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燃料ハイブリッド化か 伊藤俊幸氏

元海将・金沢工業大学虎ノ門大学院教授 伊藤俊幸氏

 北朝鮮は着々と飛行距離を伸ばすことをやっているというのが第一印象だった。計算上は米大陸に届くということだ。北朝鮮の昼のニュースで明確に「これは米国に向けて撃った」と言ったことからも分かるように、明らかに意図がある。

伊藤俊幸氏

 北朝鮮が9月から撃たなかったのは、燃焼試験などもしていたようなので、技術的な問題があってこの時期になった側面もあるだろう。北朝鮮には固体燃料チームと液体燃料チームがある。固体燃料を使う「北極星」と液体燃料を使う「火星」の2種類の弾道ミサイルを開発している。

 それが、夏に金正恩委員長が視察した固体燃料施設内に液体燃料のミサイルの写真があった。これは恐らくハイブリッドだろう。1段ロケットはウクライナから入った技術として確立している。アポロ計画の時のエンジンだ。

 あとは2段目、3段目をどうするかということで、恐らくここに固体燃料を使い距離を伸ばす仕組みだった可能性がある。それが技術的になかなかうまくいかずこの時期になったという面があるのかもしれない。

 また、米国が一連の圧力をかけていることに対する抵抗という政治的側面もあるだろう。2001年のブッシュ政権の時、ならず者国家に対しては先制攻撃ができるというブッシュドクトリンを出した。その定義が①テロ支援国家②大量破壊兵器を持つ国③独裁者――の3条件を持つ国だ。この国に対しては先制攻撃をしていいという定義をした。

 今回、テロ支援国家に再指定したということは、ならず者国家呼ばわりをして米国内的な議論としては先制攻撃はよし、という条件が整ったことを北朝鮮に突き付けた意味がある。だから、北朝鮮は反発したのだろう。

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