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事態収拾責任は韓国政府にあり 徴用工判決巡るメディアの反応

 昨日の「徴用工判決」では、韓国司法はついに越えてはならない一線を越えてしまいました。あとは韓国政府がどう事態を収拾するのかが問題となってきますが、私はウェブ評論家の1人として、ここでは韓国側の反応(と日本の一部メディアのトンチンカンすぎる主張)を、備忘録的にまとめておきたいと思います。


韓国の反応

 昨日『越えてはならない一線越えた韓国司法、日韓関係への影響必至』でもお伝えした「徴用工判決」が、現在、日韓間の新たな大問題として浮上しました。

この判決は、韓国の最高裁にあたる「大法院」が「戦時中の強制徴用被害者」に対し、日本円換算で1人当たり約1000万円を支払うよう、新日鉄住金に命じたものです。また、これについては日本政府側は「日韓基本条約、日韓請求権協定などの土台を覆す」として猛反発しています。

 その一方、この「徴用工判決」について、韓国側の受け止めが少しずつ明らかになって来ました。ここでは、現時点までの韓国メディアの社説などをベースに、「韓国の反応」を列挙してみたいと思います。

韓国各紙の社説は?

●安定のハンギョレ新聞「遅れて来た正義」

 私がみつけた韓国メディアの論調の中で、もっとも今回の判決を「当然だ」と考えているのは、現在の文在寅(ぶん・ざいいん)政権にも近いとみられる『ハンギョレ新聞』です。同紙はこの判決を巡り、「遅れて実現した正義」と述べています。

■「裁判取引」で遅らされた正義…徴用被害者もあの世で笑うだろうか(2018-10-31 07:59付 ハンギョレ新聞日本語版より)


 ハンギョレ新聞の記事は少し長いのですが、そのわりに中身はスカスカですので、私自身の文責で要約しておくと、


・この訴訟は2005年以来、13年8ヵ月にも及び、その間、原告は1人、また1人と世を去った

・日本で地獄のような労役と蔑視によって75年続いた恨みを晴らすには、判決は遅すぎた

・朴槿恵(ぼく・きんけい)前政権は韓日関係悪化を防ぐために司法に介入した疑惑もある

・今回の判決で強制動員被害者と遺族が日本の戦犯企業に対し賠償を求める道は開かれた

・今後は日本企業に賠償を強制する方法や韓日関係への波紋について考慮する必要がある


といったものです。

 さらに、注目すべきは、次の下りでしょう。


「「反人道的不法行為」による個人請求権は消滅していないとする最高裁の判断は、強制動員はもちろん、韓国人原爆被害者や日本軍慰安婦被害者など他の「人道に反する不法行為」にも適用されるものとみられ、注目される。」


 要するに、「これから韓国は国を挙げて日本に対して徹底的に過去を蒸し返すことができるようになりましたよ」、という宣言と見ることもできます。もちろん、こうしたハンギョレ新聞の主張内容は国際法の常識に照らしても説得力があるものではありませんし、日本としても絶対に受け入れられません。

 かりに韓国国民や韓国政府が、このハンギョレ新聞の主張をそのまま受け入れて日本に突き付けて来るのであれば、残念ながら日本の対応としては「日韓断交」の一択しかないと言わざるを得ないでしょう。

●東亜日報の「危険な普通の国」という意味不明な用語

 一方、韓国国内では『ハンギョレ新聞』とは対極的な保守メディアとされている『東亜日報』(日本語版)には、こんな社説が掲載されています。

■大法院、不法植民支配下の「強制徴用賠償請求権」を再確認(2018/10/31 09:38付 東亜日報日本語版より)


 はっきり言って、ハンギョレ新聞の社説よりも酷い代物です。内容を私の文責で要約し、箇条書きにしておきます(※ただし日本語表現については手直ししています)。


・今回の判決で元徴用工が実際に補償を受けられるかは明らかではないが、韓国の大法院が日本の韓半島不法支配と反人道的行為に対する司法的な断罪を確認した点では意味がある

・訴訟は2005年2月から13年に及んだが、原告4人のうち3人が死亡するなど、遅い判決に遺憾が残る

・とくに、上告審を5年間も遅らせた梁承泰(りょう・しょうたい)元大法院長の行動は裁判取引に該当する可能性もあり、この点については今回の判決とは独立して事実関係が究明されなければならない

・日本側は今回の判決に直ちに反発し、国際司法裁判所(ICJ)提訴などの強硬策も警告したが、このような対応は過去の過ちに対する反省と謝罪を欠いており、右傾化した「危険な普通の国に」に対する周辺国の憂慮だけを生むことを自覚しなければならない

