[科学技術] 
はやぶさ2がリュウグウを離脱した今思う「はやぶさ3」はないのか?
小惑星探査機はやぶさ2は、小惑星リュウグウ近傍運用において、再び“世界初の奇跡的成功”を収め、表面と内部の試料を別々のコンテナに収めて、1年後に地球に届ける旅路に出た。

吉野氏ノーベル賞、日本の科学技術力示した偉業
今年のノーベル化学賞は、スマートフォンや電気自動車などに欠かせないリチウムイオン電池を発明した旭化成名誉フェローの吉野彰氏(71)ら3氏が受賞した。吉野氏で日本のノーベル賞受賞は27人目。化学賞は2010年の鈴木章北海道大名誉教授と根岸英一・米パデュー大特別教授に次いで8人目となる。わが国の科学技術力の高さを世界に示した。
憂う企業の研究者減

iPS角膜移植、新たな治療法の確立を期待
さまざまな細胞に変わる人工多能性幹細胞(iPS細胞)から角膜の細胞を作り、けがや病気で角膜が傷ついた患者に移植する臨床研究を進めている大阪大が、患者1人に移植を行ったと発表した。
iPS細胞から作った角膜の細胞を移植したのは世界で初めてとなる。新たな治療法の確立を期待したい。
40代女性患者が視力回復

アポロ月着陸50年で「日本ならでは」の貢献で分かれた各紙の論調
「1人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」――
アポロ11号のアームストロング船長が人類として初めて月面に一歩を記した時の言葉である。今月20日、その月着陸から50年を迎えた。
半世紀という大きな節目に際し、日本では参院選挙戦の終盤だったが、読売、日経、産経、毎日の4紙が社説で論評を掲載した。

地球衝突リスクの高い「小惑星」の話
欧州でも様々な賭け事がある。スポーツ分野ではサッカーの試合、ボクシングの世界タイトル戦、政治分野では選挙の行方、政治家の当落、有名な女優の出産時の新生児の性別までいろいろだ。ここまで賭けなくてもいいのにと思うこともある。「人間は賭ける存在だ」といえばそれまでだが。

はやぶさ2の2度のリュウグウ試料採取成功の意義と今後の課題
7月11日に、小惑星探査機はやぶさ2は、小惑星リュウグウに作った人工クレーターから出てきたと思われる物質を多く含む地点から試料採取に成功した。これで2度目の成功である。今回の試料は前回とどう違って、その採取はどのような意義を持つのかを詳細に考えてみたい。
まずは単純かつ常識的に考えて、宇宙空間に長期間露出していて太陽からの光や高速陽イオンや隕石衝突にさらされてきた表面の物質よりも、内部から掘り起こしたばかりの物質の方が新鮮であろうと思われる。しかし、本当にそうなのかは実はわからないと思う。

はやぶさ2の快挙、また新たな歴史をつくった
探査機「はやぶさ2」がまた新たな歴史をつくった――小惑星「りゅうぐう」へ2回目の着陸を行い、弾丸発射による地下物質採取にも成功した。世界初の快挙である。
はやぶさ2は今年末まで観測を続け、2020年末、試料の入ったカプセルを地球に届ける。どんな「太陽系の歴史」が分かってくるか楽しみである。
世界初の地下物質採取

ブラックホール、国際連携での成功を喜びたい
国立天文台などが参加する日米欧などの国際共同研究プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が、世界各地の電波望遠鏡による観測で、史上初めてブラックホールを撮影することに成功した。
史上初めて撮影に成功

はやぶさ2、夢が膨らむ小惑星着陸成功
探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」への着陸に成功した。また着陸時に試料採取のための弾丸が発射されたことも確認された。初代はやぶさで果たせなかった試みを、ことごとく成功させている宇宙航空研究開発機構(JAXA)はじめ関係者の努力を多としたい。
試料は太陽系の成り立ちや生命の起源を探る手掛かりになる。夢が膨らむ、はやぶさ2の探査は12月ごろまで続く。さらなる成功を期待したい。

はやぶさ2運用チーム、工夫凝らし「りゅうぐう」攻略
小惑星「りゅうぐう」は予想に反し、着陸の障害となる岩だらけだった。運用チームを率いる津田雄一プロジェクトマネジャーは、探査機「はやぶさ2」の着陸延期を決めた昨年10月、「いよいよ、りゅうぐうが牙をむいてきた」と苦渋の表情を見せたが、さまざまな工夫で着陸の精度を大幅に向上。直径6メートルしかない「平地」にピンポイント着陸を成功させた。

はやぶさ2のリュウグウ試料採取成功と科学的発見の醍醐味
本日2月22日、はやぶさ2は小惑星リュウグウ表面にタッチダウンして、弾丸の発射が確認され、試料が探査機のチャンバーに採取されたと考えられる。はやぶさ初号機が2005年に小惑星イトカワに着陸したことに続き、日本が世界初のS型およびC型小惑星試料採取に連続して2度も成功したことになる。これが事実であれば、惑星探査の歴史において大きな科学的意義がある。

