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    蒲生健二
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    服部 則夫
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    石井 貫太郎
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    河添 恵子
    河添 恵子
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    宮塚 利雄
    宮塚 利雄
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    中澤 孝之
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    丹羽 文生
    拓殖大学海外事情研究所准教授
    太田 正利
    太田 正利
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    ペマ・ギャル...
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    佐藤 唯行
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    渡瀬 裕哉
    渡瀬 裕哉
    早稲田大学招聘研究員
    山田 寛
    山田 寛
    元読売新聞アメリカ総局長

    日韓GSOMIA破棄と「日本の覚悟」

     昨日の『【速報】日韓GSOMIA破棄、日韓新時代へ』『日韓GSOMIA破棄と「南ベトナム・シナリオ」』で報告したとおり、韓国政府は日韓GSOMIAの破棄を決定しました(ただし、本日以降、本当に韓国政府が外交ルートを通じて日本政府に破棄を通告するのかはわかりませんが…)。これについて昨日は「韓国の南ベトナム化」という話題を紹介しましたが、本稿では昨日書ききれなかった、「日本にとっての今後の課題」という、非常に大事な論点に触れておきたいと思います。



    日韓GSOMIAの本質

    ●日韓GSOMIA原文に見る破棄通告期限

     昨日は『【速報】日韓GSOMIA破棄、日韓新時代へ』『日韓GSOMIA破棄と「南ベトナム・シナリオ」』で、韓国が日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)の破棄を決定した、という話題を紹介しました。

     あらためて、事実関係を確認しておきましょう。

     日韓GSOMIAの原文は、外務省のウェブサイトに掲載されています(正式名称は『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』です)。

     この協定のポイントとしては、軍事情報の取扱い方法や両国の国内法に従った取扱いなどについても触れているほか、第21条には協定の終了について定めがあります。


    ■日韓GSOMIA第21条第3項
    この協定は、一年間効力を有し、一方の締約国政府が他方の締約国政府に対しこの協定を終了させる意思を九十日前に外交上の経路を通じて書面により通告しない限り、その効力は、毎年自動的に延長される。≫


     ポイントは、日韓双方がお互いに何も通知しなければ、自動的に協定が1年延長されるものの、自動更新日の90日前(つまり8月24日)に外交ルートで書面で通知すれば、今年で協定が終わる、ということです。

     そして、昨日の韓国政府の発表を信じるならば、おそらくこれから韓国政府から外交ルートを通じて日本政府に対し、「GSOMIAを破棄する」という意思を書面で通告してくる、ということです。

    ●そもそもGSOMIAとは…?

     さて、当ウェブサイトでは数日前から同じ説明を繰り返して恐縮ですが、そもそもGSOMIAとは、情報をスムーズに交換するための法的なインフラのようなものです。あるいは企業勤めの方であれば、守秘義務契約のようなものだと考えればわかりやすいでしょう。

     もっと言えば、GSOMIAがなくても軍事情報の交換は可能ですし、GSOMIAがあってもすべての軍事情報が自動的に交換されるというものでもありません。このため、韓国が日韓GSOMIAを破棄したからといって、自動的に軍事情報の交換が終了する、というものではないのです。

     これについて、世の中にはさまざまな説明がありますが、当ウェブサイトの良いところは、読者コメント欄に、直接、わかりやすいたとえを書き込んでいただける点にあります。

     また、昨日、「ピークを過ぎたソフトエンジニア」様から頂いた読者コメントも参考になります。

     「ピークを過ぎたソフトエンジニア」様の説明によると、日韓GSOMIAがなかったころは「日米、米韓が1対1でしか通信できなかった古いOSを使っていたようなもの」であり、日韓GSOMIAとは、「日米韓が同時に通信できるシステムを使うための最新OSのようなもの」です。

