ワシントン・タイムズ・ジャパン

歴史の重圧と戦うポーランド

小林 宏晨

収容所の表現、法で規制 ユダヤ人虐殺の共同責任否定

日本大学名誉教授 小林 宏晨

 「ポーランドの強制収容所」という言語表現は、「ポーランドにある」という意味と、多くのポーランド人にとって耐え難い「ポーランドが実行した」という二つの解釈が可能である。第二の表現はユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)に対するポーランドの共同責任を示唆していると見なされているからだ。従って、ポーランドの現右派保守政権「法と正義(PiS)党」の提起に基づき、ポーランド議会の下院と上院は、「ポーランドの名声を保護する法律」を決議した。法律は、ポーランド人であれ、あるいは外国人であれ、「ポーランドの強制収容所」という言語表現を用いる者は、罰金刑あるいは3年以下の自由刑に処せられるとしている。その目的はナチス・ドイツの占領下で行われたユダヤ人のホロコーストに対するポーランドの共同責任の否定・排除である。以下、前記の法案をめぐる諸問題について検討したい。


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