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台湾で進む「去蒋化」

丹羽 文生

拓殖大学海外事情研究所准教授 丹羽文生

 今、台湾では2017年末に施行された「移行期の正義促進条例」に基づき、行政院の下に設置された「移行期の正義促進委員会」が中心となって、蒋介石の偶像化を一掃する「去蒋化」が進んでいる。国共内戦に敗れて中国大陸から台湾に逃げ込んで来た蒋介石率いる国民党政権が、戒厳令下において反体制派に対して行ってきた政治弾圧や迫害を検証すると同時に、こうした「白色テロ」の被害者の名誉回復を図り、権威主義的なカラーを消し去ろうというものである。

 中でも標的にされているのが蒋介石の銅像である。移行期の正義促進条例では、その撤去の義務化を謳(うた)っている。かつて、台湾には立像、胸像問わず、神格化された蒋介石の銅像が、あちらこちらで散見された。李登輝政権以降の自由化、民主化の流れの中で、徐々に目立たなくなっていったが、今でも学校や公園、ロータリーに1000体ほど残っている。


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