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鈴置論考に反応?韓国政府高官「文在寅氏訪日は未定」

 今朝の『鈴置論考の文在寅氏「ストーカー」説と韓国の「狙い」』でも取り上げた、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏の論考を受けたためでしょうか、本日、韓国側で五輪を契機にした文在寅氏の訪日などを巡り、興味深い報道がいくつかでています。ただ、韓国が日本に対する違法行為をただそうとしない限り、日本は韓国との対話を安易に再開すべきではありません。

鈴置論考の価値

 今朝の『鈴置論考の文在寅氏「ストーカー」説と韓国の「狙い」』で、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏の論考を話題として取り上げました。

菅首相に粘着する文在寅 ”蚊帳の中”にもぐりこみたい韓国、「左派政権駆除」に動く日米


どんなにすげなくされても、菅義偉首相に纏わりつく文在寅(ムン・ジェイン)大統領。その心の内を韓国観察者の鈴置高史氏が読み解く。<<…続きを読む>>
―――2021年6月21日付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より

 今回の記事も7000文字近くに達する長文です。

 ですが、文章の読みやすさもさることながら、毎度ながらの「客観的事実を積み上げ、不可解な韓国の行動をひとつずつ読み解いていく」というスタイルもあり、朝鮮半島問題に関心がある人であれば、あっという間に読めてしまうことは間違いありません。

 それはさておき、今回の鈴置氏の議論の切り口は、冒頭の「ストーカー」という表現にもあるとおり、文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領が今回の東京五輪で訪日するとしたら、その狙いがどこにあるのか、という点にあります。

 文在寅氏が退任後、監獄に行くのか天国に行くのかは存じ上げませんが、少なくとも鈴置論考で指摘されている、「現在の文在寅氏にとって、『ブラックスワン』(金正恩訪日)に賭けて訪日するインセンティブくらいはある」という点は、そのとおりでしょう。

 もちろん、行動が何かと支離滅裂な文在寅氏のことですから、本当に東京五輪で日本にやってくるのかどうかは、よくわかりませんが…。

韓国大統領府が文在寅氏訪日「決まったことはない」

 こうしたなか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に今朝、こんな記事が掲載されていました。

 これは、韓国大統領府の政策室長が22日、ラジオ番組に出演し、文在寅氏の東京五輪を契機とした訪日については「決まったことはない」と述べた、などととする非常に短い記事です。鈴置論考が出たのを見て、とりあえずは反応してみた、ということでしょうか。

 ただ、「決まったことはない」と述べてお終い、というわけではありません。中央日報によると、この人物は「G7サミットを契機に推進されて失敗に終わった韓日首脳会談(※原文ママ)」についても言及し、次のように述べたのだとか。

・韓国は日本との対話に開かれた姿勢で臨んでいるということをもう一度申し上げる

・東京五輪は地理的に最も近い国で開かれる大会で、昨年一度延期されたため、さらに意味深い

 このあたり、文在寅政権が引き続き、日本との首脳会談を強く望んでいるという状況を示唆しているように思えてなりません。

朝日新聞「G7で菅総理が最も警戒したのは文在寅氏」

 その一方で、同じく中央日報にはこんな記事も出ていました。

G7サミットで菅首相が最も警戒した人物は文在寅大統領=日本メディア


―――2021.06.22 10:10付 中央日報日本語版より

 これは、「菅義偉総理がG7で最も警戒した人物が文在寅氏だった」とする、朝日新聞が22日付で報じたとされる内容を紹介したものです。

中央日報によると、朝日新聞は次のように伝えたのだそうです。

「(菅総理が日韓首脳会談に応じてしまうと)・日本が韓国側に慰安婦問題の解決策を示すよう求めているなか、『手ぶら』の文大統領と突っ込んだやりとりをすれば批判を招く恐れがあるためとみられる」。

 情報源が情報源ですが、それでももしこの朝日新聞の報道が事実ならば、これはまったくそのとおりでしょう。このあたり、どうも韓国側には、「たとえ『手ぶら』であっても、会談だけをすれば問題が解決する(あるいはそのフリができる)」などと勘違いしているフシもあるからです。

 中央日報はまた、朝日新聞が「日本政府関係者(の発言)」を引用したうえで、「晩餐会場などで計3回会い、文在寅氏が話しかけた」ものの、菅総理は会話が深まるのを避けた、などと述べています。

 その細かい回数などはともかくとして、状況証拠に照らし、菅総理が文在寅氏を避けたことは、ほぼ間違いないと見て良いでしょう。

その局長級協議、必要ですか?

