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    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
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    濱口 和久
    濱口 和久
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    高永喆
    高永喆
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    新田 容子
    新田 容子
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    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
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    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    北方領土とロシアの嘘

    ■ロシアの強気

     ロシアは国連憲章を持ち出して日本に北方領土の主権放棄を要求している。しかも強気で迫っているが、これはロシアに北方領土の主権がないことの裏返しだ。だからロシアは強気で日本に迫っている。

     ところが日本では北方領土で強気に対応していない。しかも日本の政治家・官僚・知識人の多くが、国際社会の基準を用いてロシアに反論していない。これが日本の現状。

     今の日本では北方領土問題は北方四島が一般的である。だが、実際の北方領土問題は、南樺太・北方四島・千島列島であるべきだ。今の日本では南樺太と千島列島は無視されているのが現状。日本人が自国の領土と主権を認識していない証である。

    ■国際社会の基準とロシアの嘘

     ロシアは半分ウソで半分真実を言っているだけ。そこで私は国際社会の基準を教えたい。戦争は宣戦布告で始まり講和条約で終わる。これが国際社会の基準だ。1945年8月15日は仮の休戦開始日。日本では終戦と認識されているが、国際社会では仮の休戦開始日だ。

     休戦が正式に開始したのは、1945年9月2日である。この日から正式に休戦が開始されGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による占領が開始された。戦争は戦闘だけではなく占領期間も含む。戦争は講和条約の締結で終わるので、戦争の期間は宣戦布告(1941.12.8)から講和(1951.9.8)までの約10年間となる。

    宣戦布告  :戦争開始(1941年12月8日)
     ↓
    決定的敗北 :マリアナ沖海戦(1944年6月19日から20日) 
     ↓
    仮休戦開始 :1945年8月15日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
     ↓
    休戦正式開始:1945年9月2日(ポツダム宣言・条件付き降伏)
     ↓
    サンフランシスコ講和条約:戦争終了(1951年9月8日)・軍事
                :効力開始(1952年4月28日)・外交

     戦争は1951年のサンフランシスコ講和条約で終わった。この段階でGHQによる占領政策が終了。これにより旧宮家・大日本帝国憲法・内務省・日本軍は戦前の状態に戻る。これは日本の自由。つまり領土も戦前の状態に戻るのだ。

     北方領土は北方四島だけではない。南樺太・北方四島・千島列島が北方領土。南樺太と千島列島はサンフランシスコ講和条約で帰属が定まっていない。これを無視してはならない。そして、サンフランシスコ講和条約にソ連は参加していない。そうなればソ連が南樺太・北方四島・千島列島の主権を主張することはできない。

     さらに言えば、GHQによる占領政策はハーグ陸戦条約違反だ。これらは本来ならば法律・国際条約の専門家が指摘すべきこと。北方領土問題は南樺太・北方四島・千島列島と認識すべきなのである。

    ■国家体制の変更とロシアの嘘

     ロシアは北方領土の主権を持っていない。戦後日本では反日知識人が多くなり、日本が有利になる国際社会の基準を教えていない。そこで私は国際社会の基準を教えたい。

     国家の命運は国家体制の変更で決まる。国家体制を王政から共和制に変更すると、住む人間は同じでも国家は別物に変わる。国家体制が変わると建国日として認識される。これが国際社会の基準である。

     ソ連は1991年に国家体制を変更し、今のロシアを1991年に建国した。国際社会ではロシア建国を1991年としている。国家体制が変更したから別の国になる。だから今のロシアはソ連とは別物。

     今のロシアは北方領土の帰属が定まっていないことを知っている。北方領土はロシアのものではないことを知っている。だから日本に主権の放棄を求めている。ロシアは知っているのだ。北方領土の主権は日本に有ることを。

     日本は国家体制の変更を根拠に、ロシアに権限が無いことを強気で攻めるべきだ。政治家・官僚・知識人が知らないわけがない。説明するだけの胆力が無いだけだ。もしくは反日だから日本が不利になることをする。

    ■国際社会では騙される国が悪い

     国際社会では騙される国が悪い。これが基本。国内では騙した者が悪く法律で裁かれる。だが国際社会では騙した国を裁くことはできない。何故なら国内法は国内限定で国外には持ち出せないからだ。

     国際条約は口約束の世界。だから国際条約に違反しても違反国を裁くことはできない。仮に国を法律で裁くことをすれば、それは違反国の国家主権を否定する行為となる。国家主権の否定は独立の否定であり、その国の国民の人権を否定する行為になる。だから法律で国家を裁くことは戦争行為になるので行わない。

     そのため国際社会では騙された国が悪い事になり、これは暗黙の了解として認識されている。理屈では納得できなくても、国際社会では経験則の世界なのだ。

    ■ロシアに騙されないために

     ロシアは日本に第二次世界大戦の結果を認めるように迫っている。第二次世界大戦で日本が敗戦したのは事実。だが1951年のサンフランシスコ講和条約で戦争は終わったのだ。この日をもって日本は敗戦の国が終わったのである。

     さらに国家体制の変更で国家の命運が決まる。ソ連は国家体制を変更したので崩壊した。今のロシアはソ連とは別物だ。ロシアは半分真実を言い、半分は嘘を言っている。だから日本は、サンフランシスコ講和条約と国家体制の変更を根拠に反論できるのだ。

     日本の北方領土問題は、南樺太・北方四島・千島列島だと認識してロシアに反論すべきだ。そうしなければ北方領土は戻らない。

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