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[月刊中央] rss

文大統領の親衛隊「文派」

 韓国で昨年、文在寅大統領が最側近・曺国(チョグク)の法務長官任命を強行したところ、数々の疑惑が明るみに出て、彼を辞めさせざるを得なくなった。これを切っ掛けに、文在寅支持層にひびが入り、離反する有力者も出てきた、ということを3月の本欄で紹介した。

 韓国の政治ではいったん社会的政治的に葬られたとしても、捲土(けんど)重来、たとえ死刑判決を受けようと、しぶとく復活してくる光景を過去何度も見せられてきた。3度の死地をくぐり抜けた金大中(キムデジュン)元大統領を筆頭に、首相クラス、有力政治家が死刑を含む有罪判決を受けながら、ある時は日本に“亡命”し、ある時は“病気治療”の名目で米国に逃避し、ほとぼりが冷めると、政界に復帰して、大統領にまで上り詰める、ということが可能な国が韓国だ。

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文在寅政権の「岩盤支持層」にひび?

 新型コロナウイルスの災禍が世界中に広がっている。早期にその戦いの渦中に引きずり込まれた韓国でもいまだ収まる気配がない。にもかかわらず、文在寅政権は新型コロナ対策で「世界は韓国を模範とするだろう」と自画自賛だ。

 国民は呆(あき)れている。むしろこの無能な政府を弾劾せよと追及する。しかし、事態がこれほどなのに、文政権は一見したところビクともしていない。「岩盤支持層」があるからだ。何があっても文在寅を支持する思想的核心層がいるのだ。

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GSOMIAの裏側

 「最悪の日韓関係」になった「起源」と、日米韓同盟と南北平和プロセスの共存が可能なのかについて、月刊中央(12月号)がソウル大日本研究所の南基正(ナムギジョン)教授に聞いている。

 南教授はソウル大、東大大学院卒、東大法学部教授を経て現職。「日本の代表的知韓派知識人和田春樹東大名誉教授の弟子」という“知日派”である。

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韓国の最新「広場の政治学」

 「書を捨てよ、町へ出よう」と寺山修司は言った。最近のソウル市内を埋めるデモ群衆を分析してみると、若者が少ないことが分かった。若者は何処(いずこ)へ行ったのだろうか。

 曺国(チョグク)氏の法務長官就任と家族疑惑をめぐって、韓国メディアが「国が分裂した」というほど韓国社会は二分して対立した。一方がソウル中心地の光化門広場で曺国追及集会を行えば、他方は検察庁がある江南の瑞草洞で曺国支持デモを繰り広げた。それぞれが「300万人」「200万人」と数を競い合った。これを韓国では「広場政治」という。

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韓国・文在寅政権の狙い 「65年協定体制」の転換図る

 日韓間の問題を解決しようとするとき、韓国は「ゴールポストを動かし」て、さらに異なる所へ妥結点を変えて行く。いったい何を目指しているのか。最近の厳しい衝突の中で、韓国側の狙いが少しずつ分かってきた。文在寅政権が進める「積弊清算」とは、つまり“戦後日韓関係の清算”であり“新日韓関係の構築”なのだと。

 中央日報社が出す総合月刊誌月刊中央(9月号)が「韓日関係特集」を組んでいる。「変化要求に直面する“65年協定体制”」の記事がそのことを詳しく分析している。

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冷静な月刊中央の論考 簡単に解けたはずの徴用工問題

 日本では日韓関係悪化の原因の一つに反日報道を繰り返す韓国メディアに責任の一端を問う声がある。だが、ここで紹介する論考は極めて冷静で客観的だ。少しでも日本の肩を持てば「土着倭寇(わこう)」のレッテルを貼られる厳しい韓国の言論空間で、これだけの主張を打ち出すのには相当な勇気も要っただろう。問題はこの記事がどれほど読まれ、理解されるかだが…。

 中央日報社が出す総合月刊誌月刊中央(8月号)に「破局へ向かう韓日葛藤の根源と解決法」の記事が掲載された。同誌の柳吉淵(ユキリョン)(音訳)記者によるものだ。同記者が伝える今の韓国の雰囲気は日本で理解しているものとはだいぶ違う。

