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タクシー運転士に「陰性だった」と告げる


《ソウル隔離生活体験記(3)》

アプリは24時間稼働、7回も警報

【12月8日(火)3日目】

 隔離生活では仁川空港でダウンロードしたアプリ「自宅隔離者安全保護」を使い、1日朝夕1回ずつ体温を測ってその数値を入力し、簡単な健康チェック項目にチェックを入れて登録することが義務付けられている。韓国に来てから体温が35度台で推移していて、ちょっと気になるが、もともと冷え性なのでその影響かもしれない。

夕食の弁当、ボリュームたっぷり

夕食の弁当、ボリュームたっぷり

 携帯はアプリをダウンロードしてからというもの、スマホ画面に通知バーが24時間点滅している。「現在位置情報を利用中」とあるから、筆者の居場所を把握しているゾ、ということだ。監視の目を盗みたければスマホを置いて外出すればいいようなものだが、実際にそうやって捕まった日本人が2人いた。外に設置された防犯カメラに捉えられ、“御用”になったのだろうか。

 昼前、昨日のPCR検査の結果が携帯に送られてきた。「陰性」。日本で検査して大丈夫だったので、こっちに来ていきなり陽性になることはないとは思っていても、「陰性」と聞くと安心するものだ。

 仁川空港からソウルのホテルまで利用した空港専用タクシーの運転手にPCRの結果が出たら教えてほしいと頼まれていたので、電話して陰性だったことを告げた。そう言えばこの運転手、ホテルまでの料金について「ソウル市が指定していて7万数千ウォン…」と確かに言っていたのに、5万ウォン札1枚と1万ウォン札3枚を払うと、おつりをくれる様子もなく、荷物を下ろし始めた。「あの、おつりは…」と言うと「1500ウォンでいいですよね」と言いながら急いでポケットに入っていた小銭をよこした。

 こういう場合、韓国ではつり銭を求めない人が少なくないのは確か。こっちは日本のクセでつい細かく、正確に計算してしまったようだ。つり銭をもらうのは当たり前なのに、なぜか運転手に悪いことをしたような後味の悪さが残った。

「自宅隔離衛生キット」

「自宅隔離衛生キット」

 韓国でのPCR検査の結果も出て、これでこのまま何もなければ14日目の午前零時に隔離解除になるため、解除後に宿泊する予定だったホテルに電話すると、なんと先週から一時営業中断になったという。コロナ感染者増加で予約客のキャンセルが相次ぎ、来年2月まで休業することにしたそうだ。急きょ別のホテルを予約し直した。

 夕食後、管轄の中区保健所の関係者が「入院・隔離通知書」を持って部屋まで来た。サインをする。隔離最終日の朝9時に隔離期間2度目の検査を受けることが義務付けられた。徹底したPCR検査だ。

 通知書と共に「自宅隔離衛生キット」と記された箱を渡され、中にはマスクや消毒液、フィルム型体温計などが入っていた。

 今日からソーシャル・ディスタンスが2・5段階に引き上げられた。このままいけば1日の感染者が900人になると当局は警告している。朝から夕方まで7回も携帯に警報が入るなど、否が応でも警戒心が高まる。

 衛星放送で視聴できるNHKワールドでニュースを見ると、「勝負の3週間」と言っている。日本も韓国も正念場を迎えているようだ。

(ソウル・上田勇実)

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