[原発] 
エネルギー戦略、再エネの「自立」に道筋付けよ
2050年までの長期的なエネルギー戦略を議論する経済産業省の有識者会議は、50年に温室効果ガスを13年比で8割減らすという目標達成に向けた提言を取りまとめた。
提言は「脱炭素化」へエネルギー転換すると表明。再生可能エネルギーを主力電源とし、原発を「選択肢」と位置付けた。
主力電源と位置付ける

原発再稼働、司法は専門的判断を尊重せよ
関西電力が大飯原発3号機(福井県おおい町)を再稼働させた。九州電力もあすにも玄海原発3号機(佐賀県玄海町)を再稼働させる。
一方、一昨年8月に再稼働した四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)については、広島高裁が昨年12月、今年9月末までの運転差し止めを命じる決定を出すなど、原発をめぐる「司法リスク」も顕在化している。
火山リスクで異なる判断

日米原子力協定の行方
元原子力委員会委員長代理 遠藤 哲也
最近、本紙(1月18日付社説)をはじめ、各紙、テレビ等で日米原子力協定の延長問題が取り上げられている。30年以上も前になるが、筆者は難航したこの日米原子力協定締結交渉に日本代表として終始関与したので、協定のとりあえずの有効期間の30年が間もなく訪れるとあって、月日の経(た)つ早さに感無量である。

伊方原発の運転差し止めを決定した高裁の見識を酷評する読売・産経
読売が「証拠調べを十分に行わずに短期間で判断する仮処分は、効力も即座に生じる。高度な知見を要する原発訴訟への適用は慎重であるべきだ、とかねて指摘されてきた。その弊害が改めて顕在化した」(14日社説、以下、朝日を除いて各紙同社説)と弊害の顕在化例にすれば、小紙も最高裁が1992年に、伊方原発の安全審査訴訟の判決で「極めて高度で最新の科学的、技術的、総合的な判断が必要で、行政の合理的な判断に委ねられている」とした判例から「今回の決定は不適切で受け入れ難い」と断じた。読売はさらに「原発に限らず、破局的噴火を前提とした防災対策は存在しない」のに「殊更にこれを問題視した高裁の見識を疑わざるを得ない」と見識まで持ち出して酷評している。

1万年単位で考える原発リスクは無意味
新聞論調は現実的な提言を
四国電力の伊方原子力発電所3号機(愛媛県)について、広島高裁は運転差し止めを命じる決定を下しました。「1万年に1度程度の破局的な噴火が起きれば、噴出物の大量飛来、火砕流の到達する可能性はゼロではない」との見解を示し、広島地裁の決定を覆しました。

伊方差し止め、不適切で受け入れ難い決定
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを広島市の住民らが求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁は「阿蘇の過去の噴火で火砕流が到達した可能性は十分小さいと評価できず、原発の立地は認められない」と判断し、来年9月末まで運転差し止めを命じる決定を出した。
東京電力福島第1原発事故の後、仮処分で原発の運転を止める司法判断は、高裁段階では初めてとなる。
高裁段階では初めて

大飯原発、沸騰水型の再稼働も進めよ
福井県の西川一誠知事は関西電力大飯原発3、4号機(同県おおい町)の再稼働に同意した。おおい町と県議会は既に同意しており、これで再稼働に必要な地元手続きは完了した。
福井県の西川知事が同意
西川知事は「総合的に勘案し、再稼働に同意する」と述べた。西川知事が新規制基準に適合した原発の再稼働に同意するのは2015年12月の関電高浜原発3、4号機(同県高浜町)に次いで2回目だ。

難題山積で保守系紙でも論調が割れた東海第2原発の運転延長申請
福井県の西川一誠知事が、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に同意した。これで、地元同意の手続きは終わり、関電は年明け以降に2基を順次再稼働させる。
問題はそれより前に、日本原子力発電が原子力規制委員会に申請した東海第2原発(茨城県東海村)の運転延長である。

柏崎刈羽原発の安全審査で東電の「適格性」に注文付けた反原発3紙
原子力規制員会が東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の審査で、福島第1原発事故を起こした東電に再び原発を運転する資格(適格性)があると認め、早ければ月内にも、事実上の「合格証」に当たる審査書案を取りまとめる。東電の原発が合格する見通しになったのは初めてである。

福島原発凍土壁、汚染水発生を着実に抑えよ
福島第1原発1~4号機の周囲の土壌を凍らせて地下水の流入量を減らす「凍土遮水壁」の未凍結区間での作業が行われている。
完成すれば、以前は1日平均400㌧流入していた地下水は、100㌧未満まで減少する見通しだ。放射能汚染水の発生を着実に抑える必要がある。
最後の1カ所の工事認可