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歴代“進歩派”指導者の対日観 国益のために日本を利用

 日韓関係が手の施しようもないほど悪化の一途をたどっている。解決の糸口すら見つからない。中央日報が出す総合月刊誌「月刊中央」(4月号)が「進歩設計者が眺めた日本」と題して、歴代の“進歩派”指導者らがどのような対日観を持っていたかを振り返っている。

 この記事が出た頃の韓国では、京畿道議会の「日本戦犯企業ステッカー添付義務化条例」や、ソウル市議会の「日本製文房具機器禁止条例」、全国での「日帝時代校歌の作り変え」キャンペーンなど、常軌を逸した排日が進んでいた。

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股裂き状態の韓国

 韓国は対日関係だけでも難しいのに、さらに米中貿易戦争の渦中で困難に陥っている。韓国ではこの状況を「クジラの争いでエビの背が裂ける」という。米国からは中国企業の華為技術(ファーウェイ)を排除せよと迫られ、中国からはサード(高高度防衛ミサイル)配備で圧力を受けている。米中どちらとも経済関係が深く、両方から「どの陣営に着くのか」と迫られ、股裂き状態なのだ。

 月刊中央(7月号)に中央日報の「金永熙(キムヨンヒ)名誉大記者」による「米中貿易戦争の十字砲火を受ける韓国」の記事が載っている。まさに韓国はクジラ同士の争いの真ん中で十字砲火を浴びているエビの境遇だ。その中で将来的に南北統一を目指すには、今、何をしなければならないかを指摘するものだ。

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「保守の狙撃手」洪準杓氏、韓国次期大統領選に意欲

 「崩壊した」と言われる韓国保守だが、期待される人材が一人もいないかといえば、そうでもない。月刊中央(2月号)は自由韓国党前代表の洪準杓(ホンジュンピョ)氏(64)に焦点を当てている。

 洪氏は昨年6月の統一地方選での惨敗の責任を取って代表を辞任したが、3月の党大会を控え、再度、代表選出馬が取り沙汰されている。2022年の大統領選で左派政権からの政権奪還を託せる候補選びにもつながるからだ。

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注目される北朝鮮の地下資源 ネックは電力と運搬手段

 “歴史的”と騒がれた米朝首脳会談が行われたが、肝心の「非核化」については「完全かつ検証可能で不可逆的」(CVID)とはいかず、廃棄の日程も米朝双方の隔たった解釈を狭めて一致させることもできず、トランプ米大統領が自賛する「大成功」とはならなかった。

 だが、今後、米朝が段階を踏んで関係改善していく雰囲気はうかがわれ、将来的に経済制裁が解除され、北朝鮮が開かれた“普通の国”になっていけば、ビジネスチャンスが広がるということで、そうした期待感を反映して、既に北に接する中国側や韓国の非武装地帯南側の土地が買われているという。中国はもちろん、ロシア、日本などで北との経済関係を模索する動きも出てきそうだ。

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南北首脳会談後の米朝対話 時間稼ぎの偽装平和攻勢

 南北首脳会談が月末に迫っている。朝鮮半島は対話モードに入り、韓国の文在寅左派政権は米朝対話まで演出しながらアクセルを目いっぱい踏み込んでいる。一触即発の危機だった1年前の状況から誰がこの展開を予想できただろうか。

 しかし、会談の議題も決まらず、ムードだけが先走りして、騒ぎが上滑りしている感は免れない。

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南北首脳会談後の朝鮮半島 北提案は「米韓離間」戦術

 平昌冬季オリンピック開会式に登場した北朝鮮の金与正(キムヨジョン)労働党中央委第1副部長。金正恩(キムジョンウン)委員長の妹だ。金日成(キムイルソン)一族で初めて公式に韓国の地を踏んだ。南北対話に執着する文在寅(ムンジェイン)大統領にとっては最高の賓客であり、さらに「北への招待状」という望外のギフトまでもたらしたメッセンジャーだった。

