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墓穴を掘った習近平政権

評論家 石平氏

 習近平政権は愚行を犯した。誰から見ても一番、損するのは中国自身だ。その意味では中国は墓穴を掘ったことになる。
 これから外国資本の逃避が始まり、資金調達の国際金融センターを失うことになる。

評論家 石平氏  1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。日本国籍取得。

評論家 石平氏  1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。日本国籍取得。

 中国は海南島を国際金融センターにしようという目論見(もくろみ)があるが、一朝一夕にできるものではない。中国の新たな国際金融センター創設の計画は、ただのほら吹きにすぎない。

 香港は、英国が長い歴史をかけて築き上げた奇跡の島だ。外国資本とすれば一党独裁政権の中国より、シンガポールかロンドンを選択するだろう。

 中国は力による香港統治を可能にしたかもしれないが、金の卵を産む鶏を自ら絞め殺すという愚行を犯したのだ。

 輸出の窓口も、自分たちで潰(つぶ)した。国際的信用も失い、欧米世界との対立も深まる。

 香港の一国二制度を強権で潰し一国一制度の本性を露呈させたことで、一国二制度を交渉材料とした台湾併合も不可能となった。

 国家安全維持法施行後、香港民主派リーダーの一斉検挙に動くという観測もあるが、法的には無理がある。法律施行前にまでさかのぼって罪を確定することはできないからだ。

 中国が国安法制定を急いだのは、昨年11月の香港区議選で民主派の圧勝を目にしたからだ。中国とすれば今年9月の立法会選挙の前に、民主派勢力を潰せる法的根拠が必要だった。

 近視眼的にはその試みは成功するかもしれないが、長期的は中国没落の引き金を引くことになる。

(談)

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