ワシントン・タイムズ・ジャパン

2ヵ月の漂流生活

地球だより

 このほど嵐に巻き込まれ行方不明になっていた漁師が、フィリピンからはるか離れたパプアニューギニアで救助され約3カ月ぶりに帰国を果たした。

 約2カ月にわたる漂流生活を生き延びたのは、昨年12月にフィリピン南部ジェネラルサントスの港から漁に出ていた21歳の青年だ。1月に嵐に遭遇して母船からはぐれてしまい、全長2・5メートルほどの小さな漁船で叔父と一緒に漂流生活に突入した。ボートにはエンジンが付いていたがすぐに燃料は尽き、母船に戻ることはできなかった。

 「雨水を飲み生の魚を食べて生き延びた」「希望を失わず救助されるよう祈り続けた」と青年は当時の状況を語っている。一緒に漂流していた31歳の叔父は、約1カ月後に飢えと渇きで衰弱して死亡した。遺体は腐敗が始まったため苦渋の決断で海に流したという。  何度も視界に入る船舶に懸命に手を振ったが、小さなボートは発見されることなく漂流は続いた。しかし56日目にパプアニューギニア沖で日本の漁船に発見され、約3000キロにおよぶ漂流生活はようやく終止符を打った。

 救助された青年は衰弱が激しく立つこともままならず、パプアニューギニアで療養した後、生まれて初めて飛行機に乗り先月29日に帰国を果たした。帰国した青年は地元メディアに、「もう絶対に船には乗らない」と語っている。

(F)

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