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    渥美 堅持
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    坂東 忠信
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    遠藤 哲也
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    蒲生健二
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    服部 則夫
    服部 則夫
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    石井 貫太郎
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    河添 恵子
    河添 恵子
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    宮塚 利雄
    宮塚 利雄
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    中澤 孝之
    中澤 孝之
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    丹羽 文生
    丹羽 文生
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    太田 正利
    太田 正利
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    ペマ・ギャル...
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    佐藤 唯行
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    渡瀬 裕哉
    渡瀬 裕哉
    早稲田大学招聘研究員
    山田 寛
    山田 寛
    元読売新聞アメリカ総局長

    「コロナ、制裁、金正恩」北朝鮮が直面する「三重苦」

     先週の『ジャーナリスト・篠原常一郎氏の金正恩「危篤」説』で紹介した、「金正恩危篤説」に、「続報」が出て来ました。韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、この「篠原説」を裏付けるような記事が掲載されたのです。中央日報によると、脱北者である安燦一(あん・さんいち)世界北朝鮮研究センター理事長が20日、自身のユーチューブ動画のなかで、「金正恩が白頭山で妹の金与正を後継者に指名した」と述べたのだそうですが、これをどう考えるべきでしょうか。


    ●篠原常一郎氏の「金正恩危篤説」

     以前、『ジャーナリスト・篠原常一郎氏の金正恩「危篤」説』で、日本共産党の元専従経験者で国会議員秘書などを歴任されたジャーナリストの篠原常一郎氏による、非常に興味深い仮説を紹介しました。

     それは、北朝鮮の独裁者である金正恩(きん・しょうおん)が重篤な状況にあり、これを受けてフランスから医師団が北朝鮮を訪問しているほか、不測の事態に備えて「金一族の集団指導体制」に向けた動きも見られる、というものです。

     金正恩の容体悪化について篠原氏は「循環器系の疾患」や「脂肪吸引手術の失敗で心臓または脳に血栓が生じてしまった」などの可能性を指摘されていますが、下手をすると金正恩はすでに死亡していて、影武者が金正恩のフリをしている、というストーリーも成り立ちます。

     また、篠原氏は、(金正恩の叔父にあたる)金平一(きん・へいいち)などが次々と北朝鮮に帰国しているなどと指摘しており、もしこれらの情報が正しければ、まさに篠原氏のいう「金一族の集団指導体制」に向けた布石といえるかもしれません。

     (※もっとも、そもそも北朝鮮という国に関して、かなり限定的・不確実な情報を前提に、当ウェブサイト側で議論をどんどん膨らませるのはやや危険ですが…。)

    ●「集団指導体制」への移行?

     ところで、新型コロナウィルス騒動の発生の前後から、たしかに金正恩の動静については、あまり目にしなくなりました。ただ、その数少ない例外でしょうか、北朝鮮メディアは1月25日に1枚の興味深い写真を発表しています。

    ■金正恩氏の叔母が6年ぶり登場 体制固め狙いか(2020/1/26 17:43付 日本経済新聞電子版より)


    ■金正恩氏の叔母、約6年ぶりに姿を確認 夫は国家転覆で処刑(2020年01月27日付 BBCより)


     金正恩が真ん中に座り、その隣に妻の李雪主(り・せつしゅ)、さらにその隣に金慶喜(きん・けいき)、さらにその隣に金与正の姿が確認できます。

     (※なぜか朝鮮中央通信のウェブサイトにアクセスできないため、写真そのものはリンク先の日経電子版やBBCのウェブサイトで確認していただきたいと思います。また、金慶喜については、ウェブサイトなどによっては「金敬姫」と表記されていることもあります。)

     ここで金慶喜が登場したのかについて、日経電子版の記事では「金一族への忠誠心を高め、内部の結束を強める狙い」と述べているのですが、ここでは篠原氏の主張する「金一族への集団指導体制」という言葉が頭をよぎります。

    ●中央日報の報道が「篠原説」を裏付け?

     いずれにせよ、金正恩に不測の事態が発生した際には、金与正あたりを祭り上げつつも、実質的には金一族が集団指導体制を取るというのが、北朝鮮のとりあえずの方針である、と考えるのは、それはそれで説得力はあります。

     こうしたなか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に今朝、こんな記事が掲載されていました。

    ■「金正恩、白頭山で後継者に妹・金与正を指名」(2020.02.21 09:15付 中央日報日本語版より)


     中央日報によると、脱北者である安燦一(あん・さんいち)世界北朝鮮研究センター理事長が20日、自身のユーチューブチャンネルで、「昨年10月に金正恩が白頭山(はくとうさん)を訪問した際、随行した幹部に『私の後継者は金与正同志』と話した」、と述べたそうです。

     安燦一氏はまた、

    ・金正恩の健康状態が良くないため、1月にフランスの医療関係者が極秘で平壌(へいじょう)を訪問して金正恩を治療した

    ・(後継者指名を急いだ理由は金正恩が)若い年齢であるにも関わらず健康状態が良くない(ためだ)

    ・トランプ政権が米国に敵対的な人物を相次いで除去している点も意識した可能性がある

    などと付け加えたそうです。

     両氏の情報源がどういう関係なのかはよくわかりませんが、安燦一氏の情報源が篠原氏の情報源と別だという前提ですが、両氏の主張内容は非常に整合しています。

     ただし、中央日報によれば、「ある対北朝鮮情報関係者」は「後継者を公開すれば権力の低下もあり得るという点で、金正恩が本当に指名したのかはやや疑問」、「追加の情報確認が必要」などと「慎重な立場」を見せたとしています。

    ●制裁、コロナ、金正恩 三重苦の北朝鮮?

     くどいようですが、現時点において、情報が限られている北朝鮮を巡って、ああだ、こうだと断定的に決めつけるのは早急です。ただ、それと同時に、情報の入手手段が限られているとはいえ、北朝鮮を巡ってはできるだけ客観的な情報を集める努力をする価値はあるでしょう。

     ここで参考になるのは、物価と経済制裁の関係でしょう。キーワードは「制裁、コロナ、金正恩」です。

     まず、『北朝鮮の物価はいったんは安定か?それが意味するもの』でも報告しましたが、北朝鮮の物価上昇はコロナウィルス騒動に伴う中朝国境の封鎖によってもたらされたというよりも、すでに昨年末ごろから発生していたようです。

     2017年12月の国連安保理決議に盛り込まれた「北朝鮮出身労働者の送還」条項が発動されたのが2019年12月のことですが、たしかに国際社会の北朝鮮に対する経済制裁についても「真綿で首を絞めるようにジワジワと効いている」のだと仮定すれば、こうした物価の動きと整合します。

     これに追い打ちをかけるように、コロナウィルス蔓延に伴い、北朝鮮が中朝国境の封鎖措置を講じました。

     一般にヒトの流れを止めればモノの流れも止まりますが、そのセオリーどおり、北朝鮮には中国からの物資が入って来なくなった、といった報道もあります(※もっとも、本当に「まったく何も入って来なくなった」のかどうかはわかりませんが…)。

     これに加えてさらに金正恩の健康不安がうわさされている状況ですが、得てして絶対君主が倒れたら権力争いを始めてしまうという李氏朝鮮の伝統を踏まえるならば、嫌な予感しかしない、というのが偽らざる気持ちです。


    「新宿会計士の政治経済評論」より転載
    https://shinjukuacc.com/20200221-03/

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