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安倍内閣は案外盤石かもしれない

 19日、20日の両日に産経新聞とフジテレビが、内閣支持率について合同調査を実施しました。結果は、支持率43.8%、不支持率49%で、従来から言われていたとおり、「若高老低」「男高女低」という傾向が今回も顕著でした。

 これは見事なまでにワイドショーの視聴率と相関しているようです。すなわち、ワイドショー付けの人が多い老人は、それに洗脳されて安倍内閣はけしからんと思っている。ワイドショーを見て総理の悪口ばかり聞いている女性は「安倍さんは信じられない」と不支持にまわる。これに対して、インターネットを駆使して、ワイドショーやニュースショー以外の情報も積極的に取る30代や、就職活動をにらんでアベノミクス効果を実感している10代、20代は安倍内閣を支持する。そのような構図が見て取れる結果でした。

安倍首相Twitterより

安倍首相Twitterより

 ただ私は、こういった分かりやすい構図よりも、全体的にジワリと支持があがった点の方が、より本質的な内閣の評価だと考えています。世間が森友問題や加計問題で騒がしくなり、安倍内閣の支持率が急落した7月から1月間。安倍内閣はこれといった大仕事はしていません。自民党内の派閥均衡を意識し、「仕事人内閣」と銘打って組閣はしましたが、サプライズがないのがサプライズという地味な内閣改造でした。にも関わらず、支持率が9.1ポイント上昇し不支持が7.1ポイント下落しています。

 何が、これをもたらしたのか。それは、「緩やかな支持層」「他よりマシと考える支持層」の安倍支持への回帰ではないでしょうか。安倍政権発足以来、最低の支持率だった30数%は安倍政権の強固な支持層でしょう。一方、安倍政権の支持率は最高でも60数%ですから、30数%は強固な不支持層が存在します。つまり、ざっくり言うと国民の3分の1は「総理は安倍ちゃんしかいない」と思っており、3分の1は「安倍政権だけは認められない」と信じている。そして、残り3分の1の中間層に対して親安倍と反安倍が争奪合戦を繰り広げる、というのがこの内閣支持率の実態です。

 3分の1の中間層は、基本的に定見のない浮気な層ですから、一握りの知的な人を除いてワイドショーやニュースショーに多大な影響を受けます。ですから、定番のテレビ朝日やTBSだけでなく、NHKやフジテレビまで森友・加計問題で反安倍一色になった時には、ほぼ全員が反安倍になった。ところが、1カ月もしないうちに感情が冷めて、「まぁ、他よりはマシか」と元に戻った、というのが今回の結果だと思うのです。

 では、この1カ月で政治的に何があったか。北朝鮮を巡る一層の軍事的緊張と民進党の党首選びです。北朝鮮の挑発的な言動を見て「あぁ、やっぱり北朝鮮としっかり対峙できる政権じゃないとダメかな」、民進党の党首選びを見て「そういえば、あの悪夢のような3年間があったな。こんな政党に政権は渡せないわ」と考え、3分の1の中間層の内の3割程度が安倍支持に戻った。私は、これが今回の実相だと考えています。とすると、案外、安倍政権に対する国民の支持は手堅く、この政権は思っているよりも盤石な気がしてくるのですが、皆さまはどうお考えになりますでしょうか。

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