として戦え」を望んでいる。同盟国はアメリカから武器を買い、アメリカの敵と戦うことが強固な同盟関係であり対等な関係。

     トランプ大統領は日本と同盟国が、日本・東シナ海・南シナ海・インド洋・ホルムズ海峡の海上交通路を護ることを望んでいる。これならばトランプ大統領の発言と私の分析が一致する。

     日本は日本軍・大日本帝国憲法・内務省・旧宮家などを戦前の状態に戻せば良い。そしてトランプ大統領が望む、日本がアメリカを護る国にすれば良い。トランプ大統領は反対しない。むしろ日本が戦前の状態に戻すことを歓迎する。

     そして日本はフランス・イギリス・カナダ・オーストラリア・インド・台湾と協力し、世界の海上交通路を共に護ることになる。時代は変わった。だから日本は新たな時代に生きるべきだ。

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