・しかし、韓日関係が悪化すれば両国いずれにも損害が生じることになる

・葛藤を管理して日本との過去の和解を引き出す韓国政府の外交力が重要だ


 果たしてこれが「保守メディア」を自称する新聞社の社説なのでしょうか?私は思わずハンギョレ新聞や日本の朝日新聞、東京新聞あたりの社説を読んでいる気がしましたが、読んでいて正直、頭がクラクラします。

今回の判決が国際的な常識から見ていかに逸脱しているか、いかに韓国の立場を追い込んだかについて、読者に知らせるのが報道機関としての矜持ではないかと思うのですが、東亜日報の社説は、今回の判決がさも「当然のものである」かのように述べています。

 また、日本政府が反発していることについては「過去の過ちに対する反省と謝罪のなさ」を示すものだ、だの、「右傾化して危険な普通の国になる」だの、極左メディアの主張と大差ない気がします。

 (どうでも良いですが「危険な普通の国」という表現、初めて見ましたが、支離滅裂で意味不明ですね。)

 また、「葛藤を管理すべし」とおっしゃいますが、こんな判決が出た時点で、すでに韓国が日韓関係を管理できていない証拠でしょう。

●中央日報と朝鮮日報は社説すらなし

 ただ、主要メディアの社説を探している中で、保守メディアを自称する『中央日報』や『朝鮮日報』には、現時点で社説が見当たりません。

 もちろん、翻訳に時間が掛かっていて、本日の昼過ぎに社説が掲載されるという可能性はありますが、私の目からすれば、「社説がない」という時点で、この件についての「社としての意見がない」という意味だと受け止められても仕方がないと思います。

 その意味では、常軌を逸しているとはいえ、きちんと自社の見解を表に出している東亜日報やハンギョレ新聞の方が、遥かにマシでしょう。

 なお、中央日報は今朝から論旨不明な記事がたくさん掲載されているのですが、そのなかで私が気になった記事を1つだけ取り上げておきましょう。

■韓国政府「歴史・未来ツートラック」慎重…日本がICJ提訴すれば外交的負担に(2018年10月31日07時39分付 中央日報日本語版より)


 タイトルだけで主張がわかりますが、要するに「ツートラック外交」という単語が出てくる時点で、韓国政府が相当に苦慮しているというものです。

 この「ツートラック外交」とは、「過去の歴史問題を巡って日本を糾弾するが、現在困っている点については日本に依存する」という韓国政府が掲げる外交戦略のことです。もっとわかりやすい日本語で言い換えれば、「ご都合主義」ということです。

これに対して私が申し上げたいのはただ1つ。


「ご都合主義は自らの破滅を招く」。


ただ、それだけです。

本当に日本メディアなのか?

●朝日新聞さん、それは韓国に言ってください

 さて、口の悪いインターネット・ユーザーからは、「朝鮮日報日本版」と揶揄されることもあるのが、『朝日新聞』です。その朝日新聞が今朝、徴用工判決を巡って、社説を出しています。

■(社説)徴用工裁判 蓄積を無にせぬ対応を(2018年10月31日05時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)


 私の記憶だと、朝日新聞はいちおう日本のメディアだったような気もしますが、ここでは面倒臭いので「韓国各紙の社説の反応」の続きで紹介してしまいます。私の文責で、リンク先の社説を要約すると、次のようなものです(※ただし、社説に記載されている訴訟の概略などの周辺情報については割愛します)。


・原告側は日本企業が賠償に応じなければ資産の差し押さえを検討するとしており、日本政府は韓国政府が協定に基づく補償などの措置を講じない場合にはICJへの提訴を含めた対抗策も辞さない構えだ

・そんなことになれば政府間の関係悪化にとどまらず、今日まで築き上げてきた隣国関係が台無しになりかねない

・韓国政府は有識者の意見も聞き、判決について総合的に対応を検討すると表明したが、今後に暗雲をもたらすような判断は何としても避け、事態の悪化を食い止めるよう適切な行動をとるべきだ

・一方、(日本としても)多くの人々に暴力的な動員や過酷な労働を強いた史実を認めることに及び腰であってはならない

・負の歴史に由来する試練をどう乗り切り、未来志向の流れをつくりだすか、政治の力量が問われている


 やはり、今回の社説でも「日本としても韓国人に暴力、過酷な労働を強いた史実を認めよ」、といった具合に、「日本にも悪いところはあった」とする記述をしっかりと含めている点は、さすが、「従軍慰安婦問題」を捏造した新聞社の名に恥じるところはありません。

