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  • 横行する“偽の安保”に憤慨せよ

    韓国紙セゲイルボ

    在韓米軍追い出し狙う北朝鮮

     ハノイで朝米首脳が北核をめぐり綱引きをしたが三つの盲点がある。まず、米国は北朝鮮が核を何個持っているか把握していない。2番目に、核弾頭を北が隠せば探す方法がない。最後に交渉方式。試験を受ける場合、問題は学生でなく先生が出す。朝米交渉では北が核の在り処を提示し、米国が検証する。まるで学生が出題範囲を決めるようなものだ。これではすべての核物質・兵器に対する検証と廃棄は担保できない。

     専門家は、今後の交渉がうまく進んでも“完全な非核化”よりは“十分な非核化”に終わるだろうと展望する。朝米首脳が互いに満足できる水準の核廃棄に合意した後、それを「全量廃棄」として、各自の政治的利益を得るのだ。今回の交渉決裂はそのような水準にも到達できなかったことを意味する。

     完全な核廃棄が難しいことは北との核交渉を見ただけで分かる。金日成は韓国動乱が終わる直前の1953年3月、ソ連と原子力協定を締結して核開発を始めた。米国と戦いながら自身の権力維持と対南赤化のために核が必要と判断したのだ。

     金正日・正恩父子はこっそりと核を造りながら、韓国の特使団に「韓半島の非核化は金日成主席の遺言」だと欺いた。そのように煙幕を張りながら60年後には核を手にした。国際社会が廃棄を迫ると、朝鮮中央テレビは「核放棄は天が崩れても絶対ありえない」と言い放った。これが北の本心だ。

     われわれが昨今の核交渉と平和議論に警戒の眼差(まなざ)しを向けるのは北の狙いが隠れているからだ。北朝鮮は終戦宣言と平和協定の締結を通して、国連軍司令部と在韓米軍を追い出そうとしている。先日、北朝鮮のキム・インチョル国連駐在外交官は「韓国の国連軍司令部は怪物のような組織」だと述べ、その解体を主張した。今は南北が平和に暮らすことにしたので国連軍司令部が韓国に存在する理由はないという論理だ。

     さらに心配なのは韓国の内部だ。ソウル都心では反米デモがいつでも開かれる。進歩団体は、「わが民族同士、力を合わせて米国との戦いに勝利しよう」と叫び、参加者は拍手し、警察は見物していた。1945年の解放直後にも同じ光景があった。連日続く反米デモで1949年6月27日、米軍がこの地から完全に撤収。それから1年もしないうちに韓国動乱が勃発し、数百万人が死んだ。

     政治哲学者カール・ポパーは、「平和は武力によって裏付けられなくてはならない。国家の中で平和が維持されようとするなら、警察が武装していなければならず、犯罪者と妥協しては決して平和は実現しない」と指摘した。国内で犯罪者と妥協できないように、国外でも敵と交渉して平和を得ることはできない。

     北との対話を止めようという話ではない。対話をしても備えはしなければならない。今、この地で横行する“偽の安保”に胸を叩(たた)いて憤慨しなければ、将来、地を叩いて嘆くようになるだろう。

    (裵然國論説委員、3月1日付)

    ※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。

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