ワシントン・タイムズ・ジャパン

近くても違う島国の天気

地球だより

 台湾を取材する機会があった。出掛けたのは台北と彰化県。彰化県というのは、中部の台中の南に隣接した県だ。高速鉄道(新幹線)で約1時間20分と近い。だが、距離的には近くても、天候はがらりと変わる。

 5日ほど、台北にはいたが、一日たりとも太陽を見たことはなかった。いつも曇天模様か小雨だった。確か2年前の総統選挙取材の折も、似たような天気だった。

 それが今回、150キロ程度、ちょっと南下するだけで、南国らしい青空が天空に広がる。気温も師走ながら日中、20度とすこぶる暖かい。

 マレー半島も東西で、がらりと天候が変わる。緯度も経度もそれほど変わらないのだが、モンスーンが東から来れば、東海岸が雨期で山にさえぎられた西海岸は乾期、西から来ればその反対となる。

 なお、台北の師走は気温にしても15度程度と過ごしやすいが、それでも台北市民たちはジャンパーを着込みオーバーを羽織っている。「ちょっと過剰反応かもね」と台湾の知人に話すと、「冬のファッションを楽しんでいるからだ」との答えだった。だが、どうやらファッション志向の問題ではなく、本当に寒がってというように見える。

 日本統治時代に本土から持ち寄ったモミジが、紅葉しないほどに暖かい台湾の天気に慣れてしまった台北市民は、ちょっと気温が下がるだけで、きっとブルッとくるような肌寒さを体感しているに違いない。

(T)

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