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コロナ禍で地方移住が増加ーフランスから

地球だより

 新型コロナウイルス感染対策の外出禁止を何度も経験したフランスで、パリなど都会の住民の地方移住が進んでいる。

 今、移住先として最も人気が高いのはフランス南西部のペイ・バスク地方。今年に入り、人口が30%増加したそうだ。スペイン国境に近い大西洋に面したバスク地方には、2019年夏に先進7カ国(G7)首脳会議が開催された高級リゾート地、ビアリッツがある。

 「フランスの最も美しい村」の一つ、ラ・ルースもあり、スペイン側に行くとバルで人気のサンセバスチャンや、グッゲンハイム美術館で有名なビルバオも遠くない。つまり、食と文化を兼ね備えた豊かな地方都市だ。

 地中海に面した南フランスに比べ、治安がいいのと温暖な気候がメリットだ。不動産価格は平均で30%ほど上昇中だそうだ。もともとはパリなど大都市に暮らす人々の別荘が多かったが、友人の翻訳家マダム・フシェさんは、パリ14区のアパートは時々パリに出る時に滞在するだけで、今はバスクの海が見える別荘を本宅にしている。

 フシェさんは「別荘を本宅にできるなんて夢のよう」と語り、喧噪なパリに戻るつもりはまったくないという。人気のリゾート地が近いため、不動産は安価ではないが、退職後の人生を過ごす人が多かったのが、今では若い夫婦も多く移り住んでいる。

 無論、地元にもともと住む住民の中には不動産の高騰を快く思っていない人もいる。ただ、移住ブームはしばらく続きそうだ。

(A)

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