半導体やコンピューターなど日本のハイテク…
半導体やコンピューターなど日本のハイテク産業が目覚ましい発展を遂げたのは1970~80年代。村山裕三著『テクノシステム転換の戦略』によると、官民が協力して技術発展の方向を見定め、その産業政策が実行に移された。
この間、わが国では江崎玲於奈氏が自身で発明したエサキダイオードでノーベル物理学賞を受賞。日本人が手掛けた半導体関係の基礎研究の成果も大いに発揮された。

はやぶさ・はやぶさ2で“二の位置”を勝利した吉川氏
世界トップレベルの英国科学誌 Nature は2018年の重要な10人の人物の一人として、JAXA宇宙科学研究所の吉川真氏を選んだ。以下にその元記事と、JAXAの日本語による解説ページがある。https://www.nature.com/immersive/d41586-018-07683-5/index.htmlhttp://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20181228_Nature/

アポロ11号が半世紀前に始めた固体惑星物質科学の救世主はやぶさ
今年2019年の7月は、1969年にアポロ11号が人類初の月着陸の偉業を成し遂げてから50年になる年だ。その翌年1970年から毎年3月にヒューストンで開かれてきた月惑星科学会議(Lunar and Planetary Science Conference, LPSC)も、今年はアポロ月着陸を記念した特別セッションで盛り上がるであろう。それまで、地球外物質としては限られた数の隕石しか知らなかった人類が、月の石を手にし、その元素分析から月が巨大衝突によってできたことを突き止め、宇宙風化の存在も発見した。惑星科学、特に固体惑星物質科学はそこから始まったといえるであろう。

「はやぶさ」で示した惑星探査世界トップを守るために必要なこと
はやぶさチームの一員として惑星科学の第一線で活躍する米ブラウン大学の廣井孝弘博士に惑星探査の現状を聞いた。モノには研究費を出す日本はもっとヒトにも投資することを考えなければ、惑星探査レースの先頭は守れないと警告する。
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iPS脳移植、経過を慎重に見守りたい
人工多能性幹細胞(iPS細胞)から神経細胞を作り、パーキンソン病患者の脳に移植する臨床試験(治験)を進めている京都大が、50代男性患者への移植を行った。
パーキンソン病の患者に

はやぶさ2のリュウグウと、OSIRIS-RExのベンヌ
10月から、小惑星探査機はやぶさ2の科学成果がアメリカで世界的に発表され始めた。アメリカ天文学会の惑星科学部門(DPS)では科学チームの代表者たちが日本から参加し、学会の場としては最初の成果を発表した。特に多色カメラONC-Tの画像から分かったリュウグウのコマ型の形、平たい面を持つ岩、赤道を通る明るい帯状の峰、東西の違い、そして明るさと色の相関など、初めて間近に見る炭素質コンドライト隕石の母天体と思われるこの物体には予想を超えた発見があった。

はやぶさミッションの最大の科学成果を誰に伝えるべきか
小惑星探査機はやぶさ2は、小惑星リュウグウに向けて降下訓練をしながら、タッチダウンによる試料採取の実現に向けて準備している。はやぶさ2は6月27日にリュウグウに到着して以来、数々の科学的発見をなし、その初期論文を準備中である。この状況は、2005年当時、はやぶさ初号機が小惑星イトカワ上空で得たデータを米サイエンス誌に特集号として発表する準備段階に似ている。
その違いは、はやぶさ2はまだタッチダウンも事故も起こしておらず、はやぶさの帰還が不確定かつ5年もかかったのに対し、はやぶさ2はこのまま調子よくいけば、2年3カ月後には地球に試料を持ち帰ってくれることである。その際に、はやぶさ2科学チームがこれから論文に発表する内容の正誤が裁かれることになろう。

iPS脳移植、新たな治療法の確立を期待
京都大が人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いたパーキンソン病での臨床試験(治験)を開始する。体のさまざまな細胞に変えることができるiPS細胞を患者の脳に移植する世界初の試みだ。
パーキンソン病で治験

はやぶさ2ミッションで得られる本当の宝
小惑星リュウグウに到着した探査機はやぶさ2が返してくるデータを解析するために、私は宇宙科学研究所(宇宙研)に3週間の予定で出張してきた。リュウグウを最初に見た時に、その完璧なまでにコマの形をしているのに驚いたが、より詳細な画像や分光データが出てくる度に、一層の驚きと疑問と発見がある。

はやぶさ2、小惑星探査の「本番」が始まる
小惑星探査機「はやぶさ2」の探査が間もなく“本番”を迎える。27日前後に小惑星「りゅうぐう」の上空20㌔に到達するのである。2014年12月の打ち上げから約3年半。30億㌔の航海を経て、これからりゅうぐうへの接地や小型探査機ローバーの投下など科学観測活動が本格化。試料を採取し20年末に帰還の予定である。地球や海、生命の起源と進化に迫ってほしい。
50㌢超の衛星はなし

はやぶさ2のリュウグウ到着における科学の最大関心事
はやぶさ2がとうとうその目標小惑星リュウグウに間近に迫ってきた! 望遠カメラであるONC-Tでリュウグウの形が見えてきたが、私の最大関心事はその多色画像にある。ONC-Tは6色のフィルターを持っており、1024ピクセル四方のCCDの前でそれらフィルターを交換することで多色画像をとり、かつ各地点の反射スペクトル(波長と反射率をグラフにした曲線)を得ることができる。
