ワシントン・タイムズ・ジャパン

ロシア 米駆逐艦の航行に反発

米国は領海侵入を否定

 米海軍駆逐艦がロシアの領海に侵入したとしてロシア国防省が強く反発、互いに非難し合う事態となっている。

 米駆逐艦「ジョン・S・マケイン」は24日、「航行の自由作戦」の一環として日本海岸のピョートル大帝湾内を航行した。これを受けてロシア海軍の駆逐艦「アドミラル・ビノグラドフ」は「体当たりで領海内から排除されることになる」と警告、その後マケインは湾外に出たという。露タス通信は、マケインがロシア領海内に約3㌔侵入したと主張している。

 一方、米海軍は「この海域はロシア領ではない。ピョートル大帝湾は国際法上の『歴史的湾』とするロシアの主張は受け入れられない」と表明、両国の主張は食い違っている。

 ビノグラドフは2019年6月にもフィリピン海で米駆逐艦「チャンセラーズビル」に異常接近したことがある。

 シンクタンク、ヘリテージ財団の上級研究員ブレント・サドラー氏は、ロシアが中国と同様に、太平洋での覇権国であることを示そうとしていることの表れとみられると指摘、西太平洋での米海軍の支配的地位を脅かそうとしているとの見方を明らかにした。

 その上で「ロシアと中国は、戦略的パートナーシップを再開しようとしている」と述べ、米国の影響力排除へ中露が接近しているとの見方を示した。

 民主主義防衛財団のブラドレー・ボーマン上級部長も「米国は、同盟国、パートナー国との最大限の同盟を構築し、自由で開かれたインド太平洋を守るべきだ」と東アジア諸国と連携して中露に対抗する必要性を訴えた。

 ロシアは、ピョートル大帝湾を、旧ソ連時代から権力を行使してきた「歴史的湾」として湾内の領有を主張しているが、米国はこれを認めていない。

(ワシントン・タイムズ特約)

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