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    安東 幹
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    遠藤 哲也
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    古川 光輝
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    服部 則夫
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    細川 珠生
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    井上 政典
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    伊勢 雅臣
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    石井 貫太郎
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    宮本 惇夫
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    中村 仁
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    中澤 孝之
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    太田 正利
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    佐藤 唯行
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    石平
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    新宿会計士
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    長谷川 良 (ウィーン在住)
    長谷川 良 ...
    コンフィデンシャル
    渡瀬 裕哉
    渡瀬 裕哉
    早稲田大学招聘研究員
    山田 寛
    山田 寛
    元読売新聞アメリカ総局長

    内憂外患で崖っぷちの習近平政権②

    ●難題山積で紛糾?「北戴河会議」

     「北戴河会議」が今夏も終わった。毎年夏に中国共産党幹部や長老たちが河北省の避暑地、北戴河に集って非公式・非公開で行う会議のことだが、今夏は米中貿易戦争の激化や、悪評高き「一帯一路」構想など、難題山積で紛糾したとみられている。

     難題といえばまず、米中貿易戦だ。中国経済の息の根を止めかねない。そして「中国製造2025」計画についても、「軍事覇権に拍車をかける」と欧米が警戒態勢に転じている。「一帯一路」構想についても、欧州では最近、中国共産党の工作について、「政治家や軍人、大物経済人をまず賄賂トラップ(Bribe trap)とハニートラップ(Honey-trap)にかけ、その後、債務トラップ(Debt-trap)にかけて国を借金まみれに陥れ、政治をコントロールし、港湾など戦略的軍事拠点を奪取する」と警戒し、広く警鐘を鳴らしている。

     北極海航路を狙われているロシア、中央アジアも「一帯一路」への警戒感を強めている。さらにはズブズブ親中のナジブ政権を倒した、野党連合率いるマハティール・モハマド首相の再登板によって、マレーシアでは〝脱中国〟の動きも加速中だ。北戴河会議が終わったタイミングで訪中したマハティール首相は、8月20日、李克強首相との会談後の共同記者会見で、「私たちは新しい植民地主義を目にしたくない」とまで言ってのけた。名指しこそ避けたが、それが「中国」を指すことは一目瞭然である。

     中国国内でも、党幹部を含め習近平独裁体制への懸念が高まり、人民解放軍や人民の不満も爆発寸前……。内憂外患の習政権は、まさに崖っぷちにある。

     しかも、党最高幹部の動向にも〝異変〟が見られた。「北戴河に王滬寧の姿がない」「1ヵ月近く雲隠れしている」「失脚か?」「影響力を失った」などの内容が、反共産党系中国メディアから噴出し、「王滬寧に全責任を負わせ、習政権の〝イメージ転換〟を図るのでは?」「鄧小平時代の『韜光養晦』(才能を隠して、内に力を蓄える)の時代とは一変し、習政権が傲慢に『見える』ことで、世界から不評を買ってしまった。その責任が王滬寧にある」などと侃々諤々となった。事実、2月下旬に封切られた中国の自画自賛映画、『すごいぞ、わが国』も4月に突如、上映禁止が報じられている。

     王滬寧・中央書記処書紀(序列5位)は、「3つの代表」「科学的発展観」「中華民族の偉大なる復興」など、江沢民・胡錦濤・習近平3代の重要理論の起草に関与し、中南海の〝知恵袋〟と言われてきた人物だ。第16回党大会(2002年11月)で中央委員入りし、党中央政策研究室主任に就いて16年間、現在に至るまでその地位を維持してきた。結局、王滬寧は1ヵ月ほど消息不明だったが、訪中したベトナム共産党中央書記局のチャン・ドク・ルオン常務書記と8月20日に会見したことが報じられ、現状では失脚説が消えた。

     とはいえ、「共産党一党支配」「マルクス主義」「中国の特色ある社会主義」といったイデオロギーの正統性と、「反日気運」を、国内外で徹底的に宣伝工作する役割を担ってきた彼が〝渦中の人物〟であることは間違いない。

    ●〝思想の統一〟で抵抗する習政権

     米国では、2019会計年度(18年10月~19年9月)の国防予算の枠組みを決める総額約7160億ドル(約80兆円)の国防権限法案が上下議会で可決し、トランプ大統領が8月13日に署名した。

     この度の国防権限法には、中国共産党政府の世界的な影響力の拡大を懸念し警戒する、幅広い分野の抑制策が盛り込まれている。具体的にはまず、米国政府機関とその取引企業に対し、中国情報通信大手の華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)の機器を使うことを禁止したことが挙げられる。

     そして、米国の技術輸出に関する制限も強化した。米国外資委員会(CFIUS)が、国家安全保障の観点から中国の対米投資計画の審査を強化する。司法省も、米国で技術を学んだ中国人が機密技術を中国に渡した例を数多く公開している。

     さらに、中国共産党政府による思想宣伝工作にもメスを入れた。FBI(米連邦捜査局)長官が、中国共産党思想の宣伝工作の拡大だけでなく、米国政府関連の情報を違法に入手するスパイ活動の容疑で孔子学院を捜査していることを明らかにしたのが今年2月だが、米国の大学などに107(米国国立学生協会が7月に発表)設置されている、その孔子学院も国防権限法の対象となった。設置する大学への資金援助を制限し、指導内容や契約情報などの記録を提供するよう求めたのだ。

     「中国統一戦線工作部の宣伝機関」と危険視され、米国国立学生協会が、「(米国の)すべての大学と研究機関から孔子学院をただちに閉鎖することが望ましい」と発表するなど、排除の方向へ一気に流れが傾いている孔子学院だが、その〝胴元〟が王滬寧という噂もある。

     米国を筆頭に世界が本気モードで中国を警戒し、具体的な策を打ち出す中、中国は〝思想の統一〟で抵抗しようと奮闘を強めている。8月21~22日、北京で開催された「全国宣伝思想工作会議」では、共産党の宣伝工作に従事する中央・地方機関、官製メディア、国有企業、大学、金融機関、軍隊といった組織の関係者が全国から集結する中、習主席は「中国の特色ある社会主義は新時代に突入した。思想を統一させること、力量を団結させることを宣伝思想工作の中心部分に据えなければならない」と主張し、王滬寧が司会を務めたことが報じられている。

     一方、こういった〝新潮流〟からズレまくっているのが、日本の元首相たちである。8月11日、北京で開かれた国際シンポジウムに出席した鳩山由紀夫氏は、「一帯一路」構想について、「習近平主席は、目的は平和をもたらすことだと述べた」「日本は大いに協力すべき」と強調したという。福田康夫元首相も6月、江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」を訪問し、「過去の事実を正確に理解しなければならない」などと語ったことが報じられた。

     1989年6月の天安門事件で、「自由と民主」「法の下の平等」「人権」という価値観を重視する欧米諸国から一気に四面楚歌となった中国は、日本へすり寄ってきた。今夏の北戴河会議でも、習主席の側近が「対米制裁関税を行い、代替商品は日本を通じて輸入する」「日本人はおだてて利益を少しあげれば、長期的なビジョンなしに共産党に協力する。共産主義とか米中関係とか、政治的なことが分からないので、日本の企業を騙せばよい」と発言した、との話も漏れ伝わる。

     中国がいくら微笑み外交に転じようと、習政権は尖閣諸島も台湾も「我がもの」と考えており、軍事超大国となり世界覇権(コミンテルンならぬ北京テルンによる世界同時革命)を目指しているのだ。日本はもういい加減、騙されてはならない。

    ▶内憂外患で崖っぷちの習近平政権①

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