[注目区を行く] 
【東京5区】カギを握る「三谷票」の行方
15日の三軒茶屋駅前。元防衛副大臣の若宮健嗣は、北朝鮮の核・ミサイル危機への対応やシーレーン防衛への取り組みなどをアピール。「にわか仕立ての候補者を立てたところにできるのか」と暗に希望や立憲民主を批判した。若宮には、小野寺五典防衛相をはじめ閣僚や党幹部が連日応援に駆け付ける。
若宮陣営が最大のライバルと見るのが手塚仁雄だ。

【東京16区】都議離党で3極構図変化
「私はとにかく皆さんに存在を知っていただかなければなりません」。議員歴は3期8年だが、静岡4区からの国替えで16区では新参者。地元に根を張る前職2人に挑む田村謙治は長時間街頭に立ち、聴衆一人ひとりと握手して名刺を渡す。「お笑い芸人のたむけんと同じ名前です」とアピールし、名前を覚えてもらおうと必死だ。江戸川区に地盤が無く、“小池人気”と7月に当選した都民ファーストの都議2人が頼みの綱だったが、上田令子の離党で目算が外れた。しかし田村陣営は「みんなの党出身の上田さんの票は、自民も民進も支持しない層からのもの。その票がどこに行くかといえばうちしかない」と強気に構える。

【埼玉5区】共産の間接支援に言葉濁す
9期目を狙う枝野幸男と4期目を目指す牧原秀樹の6度目の決戦に、新人の高木秀文が挑んでいる。
前回は枝野が9万票で当選、牧原は3000票差まで追い詰めるも惜敗し、比例当選。共産は大きく引き離され1万8000票だったが、今回、候補者を取り下げて枝野を援護することとなり、牧原陣営は苦戦を強いられている。

【沖縄1区】「オール沖縄」の勢いに陰り
公示翌日の11日、沖縄県東村の民間地に米軍普天間飛行場所属の大型輸送ヘリコプターが緊急着陸、炎上した。県民の反基地感情の高まりは自民党にとって逆風でしかない。
沖縄入りしていた岸田文雄政調会長は12日の遊説を取りやめ、現場視察や翁長雄志知事との面会などの対応に追われた。