     要するに、日韓両国はいちいち米国を介して軍事情報のやり取りをしていたのですが、最新OSである日韓GSOMIAを米国の音頭で導入したことで、やっと「情報の同時通信が可能なシステム」のインストールができるようになった、ということだと考えればわかりやすいでしょう。

     実際、2016年11月23日に日韓GSOMIAが成立してから3年弱のあいだで、やっとこの日韓GSOMIAによって日米韓3者間の同時通信が可能になったにも関わらず、韓国が突如として、「最新OSの日韓GSOMIAをアンインストールし、一世代前のOSに戻す」、と宣言したのです。


    「それだとGSOMIAを前提にして構築したシステムは機能しなくなります。/そんなことになれば、せっかく構築した相互連携システムが使えなくなるばかりでなく、日米まで一世代古いOS上で動作するシステムを使うことになります。」(前出の読者コメント)


     そのうえでコメント主様は「一度便利になった環境を再び不便にするなんてことは、普通の感覚では許容できない」と指摘するのですが、至言というほかありません。

     裏を返して言えば、日米両国の防衛当局者にとって、「頼むから(一世代前のOSに戻すというのは)勘弁してくれよ」、と言いたい気持ちでいっぱいなのではないでしょうか。

    ●払拭できない「瀬戸際外交」仮説

     こうしたなか、昨日も報告したとおり、韓国側から「今からでも遅くない!日本がホワイト国除外を撤回すれば韓国もGSOMIA破棄を撤回する」、などと言ってくる可能性はゼロではありませんし、わざとこの「書面での通知」をしないという可能性もそれなりにあると思います。

     いつもの繰り返しですが、先日の『韓国「告げ口外交」を機に、むしろG7で対韓制裁を!』でも報告したとおり、韓国側が困ったときに取る行動は、だいたい次の4つのパターンに集約できます。


    ①日本との協定や条約の破棄など不法行為をチラつかせる「瀬戸際外交」
    ②米国や中国のような「強い国」に媚を売り、日本に圧力を掛けさせる「圧力外交」
    ③あることないこと織り交ぜて日本を揺さぶる「ウソツキ外交」
    ④国際社会に対してロビー活動をして「日本の不当性」を強調する「告げ口外交」


     要するに、「破棄するする詐欺」、というわけですね。

     実際、韓国や北朝鮮のこれまでの行動パターンを見ていると、彼らは本当に瀬戸際外交が大好きです。

     北朝鮮が何度も何度も国連安保理制裁決議違反の短距離弾道ミサイルを発射しているのも瀬戸際外交の一種ですが、韓国が日韓GSOMIAのように大切な協定を破棄しようとしているのも、味方を変えれば瀬戸際外交かもしれません。

    そして、韓国としてはギリギリまで日本の譲歩を引き出すために、こうした瀬戸際外交を繰り返している、ということも考えられます。したがって、本当に日韓GSOMIAが破棄されるのかについては、もう少しだけ見極めが必要でしょう。

    これから始まるプロパガンダ戦

    ●信頼を破壊した側が「信頼」とオウム返し

     これに関連し、韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)によると、昨日、韓国の康京和(こう・きょうわ)外交部長官(※外相に相当)は、この日韓GSOMIA破棄を巡って、「日本との信頼問題を基に決定」したと発言したそうです。


    ■軍事協定破棄は「日本との信頼問題を基に決定」 韓国外相(2019.08.22 20:03付 聯合ニュース日本語版より)


     康京和氏は中国・北京で記者団に対し、「これは結局、韓日間の信頼問題のために触発された状況でわれわれが下した決定」であり、「日本に対しても、米国に対してもそのように説明する」と述べたのだそうですが、どの口がそれを言うのかと思わず呆れてしまいます。

     これは何度でも指摘する必要がありますが、そもそも論として日韓の外交関係における信頼関係を破壊してきたのは、一方的に韓国の側です。

     外交分野では、2015年12月に成立した日韓慰安婦合意で、日本側がカネを支払ったのに韓国側が慰安婦像の問題を解決するという義務を果たしていないし、また、今年7月に一方的に慰安婦財団を解散したこと。

