ワシントン・タイムズ・ジャパン

日本共産党委員長「衆院選で自公を追い詰めた」と総括

 日本共産党の志位和夫委員長が衆院選で「自公を追い詰めた」と自画自賛――。追い詰めたのは自公ではなく、むしろ枝野幸男・立憲民主党前代表であり、立憲民主党そのものではないかと思うのですが、いかがでしょうか。そして、日本共産党は支持基盤の高齢化も止まらないと聞きます。意外と遠くない将来、日本共産党の議席がさらに激減するのを目撃できるかもしれません。


●最大の敗者は立憲共産党とオールドメディア

 ちょうど1ヵ月前の衆院選では、新聞・テレビなどの事前予測では、「立憲民主党が公示前と比べ30議席ほど勢力を増やす」はずだったにも関わらず、蓋を開けてみれば結局、立憲民主党と日本共産党が議席を減らしました。

 当ウェブサイトでは『衆院選での敗者は「立憲共産党」とオールドメディアだ』で「総括」しましたが、端的にいえば、衆院選の「最大の敗者」は、オールドメディアと立憲民主党、日本共産党の3者だったのではないか、というのが現時点の著者自身の見解です。

 いや、もちろん、「議席を減らした」といっても、立憲民主党の場合は公示前勢力109議席が96議席に落ちたということであり、これを「惨敗」と称するには少し大げさでしょう。

 ただ、立憲民主党は最大の支持基盤のひとつである連合から苦言を呈されながらも、日本共産党との選挙協力に踏み切り、「野党共闘」を進めたわけですから、その結果が96議席だったと考えれば、これが立憲民主党にとっての「最大の成果」だった、という言い方もできるかもしれません。

 そして、同時に今回の選挙は、立憲民主党にとっては今後の進み方を巡るジレンマを突き付けた、という形でもあります。

●選挙協力で追い詰められた立憲民主党

 小選挙区で57議席を獲得したというのは、日本共産党との選挙協力の賜物でしょうし、もしも日本共産党との関係が今後悪化し、これらの小選挙区で日本共産党が再び候補を立てるようなことがあれば、今後の選挙では、日本共産党候補者と「共倒れ」になるかたちで、立憲民主党はさらに議席数を減らすかもしれません。

 その一方で、連合から「タブー視」されてきた日本共産党との協力に手を付けた以上、日本共産党との協力関係を続ければ、連合との関係がますます悪化するかもしれません。

 つまり、今後の立憲民主党は、日本共産党との関係を断ち切ることが難しくなった、という言い方もできますし、連合との関係をどう整理していくのかというテーマにも直面していて、まさにどちらに転んでも困ったことになった、というわけだと思います。

 まさに、立憲民主党は日本共産党との選挙協力により、追い詰められてしまったのです。

 現在、立憲民主党では、枝野幸男・前代表の後任者を決める代表選が行われていますが、正直、4人の候補者のうちだれが勝利したとしても、「日本共産党を取るのか、連合を取るのか」などの問題は、避けて通ることはできません。

 あるいは、代表選の結果次第で、再び党名変更をするのか、それとも新代表に不満を持った人たちが立憲民主党を飛び出していくのかは知りませんが、どのみち「ジリ貧」という未来しか見えない気がする次第です。

●志位和夫氏「自公を追い詰めた」

 こうしたなか、日本共産党の志位和夫委員長は昨日、東京都内で開いた「第4回中央委員会総会」で、野党の共闘を巡って自公政権に言及し、「支配勢力に攻め込み、追い詰めた」などと自賛したようです。

志位氏「自公追い詰めた」と総括/衆院選の野党共闘


―――2021/11/27 13:41付 共同通信より

 やはり、20年以上も党委員長としての長期政権を続けていると、さまざまな感覚が鈍って来るのでしょうか、それともさまざまな感覚が鈍っているからこそ、日本共産党の委員長を務め続けることができるのでしょうか。

 自民党はたしかに公示前の276議席と比べれば、勢力を15議席減らしていますが、それにしても絶対安定多数にほぼ等しい議席数を維持していますし、連立を組む相手である公明党も29議席から32議席へと小幅ながらも躍進したため、結果的には両党あわせて293議席に達しました。

これで「追い詰めた」とは、なかなか興味深い認識だと言わざるを得ません。

●責任を取らない志位委員長

 だいいち、日本共産党自体、勢力を公示前と比べて10議席と2議席も減らしていますが、志位和夫氏はそのことについて責任を取るとの考えを否定しています。

共産・志位氏、辞任せず 衆院選退潮も責任論を否定


―――2021/11/1 19:57付 産経ニュースより

 さすが、20年以上、党委員長として君臨されている方は、年季の入り方が違います。

 そもそもその志位氏自身、小選挙区で勝ち上がったわけではなく、常に比例関東ブロックの1位に君臨しているだけであるため、極端な話、「どんなことがあっても絶対に責任を取らない」という姿勢を貫き、それこそ「最後の1人」になるまで辞めなくて済む、というわけです。

 もっとも、日本共産党自身、若年層からの支持基盤が弱いらしく、おそらく今後は選挙のたびに議席を減らしていくことでしょう。絶対に責任を取らない志位氏とともに日本共産党が沈んでいくのは、日本にとって悪いことではないのかもしれません。

 意外と近い将来、日本共産党の議席数がヒトケタ台にまで激減するのを見ることができるかもしれませんし、志位和夫氏が「最後の日本共産党議員」となるならば、それはそれで興味深いことだと思う次第です。


「新宿会計士の政治経済評論」より転載
https://shinjukuacc.com/20211128-02/

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