技術革新には大きく分けて二つある。従来とは…
技術革新には大きく分けて二つある。従来とは異なる新たな発想に基づき生まれるものと、既存の技術の部分的な改良を積み重ねて得られるものだ。
東京電力福島第1原発1~4号機建屋の回りに1・5㌔にわたって氷の壁を作り、建屋内への地下水の侵入を大幅に減らす「凍土壁」施工の技術には、その二つをミックスさせたところがある。

福島第1原発3号機の核燃料を納めていた…
福島第1原発3号機の核燃料を納めていた圧力容器の下部に、溶融物が垂れて固まったような物体のあることが水中ロボットによって確認された。東京電力は、炉心溶融(メルトダウン)で溶け落ちた核燃料(デブリ)が含まれている可能性が高いとみている。
デブリだと確定すれば、その取り出し方法の検討に着手できる。事故の事後処理について世界が注目する中、今後も技術を駆使し、少しでも早く廃炉を実現してほしい。

福井県高浜町の高浜原発4号機(関西電力…
福井県高浜町の高浜原発4号機(関西電力、出力87万㌔㍗)が約1年3カ月ぶりに再稼働し、その翌日「臨界」に達した。全国で運転中の原発は3カ所4基になった。
原子力規制委員会の新規制基準に合格していた同3、4号機は、本来であれば昨春から運転を続けているはずだった。しかし滋賀県の住民ら29人から出された2基の運転差し止めの仮処分申請を大津地裁が認めたため、稼働中の原発が止められるという異常事態となっていた。

高浜原発再稼働、裁判所は運転を妨げるな
関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町、出力87万㌔㍗)が約1年3カ月ぶりに再稼働した。関電は3号機も6月上旬に再稼働させる方針だ。
高浜3、4号機は司法判断で停止状態が続いていた。裁判所は偏った判断によって安全が確認された原発の運転を妨げてはなるまい。
差し止め命じた大津地裁

半島有事について(前編)
昨日に引き続き、半島有事の問題をとりあげます。
昨日書きましたように、米軍による直接攻撃が起こるのは、「リメンバー・◯◯」という有事が整ってからです。 ただしその有事の場所は、米国本土とは限りません。韓国や日本が最初の被害発生場所になる可能性は否定できません。
そして軍事的衝突が起こる。 このとき、日本にとって、中共の出方は大きな問題になります。

東芝と東電の双子の危機で原発に黄信号
原発存続論は現実に勝てるか
東芝という世界的な巨大企業が原発事業でつまづき、一瞬にして存亡の瀬戸際に追いつめられました。数年前に遡れば、これも日本で最大級の東電が原発事故を起こし、実質的な経営破たんに陥り、原発不信の暗雲を世界中に広げました。東芝危機と東電危機は連動しています。東芝の将来より、原発の将来をどう考えるが本当の問題ですね。

高浜運転容認、司法は専門的知見を尊重せよ
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めた大津地裁の仮処分決定について、大阪高裁(山下郁夫裁判長)が関電の保全抗告を認め、差し止めを取り消す決定をした。妥当な判断だ。
差し止め取り消した高裁

激しい暴風雪の中で北海道電力泊原発3号機…
激しい暴風雪の中で北海道電力泊原発3号機(停止中)で事故が起きた――こうした想定の下に、域内の泊村で原子力総合防災訓練が実施された。政府の総合防災訓練が真冬に行われるのは初めてだ。
訓練では、悪天候で避難ができない住民のため、町職員が2人1組で民家を回り、被曝(ひばく)を軽減する安定ヨウ素剤(実際はあめ玉)を手渡した。受け取った1人、農家の石田茂夫さん(73)は「訓練を繰り返すことで避難などの順序が分かる。大規模な訓練でなくても普段から訓練があってもいい」と。

東電憎しと原発憎しを一緒くたにする週刊朝日原発記事の危うさ
東京電力の福島第1原子力発電所(原発)事故が起きて5年以上たつが、原発憎しの論調を断続的に続けてきた週刊朝日などは、その議論の調子を一向に変えていない、いや高じているように思われる。

もんじゅ廃炉、核燃料サイクルの堅持を
政府は日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を正式に決定した。原発政策は正念場を迎えるが、引き続き使用済み核燃料の再利用を目指す核燃料サイクル政策の維持が肝要だ。
廃炉に3750億円
