ワシントン・タイムズ・ジャパン

自民総裁選に見る「二つの民意」

文明論考家、元駐バチカン大使 上野 景文

正統性を有する議員票 党員票に直接民主制の色彩

文明論考家 元駐バチカン大使 上野 景文

 岸田文雄総裁を選出した自民党総裁選挙からはやひと月。世間の関心は総選挙に移り、総裁選は「遠い過去」のことのように映る。が、総裁選をめぐる一連の議論の中には見過ごせない点があった。

 その問題は、岸田氏選出直後に党大会会場から出て来た石破茂氏が報道陣に向けて発したひと言にあった。氏は、今回の選挙結果と民意の間には「ギャップ」がある旨言い放った。今回の結果は民意を(十分に)反映したものではないとの口吻(こうふん)であり、行間からは、新総裁の正統性への疑念が感じられた。

 テレビ出演を繰り返すこの人の発言は、しばしば、具体論を避け、「国民のため」「選挙民のため」と言った耳当たりの良い一般論に終始する。野党の議員がまま示す発想に近い。

議員介し示される民意


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