 さて、昨日は外務省の船越健裕アジア大洋州局長が訪韓し、韓国政府・外交部の李相烈(り・そうれつ)アジア太平洋局長と日韓局長級協議を開催しました。

■日韓局長協議の開催(結果)


6月21日、韓国ソウル出張中の船越健裕外務省アジア大洋州局長は、李相烈(イ・サンヨル)韓国外交部アジア太平洋局長との間で、日韓局長協議を実施しました。

1.今次協議は、日韓関係が引き続き非常に厳しい状況にある中で、両国の外交当局間において行ってきている意思疎通の一環として実施されたものです。両局長は、北朝鮮への対応を始め、地域の安定にとって日韓・日米韓協力が重要であることを改めて確認するとともに、本年5月5日のG7外務・開発大臣会合(英国)の際に行われた日韓外相会談での両外相のやり取りを踏まえ、両国間の懸案を含む二国間関係全般について意見交換を行いました。

2.我が方からは、慰安婦問題や旧朝鮮半島出身労働者問題、竹島問題等の両国間の問題に関する日本の一貫した立場をしっかりと伝達し、韓国側に適切な対応を強く求めました。

3.先方からは、これらに関して、韓国側の立場に基づく説明がありました。

4.この他、日韓双方の関心の高い事項についてもお互いの立場に基づく率直な意見交換が行われ、両局長は、日韓関係の現状をこのまま放置してはならない点を改めて確認した上で、今後とも、日韓関係を健全な関係に戻すべく、外交当局間の意思疎通を継続していくことで一致しました。
―――2021/06/21付 外務省HPより

 あまり注目されていませんが、この局長級協議は、韓国との間で定期的に実施されているものでもありますが、この外務省の公式発表を読むだけでも、壊れたレコードのように日韓双方が同じことを繰り返しておしまい、といったところでしょう。

 もちろん、日本が韓国に自称元徴用工問題や自称元慰安婦問題、竹島不法占拠問題を含め、「日韓関係において違法行為をしているのは韓国の側だ」と伝え続けること自体、大切だ、とする意見があることは事実でしょう(これをわざわざ局長級が伝達する必要があるのかどうかは別として)。

 しかし、「率直な意見交換」とやらの結果、出て来るのが、「日本も少しくらい、韓国に譲歩した方が良い」という代物なのだとすれば、こんな局長級協議はやらない方がマシです。

 いずれにせよ、外務省の事務方の動きには、引き続き警戒する価値はありそうです。

韓国検察がガンジーを捜査(※フィクション)

 さて、韓国について議論していると、どうしても感覚がマヒしてしきます。

 しかし、改めて強調しておくと、韓国という国は、近代法治国家の法理をことごとく破り始めたという意味で、自ら近代国家であることをやめようとしているようにしか見えません。

 自称元徴用工に関する日韓請求権協定、サンフランシスコ条約などに違反した判決もさることながら、自称元慰安婦に関する主権免除違反判決、竹島の不法占拠(※国際法違反)、親日派財産没収(※遡及立法の禁止という近代国家の鉄則破り)など、問題のある行動は多々あります。

 さて、上記では少し堅苦しい話題を紹介しましたが、本稿の締めに、こんな「小ネタ」も紹介しておきましょう。

【コラム】歴史わい曲防止法1号違反者ガンジー


―――2021.06.22 11:13付 中央日報日本語版より

 これは、韓国でこのほど成立した、「歴史歪曲防止法」に基づく「1号違反者」として、「インド独立の父」ともいわれるマハトマ・ガンジー(1869~1948)を指定したうえで、検察が捜査に着手し、ガンジーが起訴されたとする想像上の話題です。

 コラム執筆者によると、ガンジーは『勇敢なる日本兵』という短い論評のなかで、伊藤博文(1841~1909)が安重根(あん・じゅうこん)(1879~1910)に暗殺されたという一報を耳にし、伊藤を「隣の弱小国を侵略した」、安重根を「非暴力の原理を破った」、と、それぞれ批判したのだそうです。

 こうしたフィクションを一読して、「韓国では本当にあり得そうだな」、と思ってしまった人は多いでしょう。なにせ、「親日派の財産没収」などの遡及立法が平気で罷り通る国なのですから。


「新宿会計士の政治経済評論」より転載
https://shinjukuacc.com/20210622-03/#more-18558

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