 “金与正の宣伝効果”は「数百億ウォン」(数十億円)に匹敵すると評価するのは「月刊中央」(2月号)に寄稿した南成旭(ナムソンウク)高麗大統一外交学部教授だ。南氏は国家安保戦略研究院長を務めた人物。

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文在寅政権の「積弊清算」 標的は李明博元大統領

 韓国では、前職大統領が逮捕・収監されたり、甚だしきは死刑判決を受け、さらには暗殺され、自殺に追い込まれることもある。韓国で「大統領」とは極めてリスクが高く、引退後の保障のない職だと言っていい。

 元大統領が静かな余生を送れないのは、新政権がとりあえず前政権の“不正”を暴いて清算し、その上で自身の“正統性”を証明して新政府を始めようとするからだ。だが、その実態はほとんどが「政治報復」だと言っていい。野党時代に受けた仕打ちや過去、政権から受けた“弾圧”を検証する格好を取りながら、攻守入れ替わって相手をやっつける党派争いにすぎない。

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中国の北朝鮮急変事態対応 平壌以北を占領、核施設制圧へ

 朝鮮半島の緊張が高まっている。ミサイル発射や核実験を強行する北朝鮮に対して、国連安保理は全会一致で強度を高めた対北制裁案を採択した。いつもは棄権ないし反対する中国、ロシアも北朝鮮の度重なる挑発で、今回は賛成に回らざるを得なかった。

 外交舞台とともに、軍事面でも緊張が高まっている。米原子力空母が朝鮮半島近海に展開したり、米戦略爆撃機が韓国軍戦闘機と共に半島上空を飛ぶというパフォーマンスも行われた。韓国軍は北朝鮮指導部を狙った「斬首作戦」部隊の創設も明らかにしている。

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金正男氏暗殺の衝撃、韓国への亡命阻止が動機か

 「金正男(キムジョンナム)暗殺」は韓国に強い衝撃を与えた。金正日(キムジョンイル)朝鮮労働党総書記の長男であり、金正恩(キムジョンウン)委員長の異母兄である彼が、なぜ今、殺されねばならなかったのか、そもそも金正男とはどのような人物だったのか、「どうして正恩は正男を“除去”したのか」との疑いがあるのか、等々、さまざまな疑問が駆け巡っている。

 総合月刊誌「月刊中央」(3月号)に「金正男暗殺ショック」の特集が掲載され、これらの疑問を追究している。同誌はまず異母兄弟の関係性について注目した。

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韓国識者の「嫌韓」分析 日本人「自信喪失」は浅い見方

 日本の「嫌韓」の深刻さにようやく韓国が気付き始めたようだ。遅きに失した感もあるが厳しい現実に目を向けるのは必要なことである。ただ、残念なのは、嫌韓の理由をもっぱら日本に求めて、自ら顧みることがない点である。

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ISより日本「右傾化」警戒 日本人人質事件の韓国世論

 過激派組織「イスラム国」(IS)による日本人人質斬殺事件を見る韓国では、イスラム国に対する批判よりも、同事件によって「安倍政府が『右傾』を強めるだろう」という警戒感の方が強い。

 それどころか、「日本がテロ犯と交渉した」とか、「安倍政府は打撃を受ける」という分析が主流で、しかも、いずれも事実とは異なっている。テロ犯とは交渉せず、事件後逆に安倍内閣は支持率を上げている。韓国の予想・分析が見事に外れた事例だ。

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NYのラーメンに学べ-「月刊中央」より

 筆者が駐在していた1990年代前半のニューヨークには日本のラーメン店はほんの数軒しかなく、地下鉄やバスを乗り継いで、ようやく懐かしい味にありつたものだった。だが、現在の同地では寿司や日本料理店はもとより、本格的なラーメン店があちこちにみられる。

 もともと、ラーメンは中国の「拉麺」から来ている。引っ張って麺を延ばすところからこの字がついているのだが、日本に渡ってきて独特の進化を遂げた。麺とスープという単純な食物でありながら、日本人の「極める」民族性が加わり、驚くほど洗練され深みのある料理に昇華し、すっかり日本のものになった。

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