     経済分野では、2018年10月30日の新日鐵住金(現・日本製鉄)に対する自称元徴用工判決を含め、日韓請求権協定という基本となる条約に反するような非常識な判決が続々と出ていることや、韓国が日韓請求権協定に定められた仲裁手続に応じなかったこと。

     軍事分野では、日本の自衛艦旗(旭日旗)を「戦犯旗」と呼んで侮辱し、海自哨戒機に火器管制レーダーを当て、さらにはレーダー照射事件を巡る日韓協議の内容を勝手に漏らし、挙句の果てに「日本こそが低空威嚇飛行をした」という見え透いたウソをついたこと。

     政治分野では、国会議長という要職にある者が、わが国で深く尊敬されている上皇陛下(当時の天皇陛下)を「戦犯の息子」、「日王」などと呼んで侮辱したこと。

     こうした問題で、一方的にわが国の信頼を裏切ってきた韓国に、日本政府が然るべきペナルティをいまだに与えていないことは不思議ですが(『なぜ日本政府は韓国にペナルティを与えないのか?』参照)、いずれにせよ、日韓間の信頼関係は韓国によって踏みにじられてきたことは間違いありません。

     それなのに、日本の信頼を傷つけてきた側が「日本がわが国の信頼を傷つけた」とは、オウム返しもよいところです。

    ●韓国のプロパガンダの強さ

     一方で、日韓GSOMIA破棄を巡って欠かせないのは、国際社会(とくに米国)がどう判断するか、という視点でしょう。当ウェブサイトでもしばしば、「日韓GSOMIAの破棄は米国を最も困惑させるであろう」と予想して来ましたが、本日以降、米国政府がこれにどう反応するかは見物です。

     ただ、先行きは思いやられます。なぜなら、韓国はこの手の「情報プロパガンダ」には、やたらと強いからです。たとえば、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がこれについて昨日の時点で詳報していますので、その具体的内容を確認してみましょう。

    ■South Korea Ends Pact to Share Military Information With Japan(米国夏時間2019/08/22(木) 09:14付=日本時間2019/08/22(木) 22:14付 WSJより)2


     記事のタイトルにある “South Korea” (直訳すると「南朝鮮」)とは、韓国のことです(※どうでも良い話ですが、韓国政府はWSJに対し、「わが国を『南朝鮮』と呼ぶな!」と抗議しているのでしょうか?)。

     それはさておき、WSJは韓国が日韓GSOMIAを破棄すると発表したことを受けて、「日韓両国政府におけるここ数週間の通商問題や戦争の歴史問題を巡る争いに一石を投じた格好だ」などと述べており、要するに「日韓双方が自制心を失っている」と読める記載です。

     実際、WSJには韓国国内の「NO安倍」のろうそくデモ(『NOジャパンからNO安倍へ?』参照)の写真を掲載するなどして、あたかもこの問題が日本にも責任があるかのような記載となっており、日本国民の1人としてははなはだ不本意です。

     WSJはまた、今回の韓国政府の決定は、「日本が韓国を勝手に安全保障上の懸念国と名指ししたこと」で信頼が損なわれたためである、とする韓国政府の言い分をそのまま紹介したうえで、日本が今年7月に韓国向けの輸出規制を強化したことで、韓国の日本に対する信頼が傷つけられた、などとしています。

    ●一方的主張が広まらないよう気を付けるべき

     正直、客観性も公正性もありませんし、これについては、まさに外務省が何をしているのかと気になるところです。

     ちなみにこのWSJの記事を執筆した記者は、次の3名です(敬称略)。


    Andrew Jeong 
    Alastair Gale 
    Eun-Young Jeong 


     WSJのウェブサイトに掲載されているこの3名の経歴を調べてみると、全員、何らかの形で韓国と関わっているようです(詳細はリンクをご参照ください)。果たして彼らが本当に公正な立場から記事を執筆しているのかどうか、正直、疑問符が付きます。

