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「アジアの喉笛」南シナ海と中国、「無主空山」は自国の領土と主張

韓国紙セゲイルボ

 泉州。フビライが支配した元の最南端の貿易港だった。今の中国福建省泉州だ。この港は南シナ海に出て行く関門だった。マルコ・ポーロはそこを「ザイトン」と呼んだ。彼はこのように書いた。

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南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島のクアテロン(中国名・華陽)礁。レーダー施設とみられる構造物などが見える=5月31日(ベトナム紙タインニエン提供・時事)

 「ザイトン港に入ってくる船はキリスト教の国々に胡椒を売るため、アレクサンドリアに入港する船より100倍も多い。貿易額で言えば、ザイトンは世界最大を誇る2大海港の一つだ。(略)インドから入る船には10%の輸入税を、胡椒には44%の輸入税を課した」

 モンゴル帝国の開放経済を垣間見る。莫大な関税収入は帝国を経営する金脈だった。

 北方異民族を北の草原に追い出した漢族の国・明。永楽帝の時の1405年、宦官・鄭和は3500隻の船を導いて遠征に出た。アフリカ東方まで行った。遠征隊の出発地はまさに泉州だった。

 明国は鄭和遠征に先立ち1397年海禁を公布し海門を閉じた。私貿易は一切禁止された。南側の海はどのように変わったのだろうか。海を覆った商船の足は縛られ、南シナ海を舞台に貿易した船主は経営難に陥った。

 以後、海賊が出没する。倭寇はその中で最も大きい勢力だ。以前は商船を略奪していたが、この頃は浜辺を襲った。麗末鮮初(高麗末朝鮮初期)、半島に出没した倭寇もこの時、野火のように興った倭の海賊の群れだ。倭寇を利用した密貿易まで盛んに行われたという。略奪を装って、物を運ぶのは、今の国際宅配に似ている。

 無主空山(所有者がいない地)に変わった南シナ海。オランダ、ポルトガル、スペイン、英国の商船は大金が稼げる香料を求めて集まった。「資本主義の花」株式会社はこの時に登場した。

 だが今は違う。習近平中国国家主席は、「南シナ海の島嶼は昔から中国の領土であった」と主張する。戦闘態勢命令まで下した。力不足の東南アジア国家はどれ程もどかしいだろうか。

 中国はなぜ、海を広げようと思うのだろうか。人工島を作って、「自分の海」だと言い張る日本に倣ったのか。南シナ海はアジアの喉笛だ。数多くの貿易物資がそこを通過する。そこを支配すればアジアを支配すると考えているのだろうか。

(姜浩遠(カンホウォン)論説委員、7月14日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。

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