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諸文明が融合した中国文明

小林 道憲

大きい北方遊牧民の影響 西方・南方からも異文化流入

哲学者 小林 道憲

 中国文明は、四千年来の一貫した歴史を持ったオリジナルな文明だと思われているが、必ずしもそうではない。中国文明も、その長い変遷の過程で、常に外部からの影響を受けて変動してきた文明である。

 特に、中国文明の変動過程において、その外的要因として、北方の草原の道で活動していた遊牧民の侵入や征服は無視することができない。中国文明は、実際には、北方からの多くの征服王朝を経験し、逆に、北方遊牧文化の影響を濃厚に受けてきたのである。

 古代の北方騎馬民族・匈奴(きょうど)が、その優れた戦術によってたびたび華北へ侵入、漢民族を悩ませてきたのはよく知られている。それどころか、騎馬遊牧民族は、紀元後、漢帝国の滅亡をももたらし、秦漢によって代表された中国の古代王朝を終焉(しゅうえん)させている。4世紀以後の五胡十六国時代から北魏にかけての諸王朝がそれであった。


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