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野党選挙協力、共産党を利した沖縄の教訓

 7月の参院選挙まで1カ月を切った。「18歳投票」が採用される初めての国政選挙だ。参院選の帰趨は政権交代に直接結び付かないが、今後の国政を大きく左右する。

 とりわけ安倍政治をめぐって与野党対立が先鋭化しており、予断を許さない。

参院選1人区で統一候補

 注目されているのは、民進と共産、社民、生活の4野党が32ある「1人区」のすべてで「統一候補」を擁立することだ。その勝敗が選挙戦全体の行方を決する。

 野党が範としたのは米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する「オール沖縄」方式だという。沖縄県では前回の総選挙で、共産党が反辺野古の「一点共闘」を提唱し、「オール沖縄」を旗印に統一候補を擁立、県都・那覇市を含む1区で共産党候補が初当選するなど4小選挙区すべてで勝利を収めた。

 それを参院選で再現させるのが1人区の統一候補擁立の狙いだ。その“立役者”が共産党だ。党公認候補を降ろし、選挙協力を実現させたばかりか、香川選挙区では共産党公認候補を統一候補として一本化させた。志位和夫委員長は「衆院選での共闘にも積極的な影響が出る」と評価している。

 今回、4野党は統一候補擁立に当たって「市民連合」と政策協定を結んだ。無党派層をつかむためだが、「市民連合」は「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」や「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」など共産党色が強い5団体で結成されており、共産党が主導しているのは明白だ。

 政策協定には「辺野古新基地建設の中止」も盛り込まれている。「新基地建設」との表現は共産党や社民党が唱えてきたもので、民進党の基本政策とは明らかに異なっている。それでも選挙協力にのめり込むのは「共産党票欲しさ」からだろう。

 だが、統一候補の範となった沖縄ではどうだろうか。先の沖縄県議選では「オール沖縄」の翁長雄志知事与党が圧勝したが、与党各党の得票率を見ると、共産党が前回比3・1ポイント増の10・5%と躍進した。

 一方、「オール沖縄」の中でも翁長知事の側近で保守系とされる2人の候補が那覇市・南部離島区(定数11)に出馬したが、そろって落選した。

 民進党も同選挙区に1人を擁立したものの落選し、沖縄県議会で1議席も獲得できなかった。これは反安倍の「一点共闘」の行く末を暗示してはいまいか。民進党は胸に刻んでおくべきだ。

民主主義壊す革命政党

 共産党は警察庁が「現在においても『暴力革命の方針』に変更はないものと認識している」(政府答弁書)とする破壊活動防止法に基づく調査対象団体で、議会制民主主義を破壊する革命政党だ。立憲主義の最大の敵と言っても過言ではない。

 それにもかかわらず共産党と選挙協力を推し進め、あげくの果てに共産党公認候補を統一候補に担ぐ。これでは立憲主義が泣く。1人区の帰趨は安倍政権のみならず、わが国の民主主義の行方を左右すると心得たい。

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