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英語コンプレックス

地球だより

 仏日刊紙ルモンドが最近、「英語ができなくて職場で苦しむフランス人」という記事を掲載、英語に苦労する昨今のフランス人事情を紹介し、話題となった。「フランス人はプライドが高いので英語は喋ろうとしない」などというのは一昔前の話で、今や英語が喋れないと一流企業への就職は危うい状態。

 フランス人男性と結婚した友人の英国人、ロザリンは、企業向け英語学習サービス会社を立ち上げ、大成功した。「英語の需要はブレグジットとは関係ない」という。他の友人の姪(めい)っ子は最近、パリの大学を出て米系IT企業に就職したばかり。初めて出た会議で皆が英語でまくし立てたのをまったく理解できず、背筋が凍り付いたそうだ。

 フランス人には相手に完璧なフランス語を求める習性があるために、自分たちが完璧な英語を喋れないことに強いコンプレックスを感じるといわれる。

 特に彼らの最大の英語コンプレックスは発音。確かにフランス人の英語の発音は独特で、マクロン大統領の英語も日産のゴーン前会長の英語にも、強いフランスなまりがある。ついフランス語の発音が飛び出し、「ベリー・インポータント」を「ベリー・アンポントン」などと言ってしまう。

 フランス政府は2013年、高等教育機関でのフランス語の使用義務を緩和し、英語による授業を事実上解禁する法案制定に踏み切った。背景には1994年のフランス語使用を教育現場や公共放送、広告で義務づけたトゥーボン法があったからだ。同法は今、形骸化の一途をたどっている。

(M)

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