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挑発・批判が目的だった?今村復興相会見

今村復興相辞任要求集会=6日、国会前

今村復興相辞任要求集会=6日、国会前

 今村復興相が4日の閣議後の記者会見で、質問したフリージャーナリストに対し「出て行きなさい」「うるさい」などと発言し、会見を打ち切って退室する一幕があった。マスコミは今村復興相の激高部分だけを取り上げ、国民に“横暴な大臣だ”という印象を与え、さらにこのような大臣を任命した安倍首相の任命責任を持ち出し、怒りの矛先を向けさせる。

 しかし、実際の会見では、原発事故での自主避難者への住宅の無償提供を福島県が打ち切ったことについて、記者から「国が責任を持って対応しないのか」「福島の実情を知らないのではないか」など、的外れな質問が何度も繰り返えされ、それに対して今村大臣が激高した形だ。

 そもそも「自主避難者」とは、政府の避難指示の範囲外から自主的に県外へ避難した人のことだ。その自主避難者への住宅の無償提供を福島県が3月末で打ち切った。実際に避難解除区域に帰っている自主避難者もおり、国がそこまで面倒を見るのは過剰要求ともいえる。

 6日、首相官邸前で行われた自主避難者らによる集会には、多くのマスコミが駆け付けた。中には「戦争法反対」「東京五輪の中止を」などと書かれたプラカードを掲げる場違いな参加者もいた。午後4時頃に行われたためか、その集会に耳を傾ける通行人は少ない。

 ツイッターの反応の中には、「大臣の記者会見にフリーのジャーナリストがなぜ入れるのか」といった疑問もあった。復興庁の広報班に問い合わせると、「他の役所は分からないが、復興相の会見は記者クラブに入っていなくても参加はできる。ジャーナリストとしての実績が十分にあるかどうかを証明してもらい、こちらで参加の可否を判断する」との回答だった。

 大臣に質問した記者のツイッターを見てみると、反安倍政権の姿勢が目立っていた。それに今村復興相への質問も、故意に逆上を狙った挑発的な質問のようでもある。挑発質問は本音を引き出す取材の一テクニックではあるが、どうも、この時の質問はそうとは思われない。むしろ安倍政権の足を引っ張るため、閣僚の失言を引き出すために会見に参加したと推測できてしまう。

 自分の思う方向へと大臣の答弁を引き出そうとするのは、まず事実を正確に伝えるというジャーナリズムの基本からは大きく外れる。党派性を前面に出したメディアや記者が横行すれば、国民のメディア離れが加速するだろう。

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