ワシントン・タイムズ・ジャパン

菅氏退陣の背景に三つの「中途半端」

文明論考家、元駐バチカン大使 上野 景文

再延期すべきだった五輪 突き崩せなかった厚労省の壁

文明論考家、元駐バチカン大使 上野 景文

 私は、1年前の菅首相就任を一つの文化的チャレンジとして受け止めた。それは、氏を含む東北人は、総じて、日本人の「実直さ」を、他の地域以上に濃厚に体現していると見るからだ。コミュニケーション力には物足りないものがあるかもしれないが、東北人が示す実直さ、嘘(うそ)のなさ、忍耐力、やさしさ、信頼感などは、先の大震災の際、国際社会が高く評価したところでもある。

 その意味から、菅氏がどこまで東北人らしさを貫くのか、或(ある)いは、その実直さを国政に活(い)かすことができるかが、一つの見どころと心得ていた。

コロナと五輪の板挟み

 果たせるかな、菅氏は、東北人的なひたむきさをもって成果を挙げた。特に、温暖化ガス規制目標設定、日米首脳による台湾情勢への注意喚起、デジタル庁立ち上げは、五輪開催と並んで、歴史的業績と言えよう。


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