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台湾総統に蔡英文氏、中国依存脱却へ日台関係強化を

 台湾の総選挙は予想通りとはいえ民進党勝利で終わった。台湾人の良識を高く評価し、心からの祝辞を述べたい。しかし、蔡英文政権が直面せざるを得ない多種多様な内憂外患を自分の問題として真剣に考えることこそ、台湾を心から愛する者の務めだと考える。

久保田 信之

 まずは、習近平氏は、正式な記録もない「九二共識」(1992年中台一国論合意)を、執拗(しつよう)に蒸し返している。「国民党」が5月までに承認してしまう恐れがあるのだ。蔡英文女史は「いずれ民意が決めること」と冷静に突き放している。台湾人が彼女を支持することを祈る。

 第二は、今回の立法院選でも若者が「時代力量」に引き付けられる要因には、若者の失業率12%という台湾の「経済の低迷」がある。この難問に民進党が団結して当たる情勢になっていない。蘇貞昌氏はじめ長老組が新政権を「台湾のために」擁護することを祈る。

 海洋国家・台湾の本領を発揮して、アジア太平洋諸国の生活環境の整備に貢献できる国に脱皮すれば、独裁国家・中国への依存も解消できる。この道は日本との協調によると言いたい。

(久保田信之・学習院女子大学名誉教授)

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