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フィリピン人における反中と反韓の違い

 現在、故あってフィリピンに3週間ほど滞在している。ここで現地の人々、特に高学歴の人達と話していると、彼らが如何に中華人民共和国と韓国人を嫌っているかが判る。中華人民共和国と韓国人と書いたのは、間違いではない。すなわち、国家としては中国に敵意を持ちながら、人間として韓国人を嫌っているのだ。

 そのあたりの分離の仕方は、彼らの冷静さと知的水準の高さを物語っている。フィリピンは日本同様、中華人民共和国の言われなき領土主張の的になっている。しかも、自国の軍隊が精鋭とは言えず米軍が引き上げたフィリピンに対する中華人民共和国の恫喝は、日本への恫喝よりも露骨だ。また、中国からの観光客が大挙しているのも日本と同様である。そして、観光客としての中国人は、韓国人よりも良質というのが彼らの評価である。

 彼が韓国人を嫌う理由を尋ねると「公共の場所で声が大きい」「態度が大柄である」ということだった。東京に住む私からすると、中国人の方がよほど大きな声で話している気がするし、中国人や韓国人が「態度が横柄である」と感じたことはあまりない。

 私も彼らが好きな訳ではないが、その主な理由は政治的なものだ。しかし、私が出会ったフィリピン人の反応は、我が国の親中派と親韓派の微妙な違いを示している気がした。すなわち、親韓派は「日本に因縁をつける韓国が好き」という病的反日で底の浅いもの(韓流ドラマ好きというもっと底の浅い人もいる)だが、親中派はもっと根が深い気がする。個人的な繋がりや利権で繋がるうちに国益を見失った人なのではないだろうか。我が国は、長らく国益を主張すること自体がいけないという風潮に支配されてきた。その中で、個人的に親しくする人が個人的に利益を与えてくれるなら、国益などかなぐり捨てて中国の意向のままに発言するのに良心の呵責を覚えない者が出てきても不思議ではない。

 かつて鳩山元首相が「中国の立場から言うと日本に尖閣諸島を盗まれたと思っても仕方がない」と発言して世間を騒がせたが、彼はある意味、正直だから問題になっただけで政権与党にも中国の代弁者と言わんばかりの政党や派閥が存在する。彼らに対し、日本人の怒りが向かわないのは、それ以上に浅はかな野党が見え見えの反日的行動を取っているからにすぎない。

 もちろん、フィリピン人も全員が同じ意見ではない。韓流ドラマは世界に輸出されているし、中国利権で潤っているフィリピン人もいるだろう(デトルテ大統領の政策により汚職は随分と減ったらしいが)。ただ、彼らと話して、どうしても理解されなかったのは、日本人なのに「反日」の人間がいるという点だった。私とて彼らの心情は理解できないのだが。

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