 もっとも、私が読んだ感想を申し上げれば、朝日新聞の社説にしては、韓国政府に「適切な行動」を促すという記述が多く、意外と「日本政府を糾弾する」という姿勢は控えめであるという印象を持ちます。いつもの朝日新聞の反日を期待している人からすれば、やや物足りなさを感じるかもしれません。

 ただし、「政治の力量が問われている」という点については、日本政府に対してではなく、韓国政府に対して主張して頂きたいと思います。

●東京新聞、この期に及んで「両国が協力」

 一方、「本当にこれは日本のメディアの報道なのか?」と疑うような社説を掲載しているメディアは、朝日新聞に限りません。次の『東京新聞』の社説も、ズレています。

■元徴用工判決 日韓摩擦減らす努力を(2018年10月31日付 東京新聞より)


 社説の冒頭と末尾の文章だけ引用しましょう。


「韓国最高裁が元徴用工裁判で原告の請求権を認め、日本企業に賠償を求める初の確定判決を出した。日本政府と対立する結論だが、摩擦がこれ以上拡大しないよう、関係者の歩み寄りを促したい。/摩擦を拡大させず、冷静に和解策を探ってほしい。」

はい。もう論評にも値しませんね。

 朝日新聞の社説についても申しあげましたが、東京新聞さんにも同じことを申し上げます。

 「韓国に言え」、と。

「誰が」考えるのかが重要

 さて、今朝方の『徴用工判決「毅然たる措置」ビザ厳格化と外為法金融制裁は?』でも申し上げましたが、本件を巡っては、「誰が」解決策を考えるのか、という点が最も重要です。

 もちろん、「解決策を考えるべき」なのは、日本政府ではありません。韓国政府です。

 日本としては、あらゆる日韓関係の諸問題については、あくまでも国際法と日韓基本条約、日韓請求権協定に従って解決を求めるべきであり、ここから逸脱する必要はありませんし、してはなりません。

 今回の訴訟の本質も、韓国という国全体に蔓延する、「日本が相手なら約束を破っても構わない」という「思い上がり」にあります。そうであるならば、その「思い上がり」が間違いだと韓国国民に教える責任があるのは、韓国政府でしょう。

 もっとも、韓国は民主主義国であり、韓国の大統領は韓国国民が選んだ人物ですので、いかに韓国大統領といえども、最終的に韓国国民の意思に反する行動をとることは、できません。そうであるならば、結局は日本が「韓国とどう付き合うか」を最終的に判断し、決断しなければなりません。

 しかし、日本政府が考えるべきは、「どうすれば韓国国民を納得させることができるか」、でもありませんし、「日韓友好を守るにはどうすれば良いか」、でもありません。あくまでも「どうすれば日本の国益を損ねないようにすること」に尽きます。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

 北朝鮮情勢を踏まえると、いちおう、「日米韓3ヵ国協力」という建前は残しておかねばなりません。このため、日韓関係は当面、「徴用工問題」「旭日旗問題」「慰安婦問題」などの爆弾を抱えながら走らざるを得ません。しかし、私自身は、現在の韓国政府に、これらの問題のハンドリングはできないと考えています。

 このため、日本政府と日本の国会、そして日本国民がやるべきことは、決まっています。

まずは韓国の協力がなくても北朝鮮と対峙できるよう、抜本的に国の態勢を立て直すことです。

そのためには、「国民の敵」をやっつけることが、今まで以上に重要になって来ます。

■国民の敵AtoZ


・A…虚報を垂れ流して改憲を阻止する朝日新聞
・C…日本の民主主義体制の破壊を目指す独裁主義政党・日本共産党
・NHK…受信料を強制徴収し、職員に高額の給与を払いながら愚劣な報道を垂れ流す
・R…衆参ともに野党第1党となり武装闘争路線で国会審議を妨害する立憲民主党
・Z…増税原理主義で国民生活を破壊しようとする財務省


 したがって、非常にワンパターンで恐縮ですが、次の3つをお願いしておきたいと思います。

・変な報道を続ける新聞を読んでいる人は、その新聞を解約しましょう。

・変な報道を続けるテレビを見ている人は、そのテレビを見ないようにしましょう。

・選挙にはきちんといきましょう。

 韓国の話題を書いていたのに、最後は日本の話題に戻ってくる…。

 このこと自体、すべての問題の根っこがつながっている証拠ではないかと思うのです。


「新宿会計士の政治経済評論」より転載
http://shinjukuacc.com/20181031-03/

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