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欧米観光客減りブルキニ解禁ーエジプトから

地球だより

 エジプトのビーチ事情が変わってきた。観光・地方発展省が先月末、国内のいかなるホテルも観光地も女性が全身を真っ黒な色の生地で覆う水着、ブルキニの着用を禁止する権利を持たない、との特別声明を発表したからだ。

 ブルキニとは、イスラム教を信ずる女性向けに開発された水着の一種で、女性信徒が一般に外出用に着る「ブルカ(頭から手先・指先まで全身を覆う黒衣)」と水着をイメージする「ビキニ」から成る造語だ。

 エジプトには大別して二つの種類のビーチがある。一つは欧米など外国からの観光客らが豊富な太陽光を浴びて、熱帯魚やサンゴを存分に楽しみ、開放的な水着を着用して夏を満喫するビーチ。老若の夫婦や恋人、カップルが主流で、有名なビーチはシャルムエルシェイク、ハルガダ、マルサ・アラムなどだ。

 もう一つは地元の家族や子供たちが訪れるビーチで、実際泳いでいるのは子供たちと男性のみ。女性はブルカ姿で家族の食事などの世話に終始している。

 今までは、「ブルキニの生地が健康を害する」との理由で禁じられてきたが、今回はその理由は見当たらないとの見解が示された。保守的なイスラム教徒らが長年求めてきた、「自由な水着の選択」に対する権利を承認したものだ。

 ただ、今年このタイミングでの決定は、新型コロナウイルス感染拡大で有名なビーチへの外国人観光客が激減する分を、国内観光客で穴埋めしようとの政府の苦肉の策との見方もある。

(S)

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