ワシントン・タイムズ・ジャパン

過去に恬淡、情に厚いロシア人

地球だより

 「ロシアのいいところは何ですか」。日本から来た人に、こんな質問をされた。即答できなかった。

 日本のいいところなら、すぐ挙げることができる。「世界一安全」「国民の礼儀正しさ」「きれいな水が豊富」「田舎までインフラが整備」などなど。

 一方、ロシアでは、時々テロが起こるし、店員さんは客に無礼なことがあるし、田舎のインフラは19世紀と変わらない場所も多い。

 考えてみると、「人はいい」と思う。ロシア人は、あっさりしている。つまり、過去にこだわらない。第2次大戦時、ドイツは、ロシア(当時ソ連)の敵だった。ソ連人の犠牲者は世界一多く、1800万人から2400万人が死亡した。主にドイツとの戦いで亡くなっている。

 ところが、今のロシア人は、ドイツが大好きなのだ。ドイツに移住する人も多い。ドイツ製品をほめまくり、「なんでロシア製はダメなのか」と嘆く。

 確かに、戦勝記念日には、戦争関連番組を大々的にやる。しかし、そこにドイツに対する恨みはない。そして、もう一国「敵」だった日本のことも大好きだ。

 こういう気質は、中国、韓国から毎日「過去を忘れるな!」と言われ、うんざりしている日本人にはありがたい。

 「あっさりしている」とはいえ、ロシア人が冷たいわけでもない。むしろ、情に厚く、人間関係は濃い。たとえば、「結婚後も両親に毎日電話している」という人も多い。

 生活上の不便、サービスのいいかげんさにあきれながらも、ロシアになじんでしまう外国人は多い。

(Y)

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