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“親文”の悪質リプライヤー

ネット上で元慰安婦叩き

 日本で22歳の女子プロレスラーがネット上の悪口・批判を苦に自殺した。これを機にインターネット交流サイト(SNS)で匿名の陰に隠れて行われる悪質な書き込みが社会問題となっている。この分野で“先進国”である韓国では、ネットでの批判で多くの芸能人が自ら命を絶ってきた。

 人を罵(ののし)ることにおいて、日本語は韓国語の敵ではない。言葉で闘ってきた民族だけあって、単語数も表現も桁違いに多いのである。そしてその“豊かな”罵詈(ばり)雑言が今、元慰安婦の李容洙さんに向けられている。92歳の老婆だ。

 30年間活動を共にしてきた挺身隊問題対策協議会(挺対協、現・正義記憶連帯)と尹美香元代表を批判したのを機に、ネット上で激しく叩(たた)かれている。元慰安婦として公衆の面前に立ち、“恥をさらしながら”活動してきた老婆が受ける仕打ちとしては、あまりにも酷過(ひどす)ぎ、他国のことながら、同情を禁じ得ない。

 新東亜(7月号)は「李さん二次加害・親文の悪質リプライヤーのコメント追跡」の記事を載せ、特に激しく李さん叩きをしている4人を取り上げた。彼らはネイバー、ダウムといったポータルサイトで、李さん関連の記事にコメント(リプライ)を付けている。

 例えば、「神風特攻で戦死した日本兵と霊界結婚した」とか、「慰安婦が慰安婦を否定する勢力と結託した」「アベの顔を見るよりも嫌だ」といった悪質コメントで、およそ苦労を重ねてきた老婆に投げ掛ける言葉ではない。韓国は儒教の国で長幼の序や敬老精神を誇るが、今ネット上では廃れてしまっているのか。

 一時の感情でキーボードを叩いてしまうこともあるだろうが、今回の場合は少し違う。同誌は「親文の悪質リプライヤー」としている。つまり文在寅大統領支持者による“攻撃”なのだ。尹氏は与党共に民主党の比例区から当選しており、文政府与党は露骨に彼女を庇(かば)っている。

 同誌はネット上のコメントを追跡できる「コメント履歴システム」を紹介するが、これは過去のコメントが分かり、たとえハンドル(ネット上のニックネーム)を変えてもユーザーIDが変わらなければ追跡できるというものだ。

 同誌がこの記事を載せたのも、身元はバレるのだという警告であろう。仮に与党と親文派の連携が具体的に証明されれば、この問題はさらに“炎上”することになる。だがこれで悪質リプライが止まるのかといえば、そうでもなさそうなのが韓国である。

 編集委員 岩崎 哲

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