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[宗教] rss

「世界のエトス」キュング氏死去

 世界的神学者ハンス・キュング氏(Hans Kung)が6日、スイスのテュービンゲンの自宅で亡くなった。93歳だった。キュング氏といえば、ローマ・カトリック教会の第2バチカン公会議の合意に基づく教会の刷新に動いていたが、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(在位1978~2005年)から聖職をはく奪された聖職者であり、神学者だった。カトリック教会で最も知られた教会改革者だった。晩年はパーキンソン病で公の場に姿を見せることはなかった。

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中世日本の形成と『太平記』

市谷亀岡八幡宮宮司 梶 謙治氏に聞く

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「神の祝福」を失った教会の内紛

 ローマ・カトリック教会の総本山、バチカン法王庁教理省が15日、「同性婚には神の祝福を与えることを禁止する」という法令を発布したが、同性婚者ばかりか、カトリック教会内でも大きな波紋を呼び起こしている。その点についてこのコラム欄でも紹介済みだが、見逃していた点を見つけた。「神の祝福」とは何か、同性愛者が本当に教会の「神の祝福」を願っているのか、といった問題の出発点についてよく吟味していなかったことに気が付いたのだ。

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教皇「人種差別は憎悪ウイルスだ」

 欧州では目下、新型コロナウイルスの変異株、特に英国発のウイルス変異株(B.1.1.7)が猛威を振るっている。中国武漢から発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV2)の感染が広がって1年が経過した。世界各地でさまざまな変異株が生まれている。ウイルス学者によると、英国発のほか、南アフリカ発、そしてブラジル発のウイルス変異株などが明らかになっている。

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神父の性犯罪問題と「死人に口なし」

 独ローマ・カトリック教会のケルン大司教区で18日、同大司教区内で発生した聖職者による未成年者への性的虐待事件の調査報告書が発表された。同報告書は初めてではない。同大司教区の騒動は、最高指導者ライナー・ヴェルキ大司教(枢機卿)が2017年に実施した調査報告書が「調査方法が十分だ」として公表を避けたことが原因で、同大司教の辞任要求が起き、教会脱会者も急増した。それを受けて、同大司教は自身が任命した刑事弁護士ビヨルン・ゲルケ氏に調査を依頼した。今回、その調査報告書(約800頁)が公表されたわけだ。

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教皇「同性婚は神の計画ではない」

 責任者が重大な問題でその是非をはっきりと表明ぜす、美辞麗句で事を曖昧にした場合、遅かれ早かれ問題が生じやすいものだ。世界13億人以上の信者を誇るローマ・カトリック教会の最高指導者、フランシスコ教皇の言動についてだ。そして重大な問題とはここでは同性愛者へのサクラメント、神の祝福を与えるか否かの問題だ。南米出身のフランシスコ教皇は人が良く、嫌われることを恐れる性格も手伝って、同性愛者問題ではこれまでかなり揺れてきた。その教皇がここにきて「同性婚は神の計画ではない」とはっきりと言明し、関連の声明文を発表させたのだ。

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ドイツ教会ケルン大司教区のカオス

 ドイツのケルン市といえば、市内中央にそびえ立つケルン大聖堂を思い出す人が多いだろう。そのケルン市のカトリック教会大司教区が今、大揺れだ。信者たちの教会脱退が急増し、同大司教区の最高指導者ライナー・ヴェルキ大司教(枢機卿(すうききょう))の辞任要求が高まっている。 (ウィーン・小川 敏)

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宗派間の融和はなぜ難しいか

 イラクを訪問中のローマ・カトリック教会のローマ教皇フランシスコは6日、イラク中南部ナジャフで同国イスラム教シーア派精神的指導者アル・アリ・シスターニ-師と会見した。教皇の4日間のイラク訪問の中でもハイライトだ。バチカンニュースは「(90歳の)シスター二ー師と(84歳の)フランシスコ教皇の2人の老人の小さな一歩は宗派間の融和への大きなステップだ」と、アポロ11号の二ール・アームストロング米船長の月面に降りた直後の名言に倣い、評している。

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コロナ禍を乗り越える生き方

聴行庵住職 東 和空師に聞く

 大災害は人や社会の深部にある課題を表面化させるという。コロナ禍で明らかになった日本人、日本社会の問題とは何か、それを乗り越え、後世に何を残すか。広島で傾聴や人生を語り合う「今小屋」などユニークな活動を展開している聴行庵住職の東和空師に話を伺った。 (聞き手=フリージャーナリスト・多田則明)

コロナ時代の生き方は?

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5日からローマ教皇初のイラク訪問

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は5日から8日まで4日間の日程でイラクを訪問する。教皇歴史でイラク訪問は今回が初めて。フセイン政権の崩壊、イラク紛争、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」(IS)の破壊活動などもあってイラク国内は依然、政権の安定からは程遠い。国内の少数派キリスト教信者たちは迫害を受け、祖国から逃亡し、信者の数は激減している。

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独教会が示した「教会組織」の終わり

 ドイツのケルン市といえば、市内中央に聳え立つケルン大聖堂を思い出す人が多いだろう。ドイツの都市で4番目に人口の多いケルン市のカトリック教会大司教区が今、大揺れだ。簡単にいえば、信者たちの教会脱退が急増し、同大司教区の最高指導者ライナー・ヴェルキ大司教(枢機卿)の辞任要求が高まっているのだ。その混乱は時間の経過と共に深まり、収拾の見通しがたっていない。

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バチカンは中国共産党に騙された!

