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大西洋同盟を見渡す ーG7開催地・英コーンウォール

 先進7カ国首脳会議(G7サミット)の開催地、英国南西部コーンウォールは、アーサー王伝説ゆかりの地であり、円卓の騎士伝説で知られる。各国の首脳はここで円卓を囲み、世界の諸問題を話し合う。
(パリ・安倍雅信)

英コーンウォールの砂浜=10日(AFP時事)

英コーンウォールの砂浜=10日(AFP時事)

 英最西端に突き出た半島のコーンウォールの魅力は、断崖絶壁から眺める海の絶景やアーサー王伝説にゆかりのある城などが点在していることだ。アーサー王物語を生んだケルト民族文化を共有するアイルランド、スコットランド、ウェールズ、マン島、フランス西部ブルターニュ半島の六つの地域の歴史は紀元前にさかのぼる。

 アイルランド人の血を引くバイデン米大統領にとっても無縁の土地ではない。英国で最も裕福な伯爵、コーンウォール伯リチャードが所有していたが、今は痕跡しかないティンタジェル城は、ハリウッド映画やゲームアプリでアーサー王と騎士たちが登場する舞台として知られる。

 コーンウォールは英連合王国の国王の長男が世襲の爵位を持つ習わしから、今のコーンウォール公爵はウェールズ公でもあるチャールズ皇太子だ。コーンウォール語を持つケルトの独自文化や住民の帰属意識はイングランドの他地域とは趣が異なる。

 大西洋に突き出たケルト文化を持つ地域は、遠く大西洋を隔てた北アメリカ大陸を見渡している。ジョンソン英首相はバイデン大統領と10日に行った首脳会談で、自由と民主主義、法の支配といった価値観を共有する大西洋同盟の発展を強調した。これは世界の覇権を狙う中国を念頭に置いたものだ。

 今年に入り、英国やフランスは南シナ海などで海軍のプレゼンスを高めている。大西洋同盟をインド・太平洋地域と連結する上でも、日本の役割は大きい。

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