     ただ、世界では「クオリティ・ペーパー」などとされているWSJでさえ、こうした韓国の一方的な主張を垂れ流しているのですから、国際世論での日本の立ち位置は、心もとないというほかありません。

     米国政府が手のひら返しをしてきて、「日本は韓国に頭を下げるなど、あらゆる犠牲を払ってでも、日韓GSOMIAを何としてでも守るべきだ」、などと圧力を掛けて来ることは、日本にとっては非常に大きなリスクであることは間違いありません。

     実際、米国務省には明らかに日本に対して不当な譲歩を求めてくるようなヒラ役人もいますので(『日本政府はナッパー国務副次官補の更迭を要求すべき』参照)、日本政府には気を引き締めて事態に対処してほしいところです。

    今こそ憲法議論を!

    ●GSOMIA破棄バンザイ、では済まされない!

     それから、もう1つ、忘れてはならない論点があります。それは、「日本もただでは済まされない」、という点です。

     今回、韓国が破棄を決断した日韓GSOMIAは、表面上は「日韓間の協定」ですが、先ほどもOSの例で説明したとおり、事実上は「米韓同盟に付随する協定」です。

     インターネット上では、日韓GSOMIA破棄を「喜ぶ」意見も散見されますが、これは喜ぶべき話ではありません。むしろ、日韓関係の悪化があまりにも急速過ぎ、「日米韓3ヵ国連携」の破綻にまで直結しそうになっている、という意味では、日本の安全にとっては大きな脅威なのです。

     誤解しないでいただきたいのは、当ウェブサイトとしても「いずれ、日韓関係は何らかの清算が必要だ」、「日韓GSOMIA破棄はそのちょうど良いきっかけになるかもしれない」、と考えている点です(『本日GSOMIA破棄なら、日韓関係清算のチャンス』参照)。

     ただ、韓国政府の決断を見ていると、やはり、心もとない気持ちになります。なぜなら、文在寅政権関係者の発言があまりにも軽く、また、意思決定があまりにも軽率だからです。

     このことは、私たちの予想を超える速度で米韓同盟が破綻に向かい始めているという意味でもありますし、対馬が国防の最前線になる、という意味でもあります(このあたりについては、韓国観察者の鈴置高史氏の名著『米韓同盟消滅』を改めて読み返したいところです)。

    参考:いまこそ読みたい、名著『米韓同盟消滅』

    ●準備を急げ!国民的議論を急げ!
     要するに、今すぐ国防体制の再構築に向けた国民的議論が必要なのです。

     憲法改正にはどうしても時間がかかりますが、「日本版『ともに民主党』」(参照)や「ATM」と呼ばれるマスコミ、NHKなどが改憲議論を封殺しているあいだに、日本が置かれている状況は、どんどんと悪化しているのです。

     このように考えていくならば、私たち国民の側から憲法議論を盛り上げていく必要があります。

    安倍総理が憲法改正を焦点に、秋口以降に衆院解散を決断するならば、当ウェブサイトとしてはその考えを支持したいと思います。

    ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

     昨日の『日韓GSOMIA破棄と「南ベトナム・シナリオ」』では、韓国の「南ベトナム化」や「ベネズエラ化」について、簡単に振り返りました。これについては、地理的に近い日本が憲法改正に先立って、さらに準備しなければならない問題がいくつかあります。

     そこで、本日以降は2年前の『日本政府は「訪日客4000万人目標」を撤回せよ!』の続編として、さしあたって「入国ビザ」問題について改めて深耕してみたいと思います(もっとも、執筆の可否は時間との兼ね合いでもありますが…)。


    「新宿会計士の政治経済評論」より転載
    https://shinjukuacc.com/20190823-01/

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