 ローマ・カトリック教会の総本山、バチカンは中国共産党政権との間で司教任命権問題で妥協が成立して合意したと報じられてきたが、実際は、バチカンは中国共産党政権に騙されていたことが明らかになった。

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「アブラハム家」3代の物語

 今回もコロナ疲れを癒すために、旧約聖書の「アブラハムの話」を紹介する。約4000年前の物語だ。

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「原始キリスト教」の本流と傍系の話

 世の中は目下、直径100ナノメートル(nm)の新型コロナウイルスが大きな顔して、感染を広めている。外に出ても家にいても「コロナ、コロナ」で、強靭な神経の持ち主でも疲れを覚えるだろう。そこで今回、時世の動きとは直接関係がないテーマを選んだ。「イエスの復活後始まったキリスト教が如何にユダヤ教から決別していったか」だ。独仏共同出資の放送局「アルテ」(ARTE)は総計10時間に及ぶシリーズ「キリスト教とユダヤ教」の関係について欧州の聖書学者、歴史学者とのインタビューを通じて放映していた。以下、その概要を簡単に紹介する。2000年前の話だ。

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「イエスにはドッペルゲンガーがいた」

 キリスト教は世界に300以上のグループが存在し、各グループは独自の教えをもっている。伝統的キリスト教神学では、イエスは「神の子」であり、人類を救済するために地上に降臨し、人間の罪を背負って十字架上で亡くなったが、3日後、復活して福音を伝え始めた、といわれている。

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84歳の教皇は生前退位を考える

 ローマ・カトリック教会最高指導者フランシスコ教皇は昨年12月17日に84歳になった。76歳の時にペテロの後継者、ローマ教皇に選出されてから約8年が経過した。生前退位を表明したベネディクト16世の後継者は当初、「私も死ぬまで教皇の座にいる考えはない」と語り、体力が弱り、職務の遂行に支障が生じたら、ベネディクト16世と同様、潔く退位する可能性があることを示唆した。

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21世紀の「善悪を知る木」の話

 新年そうそう固いテーマが続いたので、今回は政治的テーマを避けて別の観点から新しい年を考えてみた。テーマは21世紀の「善悪を知る木」の使命だ。といっても、果物屋さんのリンゴやなしの木の話ではない。旧約聖書「創世記」に登場する「善悪を知る木」についてだ。

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「理想家庭」築く為の3つの言葉

 事の良し悪しは別として、日本人の男性は勤めから家に帰ると、「飯」、「風呂」、「寝る」の3つの言葉しか口に出さないと揶揄われた時期があったと聞くが、家庭生活では「お願い、ありがとう、ごめん」の3つの言葉こそ平和な家庭生活を築く上でのキーワードとなるという。これは今月84歳となったばかりのカトリック教会最高指導者フランシスコ教皇が27日に語ったものだ。同教皇は同時に、来年3月から1年間余りを「家庭の年」とすることを明らかにした。「家庭」がカムバックしてきたのだ。

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「罪の告解」スマホではダメーオーストリアから

 新型コロナウイルスの感染拡大以来、ソーシャルディスタンスが強調され、人と面と向かって話す機会は少なくなった。会議もオンラインが増えた。銀行はオンラインバンキングを顧客に勧めている。

 ところが、対面ではないとだめという分野もある。

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コロナ時代の「集中治療室の神」

 独カトリック教会のラインハルド・マルクス枢機卿は25日、ミュンヘンのクリスマス記念礼拝で、「神はコロナ時代、集中治療室(ICU)におられ、看護ハウスやホームレスの孤独な人々、レスボス島の難民キャンプの子供たちの傍におられる」と述べた。多分、その通りだろう。それにしても、なぜ神は幸福な人々の傍には訊ねてこられないのだろうか。

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四国遍路と人生を考える

前総本山善通寺管長 樫原 禅澄氏に聞く

 空海の生誕地とされる総本山善通寺の前管長・樫原禅澄さんは、四国八十八カ所霊場の第86番札所志度寺の隣にある自性院常楽寺の住職。管長時代には四国遍路世界遺産登録推進協議会の会長を務めていた樫原さんに四国遍路と人生、救いについて伺った。(聞き手=フリージャーナリスト・多田則明)

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イエス降臨目的は「女性神」探しだった

 イエスの誕生を祝うクリスマスが近づいてきたので、このコラム欄の慣例として「イエスの降臨」について、クリスマスツリーに集まってプレゼントを交換する前にもう一度考えてみたい。

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揺らぐヨハネ・パウロ2世の伝説

 ポーランド出身のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(在位1978年10月~2005年4月)の伝説が揺れ始めている。直接の契機は、米ワシントン大司教だったマカーリック枢機卿(すうききょう)の性犯罪を隠蔽(いんぺい)していたのではないかという疑惑だ。「バチカンは同2世の列聖をなぜ急いだか」という疑問とも関連し、バチカンは同2世をめぐる「不都合な事実」で防戦を強いられてきた。 (ウィーン・小川 敏)

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